当社の経営理念は端的に言うと仕事を通じて社会に貢献することだ。


たとえば「昨日よりも今日を少しでもましな世界にする」
という経営理念はそれを形にしたフレーズだ。


では社会貢献とは何か?


社会貢献というと大げさに聞こえるかもしれないが、
例えば、良い仕事をして目の前のお客さんに喜んでもらう
こともそのひとつだと考えてみると分かりやすいかもしれない。


さて、私個人が今考える社会貢献だがまずは職場を良い職場にする
ということがある。


では、良い職場とは何か?


私は、良い職場とは「性格が良く努力を継続できる人が
活躍できる場所」だと考えてる。


それは言い換えれば「性格が良く努力を継続できる人でなければ、
たとえ成績が良くても評価されない場所」と言うこともできる。


ではそれはどんな場所だろうか?


たとえば、夕暮れ時、ガード下で会社員の愚痴を聞いていると
なんとなく分かってくる。


「プレゼン資料を上司に手伝ってもらったら俺が考えた
アイデアを盗まれて上司の手柄にされた」


たとえば、これは性格が悪い不誠実な人間が昇給してしまう
人事制度をもった職場であるということになる。


あるいは、

「上司の営業成績はすごいが、理不尽で、セクハラがひどい」


これも人間性よりも営業成績のほうが大事だという
人事評価基準を持った職場であるということになる。


あるいは

「不正が行われ隠蔽が行われている、又は社内で陰湿な
いじめがあるが誰にも相談できない」

これは、不都合な真実を明らかにしようとする
誠実な人間よりも不正を隠蔽する人間のほうが会社から
評価されているということになる。


そんな会社に毎日やり甲斐をもって通いたい人はいないだろう。
また、そんな会社で働いていると家族に胸をはって言える人は
いないだろう。


そんな職場にならないために、自分たちの職場が
「性格が良く努力を継続できる人が活躍できる場所」
であるために私自身が気をつけていることがある。



たとえば、


・絶対に赤字をださない(貧すれば鈍する。
困窮すれば不正に手を染める。)

・悪い報告を奨励する(奨励金を出してもいいくらい)

・失敗は絶対に怒らない(なかなか難しいが)

・隠蔽は認めない(これがまかりとおる組織風土
になったら終わり)

・傲慢な態度はその場で注意(部下や業者さんへの
傲慢なふるまいなど)

・多少不器用でも努力する人に仕事を任せる
(忍耐が要求される)

・性格に問題があったり、思いやりにかける
人は昇進させない(人格主義)


などなど


会社の人事は会社の顔だ。


どういうタイプの人が役職についているかで、
その会社がどのような価値観を持ち、
何を重視しているかが社内や取引先やお客さんには
一目瞭然だ。


「こんな人間が評価される会社では働きたくない」

「こんな人間が評価される会社とは取引したくない」

「こんな人間が評価される会社の商品は買いたくない」


そう言われないように一人一人が人としてどうあるべ
きかを考えて行動し、当社が性格が良い人が活躍できる
会社として大きくなっていけば、
最終的には大きく社会に貢献できるのだと思う。


「あんなひどい会社で働きたくないなあ。でも家族がいるから
やめられないしなあ」という不幸な人間を一人でも
減らせるとしたらこんなに素晴らしいことはないではないか。


それが自分の職場であるなら、これ以上素晴らしい社会貢献はない。


そういうわけで、まずは今自分たちのいる職場をよりよい
職場にすることから始めたい。