寒さが長引いたせいで、例年よりだいぶ開花を待たされた桜がようやく咲きました
待ちきれずに葉っぱまで一緒に出てきちゃった今年の桜は、満開感があまりないまま、すでにほとんど散ってしまいました
そんな遅い春を迎えた時代村に、またお別れの時が訪れました。
15年間、忍者かすみ屋敷を支えてきた大坪さんの千秋楽の日が、ついに来てしまいました(ノ_<。)
誰にでもフレンドリーだった大坪さん
老若男女、初対面の人でも、人見知りの人でも、積極的に声をかけてくれるので、とても多くの人に慕われていました(^ー^)
ですから最近は、「大坪さんがいなくなっちゃう」と聞き付けた方々が、毎日のように次々と村に来て下さり、千秋楽の日は身内の私たちはもちろん、リピーターさん、今まで一緒に働いていた人たちも集まり、まるで同窓会のようでした
小木曽さんの千秋楽に引き続き、また人の千秋楽に偶然お休みを頂いていた私は、まず忍者砦の最終公演を観に行きました
いろんな人に見守られながら、大坪さんのラスト南京玉簾が始まりました。
しかし私は、隣にいた大江戸・西原さんが、海外のお客様で立派なあごひげをたくわえている方を見て、「ジョージ・ルーカスだ100パー、ルーカスだ」
とずっと騒いでいたので、あまり集中できませんでした( ̄▽ ̄;)
…何してんだろ私
100パー、ルーカスじゃないし
それでも何とか写真は撮れて、大坪さんお得意の“しだれ柳”ならぬ“しだれ桜”そしてそこからの“桜吹雪”も決まり、坪玉は終わりました(^-^)/
と、ここで「あれ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
西原さんも、「何で最後なのにあいつが南玉やってんの」と言っていました。
そう千秋楽なのに、立ち回りの一切ない、お客集めと前説だけの役で終わるなんて…と普通なら思いますよね
もちろん、そんなわけありません
お芝居が始まり、徳川方の忍び頭領に変身して颯爽と現れた大坪さん・不動(ふどう)
なぜか半裸
えー…、これは恐らくですね、毎年砦自体の千秋楽、つまり夏時間の終わる10月31日の最終公演では、忍者さんがみんなこぞって脱ぐというのが恒例になっていまして
一人千秋楽の大坪さんとしては、一足早く脱いでみたのではないかと
…って、何で私がここで大坪さんが脱いでいることの弁解をしているのか分かりませんが
そんな裸の大将…頭領に、「黙れくそじじい」と言われた新兵衛じいの竹見さん。
「黙れわっぱ(童)」と返した後、「いや、まっぱ(真っ裸)か」とさりげなくツっこんでいました(^-^;
しかし、この日はおかげさまで天気に恵まれ、12:55から始まったこの忍者砦の時間は特に、日がカンカン照りで暑い時間帯でした
真っ黒な砦の舞台は目玉焼きが作れそうなほど熱くなっていたので…
絶対、熱い…素肌じゃ本当やけどします
変質者から孫娘を守るおじいちゃんの図…ではありません
はっ千秋楽にまで失礼なことを
でも本当、裸なのはともかく(本当ともかく)、舞台に立っている大坪さんは…
カッコいいんですよね
でも敵だから…
ジュバッ
お疲れ様でしたm(__)m
いつものように終演あいさつ
なんか最後って気がしないなぁ・・・
実感がないまま写真をお願いしました
忍者軍団の中になぜか西原さんが入っていますが、とくに違和感がない
さて、いよいよかすみ屋敷の最終公演、大坪さんの現役最後の舞台が始まる時間になりました。
出てきた大坪さんはやっぱり…
脱いでました( ̄▽ ̄;)
しかもお手製の(変な)マスクも付けています。
体のガードの甘さに対して顔がやたらに守りが固いという謎の装備
あれあの(変な)マスク、いつの間にかない
そして、ついに最後の一太刀…
見事果てた大坪さんの横で、竹見じいさんが話し出しました。
「終わった…いや、終わりじゃねぇ、始まりじゃ!これは、始まりよ。まぁ、人生一区切り付いたっちゅうこっちゃい」
アドリブで大坪さんへメッセージを贈った竹見さん
粋なおじいちゃんです(*TーT)b
こみ上げてくる想いを舞台の緊張感で抑えていた岸さんでしたが、終演あいさつで堪えきれず、泣いてしまいました。
私も、最後の舞台を見届けに集まった多くの人たちも、引き金を引かれたように、目の上に溜まっていた涙が溢れ出しました。
