知ってほしい、お醤油の危機的状況について。 | 食のセレクトショップ「きしな屋」@大阪枚方

食のセレクトショップ「きしな屋」@大阪枚方

おいしい!、めずらしい!、おもしろい!食べ物についてご紹介いたします。
「こんなにおいしいものがあることを、みんなに知ってもらいたい!」
そんな想いで書いてます。

こんにちは。



大阪府枚方市(ひらかたし) 鍵屋別館

ちょっとオモシロイ

実はすっごいこだわりの食料品店 きしな屋です。


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ヤマロク醤油 限定品「新桶初搾り」予約受付開始しました。

ご予約は、きしな屋店頭、もしくはお電話(072-396-1730)でお願いいたします。


ヤマロク醤油 新桶初搾り
1本500ml入 1000円(税別)
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「きしな屋」は、


店主の岸菜(きしな)が、全国津々浦々を訪ね、

各地で目利きした良いものおいしいものを集めたお店。


北は北海道から、

南は鹿児島まで、

自慢の逸品が並びます。


全て、作り手のわかる、「顔の見える食品」。

商品のひとつひとつに、全てストーリーがあります。


ぜひ宝探しをする気分で遊びにきてみてください。

きっとお気に入りが見つかりますよ♪


きしな屋ウェブショップはコチラ

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こんにちは。


きしな屋の店長 キョウコです。


本日の枚方、快晴。湿度も低く、風さわやか。






気持ちのいい天気ですね~。







今日は、日本人ならぜひとも知っておいてほしい、

お醤油の話です。




少々長くなりますが、大事なことなので、

ぜひとも読んでくださいね。


私達がこだわり食品のお店をはじめるきっかけを作ってくださった、


小豆島のヤマロク醤油さん。


昔と変わらぬ杉樽仕込み醤油の伝統を守り続ける


小豆島のお醤油屋さんです。


お醤油だけでなく、酒、味噌、みりん、酢といった

日本の食卓に欠かせない発酵調味料は、

昔は全て木桶で仕込まれていました。







ところが、

管理するのに手間も費用もかからないタンクが登場すると、


多くの調味料メーカーは、こぞって木桶からタンク仕込みに移行していきました。




発酵容器としての木桶の良さは、その表面に、

酵母や乳酸菌などの微生物が住み着くことができるという点です。


金属や樹脂でできたタンクに、微生物は住み着くことができませんので、

タンク仕込みの場合は、大豆に酵母や乳酸菌を人工的に植え付けて

発酵をスタートさせます。


木桶仕込みの場合は、特別に菌を植えなくても、

木桶に住み着いた微生物によって、自然に発酵がはじまります。


その土地や風土によって、木桶に住み着く微生物の種類は様々で、

ヤマロク醤油では、わかっているだけでも100種類以上にのぼるそうです。


この蔵ごとに固有の微生物群が、複雑に関係しあいながら、

お醤油の発酵は進みます。



食品加工の技術が進んだ今現在でも、お醤油の発酵にどんな菌がどのように

関わっているかは、まだ解明されていないところが多く、

木桶仕込みのお醤油の味を人工的に再現するのは

不可能と言われています。





多くのメーカーがタンク仕込みに移行する中で、木桶を作る職人さんたちも、

次々に廃業に追い込まれていきました。

現在、お醤油を仕込む大樽を作ることができるのは、

大阪の堺にただ一軒残った、藤井製桶所のみで、

こちらも2020年に廃業することが決まっています。



木桶の寿命は、おおよそ100~150年。

今、全国のお醤油屋さん、味噌やさん、酒屋さんで使われている木桶は

全て戦前につくられたものです。


ということは、あと50年もすれば、今使っている木桶は

ほとんど全て寿命を迎え、使えなくなってしまいます。


その時に、新しい桶を作る職人さんがいなければ、

新たな木桶を作ることができません。



このままでは、日本の木桶仕込みの発酵調味料は、

いずれなくなってしまいます。


つまり、醤油や味噌、みりん、酒、酢の「本物の味」が失われるということです。

これは、日本の食文化にとって、危機的な状況です。



この危機的状況に立ち上がったのが、

ヤマロク醤油の5代目社長。

自ら桶屋に弟子入りをして、木桶作りについて修行をし、

小豆島の大工と共に自分たちの手で木桶作りを始めました。

木桶は1つ作るののに、500万円もの費用がかかります。

相当な借金を背負い、木桶作りはスタートしました。



左側の男前が、ヤマロク5代目社長さんです。↓(きしな屋にて)





2010年4月に、ヤマロク醤油が新たに作った木桶4本に醤油を仕込み、

そのうち最後の1本が4年4ヶ月もの熟成期間を経て、

この度新桶初搾りとして販売されます。

木桶は、通常100年以上使用されます。

新桶初搾りは、最初の1回目だけの特別なお醤油なのです。


木桶仕込みの醤油と、そうでないものでは、

発酵に関わる微生物の種類が違うため、味の深みが全く違います。

仕込みに手間も時間もかかりますが、その味は格別です。

木桶仕込みの醤油を子供や孫の世代に残していくという目的のために、

がんばっておられる五代目を私たち消費者は、

ヤマロク醤油の商品を使うということで応援できます。



木桶仕込みの醤油を子供や孫の世代に残していくために、

私たちはこの危機的な状況を多くの人に伝えなければなりません。

多くの人が知らないうちに、

本物の味噌や醤油、酒がなくなってしまうというのは、

日本人としてあまりに悲しすぎると思うのです。




少々長くなりましたが、

本日も最後まで読んでくださりありがとうございました。


大阪府枚方市 鍵屋別館
☆こだわり食品 きしな屋☆

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