ジャポジャポしてますかーーー!!
「Japonism」を聴いていたら嵐大好きに加えて日本音楽好きの血が騒いでしまいまして。
歌割り記事を書きたいところなのですが、オカピ自身の頭の中を整理するためにもまずは今回の記事を書きます。
知っているとさらにこのアルバムが面白いと思うので、お付き合いくださいませ♪
(小難しい話はイヤ~という方はピンク色の文字を追っていただければ!)
「Japonism」を聴いて”和だわ~”と感じる理由は・・・
和楽器の音色、リズム、言葉など色々ありますが、
今回注目するのは→音階!!
日本の(伝統)音楽の音階が使われているので和を感じるのであります。
で、次のふたつを知っていれば「Japonism」の音階についてわかっちゃいます。
①日本の音階は5つの音からできている
西洋の音階はドレミファソラシ(ド)の7音からなりますが、
日本の音階は5音からできており、いくつか種類があります。
(このへんを話し出すと長い&ややこしいので今回は略。私は小泉理論に基づいて書きます。)
つまりは日本の音楽は5つの音で作られているということです。わらべうたとかもそうです。
②「Japonism」で使われているのは”民謡音階”。
民謡音階・・・ド・ミ♭・ファ・ソ・シ♭・ド
(”ド”をはじめの音とした場合。)
この幅で並んだ音の連なりを民謡音階と言います。
(例えば”レ”をはじめの音とするなら、レ・ファ・ソ・ラ・ド・レになります。)
民謡音階は主に多くの民謡で使われています。
「Japonism」では、その曲がマイナーキー(短調)の場合はそのキーの主音から始まる民謡音階、メジャーキー(長調)の場合はその平行調の主音から始まる民謡音階の音が使われているようです。
さぁ!では民謡音階が使われている曲をみてみましょう♪
(ピンクの文字を追っている方!次に挙げた曲に民謡音階が使われています。
曲名をざっと見て下のほーへどうぞ♡)
02 心の空(Key(調):Dm、F、Am)
レから始まる民謡音階、ラから始まる民謡音階が使われています。
例えば最初から順を追ってみていくと・・・
Aメロの”♪目を閉じて 両手を広げ”の音を書き出すと”レドラドレ・レファレドラドレ”。
これにはレから始まる民謡音階(レ・ファ・ソ・ラ・ド・レ)の音が使われています。
Bメロの”♪奇跡の惑星を~”に入ると、この5つの音に”シ♭”が加わって使われる音の数が6つになり、民謡音階が使われているというよりはFメジャーキー(ヘ長調)のメロディになります。雰囲気が和!から普段知っている曲にちょっと近づきますよね。
Cメロ”♪春待ち~”からは再び民謡音階。今度はラから始まる民謡音階(ラ・ド・レ・ミ・ソ・ラ)です。(ここも”シ”が出てくるから音が6つ使われてるじゃん!と思うかもしれませんが、この部分では次の音に滑らかに移るための経過音ととらえてOKと判断しました。)
サビ(?)”♪幸せの~”になるとこれに”ファ”も加わって再び6音でメロディが作られているのでまた普段知っている曲の雰囲気に近づきます(ミ♭まで出てくるし!)。
05 miyabi-night (Key:Am)
ラから始まる民謡音階が使われています。(ラ・ド・レ・ミ・ソ・ラ)。
曲のいたるところにある”ミ・ソ・ラ~♪”というメロディがめっちゃ民謡音階を主張してます。
(サビの”確かな鼓動を感じて” のあとに聴こえるファルセットの”かん・じ・て~” が ”ミ・ソ・ラ~”です。他にも出てきます。)
06 三日月 (Key:Em、G)
前奏の出だしから何度も出てくる
♪チャン・チャラ・チャラ・チャラ・チャラ・チャラ というメロディ
(音を書き出すとシ・シラ・ミソ・レミ・シレ・ラシ) に、
ミから始まる民謡音階が使われています。(ミ・ソ・ラ・シ・レ・ミ)。
前奏が終わって歌に入ると、いきなりこの5つの音には含まれない”ド”から始まっていて歌の部分に民謡音階が使われているとは言えないので、
”♪チャンチャラ~”がこの曲に”和”の雰囲気を与える重要なメロディと言えるのでは。
音階の話とは違いますが、ハモリに完全4度が使われているのも和な雰囲気をだしています。日本の音楽ではこの完全4度が重要です。
09 暁 (Key:Cm、C)
ドから始まる民謡音階、ラから始まる民謡音階が使われています。
例えばAメロやサビはドから始まる民謡音階(ド・ミ♭・ファ・ソ・シ♭・ド)、
”♪離れてく~”からのBメロは転調してラから始まる民謡音階(ラ・ド・レ・ミ・ソ・ラ)。
ドから始まる民謡音階の部分に”レ”も出てきて使われる音が6つになりますが、ドからミ、もしくはミからドへ滑らかに移るための経過音としてとらえていいんじゃないかなという判断です。ラから始まる民謡音階の部分に出てくるファも同様にとらえました。
16 Japonesque (Key:B♭m、Bm)
シ♭から始まる民謡音階(シ♭・レ♭・ミ♭・ファ・ラ♭・シ♭)、
シから始まる民謡音階(シ・レ・ミ・ファ#・ラ・シ)が使われています。
分かりやすいのは♪ラチャチャ~ラッチャチャ~×2(音を書き出すとファラ♭レ♭シ♭ラ♭シ♭~・ラ♭シ♭ファミ♭レ♭ミ♭)かな。このメロディには民謡音階の5音すべてが使われています。
けっこう印象的にこの音階の音ではないド#が出てきたりもしてますが、レからシ、もしくはシからレへ滑らかに移るための経過音としてとらえてOKと思います。
こんなところでしょうか(@_@)
ね!とっても”和”なのは、日本の音階である民謡音階が使われているからなんですね~♪
各曲のところにも書いたように、どの曲にも厳密にはその音階に含まれない音も出てきていますが、次の音へ滑らかに移るためのクッションだったり、ポップスと融合した時にその方がメロディが自然だったり、という音だと思います。
逆に言えば純粋に5音のみ使われている部分(「心の空」の出だしとか「Japonesque」のラチャチャ~ラッチャチャ~とか)はより一層”和”!な雰囲気がありますよね。
コンサートではこれらの音楽的要素に加えて、ダンス、衣装、ステージセット、照明、メイクなどなどの視覚的要素が加わってより一層「Japonism」な世界になるんですよね。
楽しみ以外のなにものでもない!!!(*´Д`)=з
ちなみに今回書いたことはオカピが10年ほど前に音大に通っていた時に日本音楽概論の講義で得た知識に基づいて書いております。間違いや違う説もあるかもしれませんがよろしくどうぞm(_ _ )m