もう、一人泣いちゃったらドミノ倒し状態になっちゃうんですから~(ToT)
そんな中、我が文化劇場から花束を
写真がボケボケなのは、涙で前が見えない状態を表現したということにしておいて下さい
文化劇場はこの後すぐ本番なので、雪乃さんが代表で渡してくれました
大江戸劇場は最終公演が終わっているので、韓国に出張に行っている伊藤さん以外は全員集合
そう、残念ながらこの千秋楽の日は、昨年は私も行かせて頂いた、韓国イベントの最中だったんです(。>д<)
ですから、出張組である伊藤さん、おゆうちゃん、そして何より忍者の神保さんと岡田くんが不在という、やむを得ないとは言え、残念過ぎる状態でした
でも、代わりに本当に多くの人が見送りに来てくれましたし、なんと小木曽さんも遠く愛知県から贈り物を送ってくれていました
ウドの花(?)束
山菜採りが大好きで、毎年人を誘って山に分け入っては、タラの芽やウドを大量に収穫し、天ぷらにするのを楽しみにしていた大坪さん
実はこのウド、砦の裏でみんなに見守られながら育ったウドで、大坪さんも収穫の時を今か今かと待っていたものだったので、喜びもひとしおです(*^▽^*)
その後の大坪さんの言葉は、いつも下らない冗談ばかり言っていた大坪さんとは思えないくらい真面目で、この別れが本当に冗談ではないんだと改めて実感させられて、涙がまた出てきそうになりました。
でも、しめっぽい空気はキャラじゃないとばかりに、泣かないようにしている大坪さんに負けないように、頑張って堪えました(^ー^)
大坪さんの好きなCHAGE&ASKAの『Say yes』が流れる中、竹見さんの抱擁があり…
太郎くんが号泣し…
と、感動ムードが盛り上がりそうになったところで、竹見さんがおもむろに言いました。
「では、胴上げでもしようと思います」
胴上げなのになぜか地下足袋を脱がされ、外に連れ出された大坪さん
志野さん、誰かのビデオ係に選ばれたようです(^-^)/
屋敷を出た男性陣が大坪さんを抱え、胴上げ自体はろくにしない(むしろ一回もしてなかったような)まま、移動していきます…
取り囲む子供たちが「ねー、何やってんの」と口々に聞いています。
本当何やってんだろうね、この大人たちは
わっしょい、わっしょいという掛け声とともに連れていかれたのは…
わざわざ橋の上まで上り、「えここから高い、高い」という主役の訴えは聞き届けられることなく、欄干から足が出されます
ガキ大将西原さんの「大坪くん、お疲れ様でしたあー」の合図で、3・2・1…
あの、みなさま、まず大丈夫かとは思いますが、くれぐれも真似しないで下さいね(>_<)
本当、危険ですから…
バシャーン
…え
続いて太郎くんが落とされました( ̄▽ ̄;)
西「この汚い水でお前の涙も流せ」
…はい、決して清水ではありません
落ちるのはもちろんですが、普通に入っても身体に良くありません
ですから決して真似は…
「竹見さんが助けに行ってくれました」
手を差し延べて…お約束
落ちる瞬間にすかさずかつらを取って守った竹見さんスゴすぎる(゜ロ゜;
プロです
バシャーン
バシャーン
永山さんとネジくんも落ちました
忍者って…バ…いえ、何でもありません(; ̄ー ̄A
「ちょっと、みんな何やってんすかー」
岸さん、取り残されちゃってる(笑)
でも、さすがに自分で行くのはためらっていたら、気持ちを汲んだ古口くんが文字通り背中を押してくれました( ̄▽ ̄;)
最後に新人・章太くんが先輩陣にならって自ら飛び込み、めでたく(?)忍者全員がずぶ濡れとなりました
みんな、風邪…ならまだマシですが、その他変な病気にならないで下さいね~
そしてしつこいですが、みなさんは絶っ対に真似しないで下さいね
ちゃんと言いましたからねお願いしますよ( ̄Д ̄;;
とりあえず大坪さん、お疲れ様でした
15年選手、しかもみんなから本当に慕われていた大坪さんの千秋楽ですから、とても濃い一日で、案の定ブログも長くなってしまいました
ということで、送別会の模様はまた改めてお伝えします
最後に、この日に撮った一番最後の写真…
早替えのために裏に脱ぎ捨ててあった南玉の衣装。
帰り際に見つけたのですが、あの南玉がずいぶん昔のことのように感じるなぁと思いました