ども、ピンクボイスと呼ばれる岡田達也です。
先週、赤坂レッドシアターで
劇団道学先生 20周年記念公演
というお芝居を観てきた。
元々、道学先生は好きで観ていたのだけど、今回は田中真弓さんが出演されるということで是非とも観ておきたかったのだ。
で。
お芝居は最近の道学先生の中でもバツグンに面白かった。
それから
真弓さんはとても良い仕事をされていた。
わかってます、わかってますよ。
こんな小僧が、大先輩に「良い仕事」などと言ってはいけないことぐらい。
でもね、一観客としての意見だと思って聞いてほしい。
キャラクターも、脚本に対する奉仕の仕方も、セリフの明瞭さも素晴らしくて、
言い換えれば「良い仕事をされていた」となる。
どうしてもそのことを伝えたくて、失礼を承知で稽古場で本人に伝えた。
すると……
「いやいや、もうね、私、余計なことばかりするから大変でね」
余計なこと?
「稽古中ね、演出家から「◯◯って思いながらやってみてください」って言われてね。そうすると、私、余計な動きを足したり、余計なものを増やしちゃって……」
あぁ、なるほど
「「そういうんじゃないです」って言われちゃったり」
そういうときって、何かを(表現)するよりも、思うだけで良かったりするんですよね
「そうなの!」
そうすると、何か無理やり表現しようとしなくても、不思議と芝居に乗っかったりするんですよね
「でもね、私、声優で長いことやってきてるじゃない? 声の現場だと、何かを要求されたときハッキリと目に見えて声を変化させないとダメなの。そうじゃないと“仕事ができないヤツ”ってことになっちゃうから。そのクセが付いててね」
なるほどなぁ
そういうものなんですね
「例えば「10歳、年齢を上げてください」って要求されたら、それまでと同じ音じゃダメなの。いくら心の中で「10歳老けたぞ」と思っても通用しないのね。咽の開き方とか、音の空気感で確実に変化させなくちゃ」
ふんふん
「表情とか佇まいが無いから。表現できるものが声しか無いから。どうしてもね」
そりゃそうですよね
「だから、この現場でも余計なことばかりやってご迷惑おかけすると思うけど……。たっちゃん、どうかよろしくね」
とんでもないです!
こちらこそ日本を代表する声を間近で勉強させてもらいます!
「それより……、飲もうね(笑)」
はい、よろこんで!(笑)
*
同じ「演じる」でも舞台と声優では、また違うんだな。
僕も何度か声の仕事をやらせてもらったけどとても難しかったし。
声の仕事って僕のような雑な人間ではなく、デリケートな感性を持った人じゃないと務まらないのかな。
……ん?
……あれ?
キャラメルボックスの先輩の石川寛美さんも声優の仕事してるな……
前回の『カゾクマン』のとき。
呑助なところは共通です。
では、また。