岡山起業研究所のブログ -2ページ目

その失敗は途中経過

今年は、建設業の方からのご相談やご依頼が多い年でした。

 

建設業はずっと好況で、受注しきれないくらいの注文が来て業績がいい業者さんが多いことに加えて、大手の元受業者さんが下請に入る会社や職人さんに建設業許可を取るように指導しているということもあるようですね。

 

また、今年は、最初と最後に、会社の売却にかかわる機会がありました。

岡山の中小企業さんの間でも、会社の譲渡や事業の譲渡などが珍しくなくなってきたように思います。

 

そんな、会社の売却案件でのお話です。

 

 

この案件は、子会社の売却という案件で、最終的には適正な価格で株式を譲渡することができて、良い形で終われたのですが、そこに至るまでには、廃業も検討するなど、紆余曲折がありました。

 

子会社はまだ立ち上げて数年で、ようやく黒字に転換したばかりの時期だったこともあって、親会社の社長も、専門家から「この投資は失敗ですね」とはっきり言われて落ち込んだりもしていました。

 

ただ、この社長はここで奮起して、「確かにここで廃業したら、失敗が確定するけど、今はまだ失敗といっても途中経過でしかない。」と考えて、子会社を活かす方法を探し続けて、最後は売却を実現しました。

 

しぶとくて逞しい、とても経営者らしい考え方だと思います。

今年の業績は過去のもの

今年ももう残すところ数日となりましたが、中井事務所は今年開業15年目の年でした。

 

それなりに年数は長くなってきましたが、あまり落ち着きすぎないようにと思って、できる限り動き回った1年でした。

16年目以降も、「役に立つ行政書士」を目指して、頑張りたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

ところで、先日とあるお客様が事務所に来られたときに、「今年はどんな年でした?」と聞いてみたら、

 

「今年は業績は過去最高だったけど、何も残らないダメな1年だった」

 

と言われるので、そのこころを聞いてみると、

 

「新しい取り組みが全然できなかった。今年の業績は去年までの取組みの結果で、過去のものだから、今年は今年で新しい取引先を開拓するとか、そうした活動をしていないと先につながらない。来年はしっかりやらないと。」

 

とのことで、伺っていて、背筋がピン!と伸びる想いでした。

 

一切気を抜くことなく、ダメな部分を反省して行動につなげていく。

言うは易く行うは難しなのですが、僕も見習わないとなと、反省させられました…。

何かひとつ学ぶ

今年は、介護関係の事業の立ち上げが非常に多い年で、気が付けばもう11月ですが、年間通してずっと介護事業の立ち上げのお手伝いをさせていただいています。

 

振り返ってみると、中井事務所的には「今年は○○の年だったな」みたいなのが結構あって、今年でいえば「介護事業の年」ということになるのですが、「建設業の年」とか「中古品ビジネスの年」、「ネット通販業の年」のように、時期によって、起業される方の業種にも傾向が表れて、いま岡山でどういう業種が熱いか、ということをなんとなく映しだしているような気がします。

 

熱いといえば、ここ数年は中小企業向けの補助金がいろいろあって、「ものづくり補助金」や「持続化補助金」などにチャレンジされている方も多いと思いますが、次のものづくり補助金の公募が今月中にも始まるそうです。

申請される方にとっては、熱い時期がやってきますね。

 

ところで、昨日「ものづくり・商業・サービス補助金」成果事例発表会に行ってきました。

補助金をもらった会社の取り組みの発表と講演会がありましたが、特に講演会が非常にいい話で、大変参考になりました…。

 

…と、セミナーとか講演会に行ったときに、こういう感想を持つことも多いと思いますが、せっかくいい話を聴いても、「いい話だったな」で終わってしまうことありませんか?

