カメラの前で、××を売る事を職業にしている女たちへのインタヴュー集です。
13人の女性と、1人の男性が収録されています。
本のタイトルは「恋愛できないカラダ」。
そう、彼女たちの体は、「体」じゃなくて、まさにカタカナの「カラダ」です。
ああいう事ができるのは、相当ギャラがいいからだと思っていたのですが、
普通のOLよりも安いギャラで、
ああいう事をしている場合があるという事を知って、驚きました。
彼女たちに共通しているのは、
誰も皆、家庭が崩壊している事。
それも、凄まじいまでの崩壊です。
借金、暴力、自殺、蒸発、精神病、虐待、などなどなど・・・・・・。
この本の中は、まるで不幸の見本市のようです。
人の不幸は密の味と言いますが、
ここまで悲惨な状況を14人分も続けて読むと、吐き気さえしてきました。
著者の中村淳彦は、アンダーグラウンドな世界のライターなのですが、
彼は本音を引き出させる天才ですね。
今、辛かったり、自分の事が不幸だと思っている方。
この本を読めば、自分の不幸なんて、取るに足らないものだと思えるかもしれませんよ。
でも、読後は、
救いようのない脱力感に襲われるかもしれないので、
要注意かも。