岡山の誇る蘭学者 箕作阮甫 | おかやま大好き!(岡山県の観光情報満載!)

岡山の誇る蘭学者 箕作阮甫

ミト・ワークス ゴン太です。
春が近づいてきましたねぇ。
桜の開花も、そろそろのようですし、やっとコートやダウンとおさらばできそうです(笑)。

さて、きょう紹介するのは津山市出身というか、「津山の」と言うよりも「日本の」と言った方がふさわしいかもしれません。
ということで、幕末に活躍した箕作阮甫(みつくり げんぽ) を紹介しましょう。

http://www.city.tsuyama.lg.jp/index.cfm/20,5208,64,173,html
(アンカーが死んでるようなので下にスクロールしていくと詳細な記事があります)

書き出すと無茶苦茶長くなってしまうので、簡単に紹介しますが、津山藩の藩医です(笑)。
以前、緒方洪庵をご紹介しましたが、彼が民から日本の医学を進歩させた大蘭学者ならば、箕作阮甫は官の側から進歩させていった大蘭学者です。

といっても、年齢と共に単に医者というよりも、通訳・翻訳家(160冊あまりの翻訳本が残っている)・教授と多くの顔を持つようになっていきました。
やはり、有能な人物は誰も放っておかないと言うことですね(笑)。

手塚治虫先生の書かれた「陽だまりの樹」でも、東京に「お玉ヶ池種痘所」を開所するしないで揉めているときに出てきていたと思います(うろ覚え)。

私の書き方だと終わりが来なくなるので(苦笑)、箕作阮甫が就いた役職を簡単に列挙しておきます。
・津山藩藩医
・津山藩御小姓組御匙代
・幕府天文台翻訳員(ペリー来航時に米大統領国書を翻訳)
・対露交渉団の一員
・蕃書調所の首席教授(外国、殊にオランダの書物を調べ翻訳する。東大の前進)
・幕臣となる
と、まあ切りがないのですが、医学・語学・西洋史・兵学・宗教学など各分野のオーソリティーだったわけです。

また、驚くのがその一族(子供達)の凄さです。「日本最大の学者一族」と呼ばれることもあるくらいです。
次女のつねと菊池秋坪との間に生まれた子を紹介すると(他は調べる気力が続かなかった(爆))。
・長男の箕作奎吾は、父の三叉学舎(菊池秋坪の創った英語塾、現在の大学のような感じ)で教鞭をとった教育者。
・次男の菊池大麓は、東大総長や文部大臣を務め男爵にもなった人物で、わが国に幾何学を導入した。
 菊池大麓の娘は美濃部達吉の妻となった。
・三男の箕作佳吉は動物学者で東大理科大学長。
・四男の箕作元八は西洋史学者で昭和天皇に知的影響を与えた人物で有名。

と、ちょっと調べただけでこれですから、本当に「日本最大の学者一族」ですね(笑)。