 

実は僕がまさにこのパターンで、せっかくいい話を聴いてもそれを活かせないことが多かったのですが、ある社長さんから、「僕は聴いた話の中から何かひとつ吸収しようと思って聴いてます」と聞いて、「なるほど!それならできそう」と思ってマネするようにしてみました。

 

そうしてみると、「どんな小さなことでもいいから何かひとつ学ぼう」という意識になって、聴き方にもメリハリがついたような気がしています。

 

これはとてもいい方法だと思います。教えてくれた社長に感謝です。

 

そんな訳で、昨日の講演からもひとつ取り入れようと思っていることがあります。と言っても、ホントに小さいことなので、それが何かはとても発表はできませんけど…(笑)

「たびたびすみませ~ん」の話

最近、はじめてお電話くださったお客様との間で、こんな会話をすることが増えました。


中井「…ではお待ちしています。ところで、中井事務所の場所はわかりますか?」


お客様「あのマンガのとこですよね?」


中井「あ~!そうです、そうです(笑)」


実は、中井事務所の窓の部分にはマンガが貼ってあって、事務所の前を通ると見えるようになっているのですが、随分見て頂けているようです。


去年の秋に今の事務所に移転して、看板やマンガが付いたのが年末でしたので、ちょうど1年が過ぎました。最初は自分でもちょっと恥ずかしいような気もしたのですが、今ではすっかり馴染んでいます。


近くにお越しの際には、ぜひ読んでみてください。



ところで、電話つながりの話ですが、

電話をしていて、切ったと思ったら、直後にその相手からまたかかってくる、というは割とよくあると思います。


中井事務所もこのパターンは、結構頻繁にあって、お客様の「たびたびすみませ~ん」という声をよく耳にします。(お客様だけでなく、僕の方もちょくちょくやってしまうのですが…)


このパターンは、普通で言えば、何度も手間をとらせて、という意味で、あまりよいことではないと捉えられると思いますが、僕はお客様からのこのパターンは、どちらかというと良いことと捉えています。


というのも、質問や確認したいことというのは、その物事について、まったくわかっていないときには、なにも浮かんできませんが、だんだんわかってきたときや、やるべきことが具体的になってきたときに、一気にわーっと湧き出てくるものだと思うからです。


ですので、「たびたびすみませ~ん」がきたときには、「あ、物事が前に進み出したんだな」ということで、ある意味手応えを感じます。


また、中井調べですが、うまくいく起業家は、わかるまでたくさん質問をする傾向にありますので、こちらにとっても質問を頂くのは、望むところとも言えます。


そんな訳で、中井事務所は、「たびたびすみませ~ん」を歓迎しています(笑)

‘想い’がどのくらいあるか

あっという間に今年も5月になり、事務所を移転してから半年が過ぎました。


交差点付近の結構わかりやすい場所にあるせいか、「よく(事務所の)前を車で通ってますよ。」とか「看板を見て電話しました。」とか、そんな感じで中井事務所がそこにあることを知ってくださっている方が少しずつ増えているようで、移転してよかったなと嬉しく思っています。



そんな2015年ですが、今年はここまで、建設業、古物商、飲食店、介護事業などの営業許可(指定)の申請や、企業間の取引関係の契約書作成が、特に多かったように感じます。


それだけ新事業に進出したり、事業の拡大を目指す動きが活発だった、ということだと思います。


また、許可や契約、会社設立といった動きを伴わなくても、「今まで社内での売上構成比がそれほど大きくなかった分野に、これから力を入れたい」、といったお話も伺いました。


結構活気があったように思います。



ところで、新事業や創業のきっかけは、いろいろあると思いますが、時々こういうお話を伺います。


「知り合いがやっていて、儲かっているので。」

「後継者がいない経営者から、事業を引き継いでくれないかと言われたので。」


もちろん、きっかけとしては全然いいと思いますし、いろんなところにアンテナを張って情報を仕入れるのは、むしろいいことだと思います。


ただ、それで話を聞いて、単に「儲かりそうだからやろうかな」というのでは、長続きするのかな、全力で向き合っていけるのかなと心配になります。


事業として始めるからには、長く付き合っていくことになりますし、いつもいつも絶好調という訳にもいかないでしょうから、「○○が好き」「~のために、○○を提供したい」といった‘想い’が必要だと思います。


それに、想いがあるかないかというのは、お客さんにも伝わりますから、想いのある人の事業には、それに共感するお客さんが集まってきてくれると思います。


ですので、ご相談を受けるときには、「想いがどのくらいあるか」という点も気にしながら、お話を伺っています。


ただ、あまりにも想いが先行し過ぎても、今度は、商売としてしっかり利益をあげて続けていくこととのバランスがとりにくくなってくるので、頃合いが難しいのですが、「静かに燃えている」くらいがちょうどいいのではないかと思っています。