ゴールデンウィークも終わり、ようやく落ち着いたので、書くタイミングを逸してしまっていたネタを書こうと思います
つまり、また時差ネタということです
すみません(T▽T)
どれくらい時差があるのかというと…5ヶ月半ほどです( ̄∇ ̄;)
何しろ、年賀状作成のネタですから(えー)
まだおゆきちゃんが入る前、文化メンバーが7人だった頃のお話ですので、どうかその頃のつもりでお読み下さいませm(__)m
さぁ、タ~イムスリップ(黙りなさい)
全員揃う日がなかったので、今年は七人バラバラに撮って貼り合わせようとなった年賀状の写真
でもただ個人個人撮っても面白くないので、何か共通のポーズをするなり、写真の組み合わせで何か作ったりしたいなぁ…と衣装を着付けながら考えていました。
うーん、七人揃わないとなると…うーん、七人だからバランスとしては…うーん…ん七人
思い付きました(* ̄∇ ̄*)
七人でお正月らしいと言ったらあれしかありません
七福神です\(^▽^)/
宝船の背景の上に、七福神に扮したみんなの写真を貼っていくっていうのはどうだろうと、さっそくみんなに相談…というより有無を言わせない勢いで話を持ちかけました
意外にも(意外だったのかよ)誰一人嫌がることなく参加を表明してくれたので、さっそく準備に取り掛かりました(^-^)v
完全に扮装するのは大変だし、そもそも文化劇場の年賀状なのに七福神の格好じゃ、誰だか分からない上に意味が分からない状態になってしまうので、あくまで「花魁たちがちょっと七福神のコスプレしてみました」くらいに留めることにしました
よって、用意するのは小道具くらいだから大して手間も掛からない…と高をくくっていましたが、意外な苦労がありました
まず、その小道具
案外ないんです
考えてみれば、神様たちが持っているものなんて普通じゃないものばかりだし、七福神のコスプレをする人なんてそうそういないので、パーティーグッズのコーナーでも売ってないんです(゜ロ゜;
しょうがないので小道具の大半は「それっぽいもの」で代用するという、衣装を着ないので小道具が頼りなのにも関わらず、やむを得ない妥協をするしかありませんでした(T-T)
しかし、こんな頼りない小道具たちでも、それを持っていることで七福神と分かってもらえればいいんです
分かってもらえれば…
最も重要でありながら一番の問題はそこでした
みなさん、七福神が何を持っているか、わかりますか
…分かりませんよね、七福神ファンでもない限り( ̄▽ ̄;)
そして、少なくとも今まで私が生きてきた中で「七福神大好き」という人に出会ったことはありません
かく言う私自身も、今回のために調べるまでは、七福神が何を持っているかどころか、それぞれ名前もどんな風貌かも四人くらいしか分かっていませんでした
あまり知られていない人(いや、神様ですが)のコスプレを、しかも中途半端にやるって…どうなんだ
根本的な問題に気付いてしまいましたが、時間も他の案もない
こうなったらやり切らねば
ということで気持ちを持ち直し、七福神を検索しまくって、より分かりやすい、特徴が出る持ち物を探しました
しかしここでまた問題が…
福神たち…キャラかぶり過ぎ
まず、おじいさんが2人いるんです。
寿老人(じゅろうじん)さんと福禄寿(ふくろくじゅ)さん…
7人中2人って、おじいさん率高いんですけど高齢化社会か(神様に謝れ)
しかもそのおじいさん2人が、全然違うキャラならまだいいんです
そっくりなんです、なんか(T▽T)
2人して仲良く真っ白な長いあごひげをたくわえ、2人して長い杖を持ち、仙人のようなオーラまでお揃いなんです。
挙げ句の果てに、調べていたら「同一人物とする説もある」……はい~
どうして、なんで、七福神という人数制限のある枠に、数多くいらっしゃる古来のそうそうたる神様の中から同じかもしれない神様を選んじゃったんですか
どなたが選抜したか存じませんが!Σ( ̄□ ̄;)
神セブンでしょう(意味違うぞー)
たった7人しか入れない狭き門でしょう
なぜだぁーo(T□T)o
と、まさか自分の人生で七福神にケチをつけるなんていうバチ当たりなことをする日がくるとは思ってもいなかった私ですが、「そりゃ、似てるよね」と何とか気持ちを落ち着けました
とにかく、違うところを探すしかない
これだ
「福禄寿は長頭の老人の姿で…」
頭が……長い
…無理だ
花魁たちに扮装してもらうのに、さすがに頭を伸ばすのは…やりようによってはできたとしても…やらせられませんよ、そんなこと
しょうがないので、寿老人さんの方の杖に巻物(経典らしいです)が付いているというささやかな違い(調べていたら福禄寿さんの杖にも付いているというのもありましたが、もう無視です)を見つけ出して、お蘭ちゃん新造に寿老人さんをやってもらいました
衣装を着ないのでせめてひげを…とお願いしてみたら、嫌がるどころか、とっても嬉しそうに装着してくれました(^▽^;
ちなみにこの杖は、忍者のおじいちゃんが昔使っていた杖の大量にあるコレクションの中からお借りしました
巻物も使っていないものを貸して頂きました
忍者・永山さんの手作りです
そして、もう一人のおじいさん、頭を伸ばすのを断念した福禄寿さんは、志野さん新造にやってもらいました(^-^)/
実は志野さん、この七福神ネタの提案をした時に、「じゃあ福禄寿やる」と指名をしてきた唯一の人でした。
指名自体驚きですが、まさかの福禄寿チョイス
え、福禄寿さんってそんなに有名なの
少なくとも私は今回調べるまで知らなかったけど
一般的には「七福神と言ったら福禄寿」的な存在なの
お茶で有名な福寿園と混ざるなんてあり得ない感じなの
いろいろな疑問が頭に浮かびましたが、快くおじいさんをやってくれる人がここにもいました
しかし、福禄寿さんの特徴の長い頭はできないし、キャラがあまり出ないかもしれませんが…
キャラ濃いわっ
さすが志野さん…思い入れがあるだけありますね(;^_^A
だから濃いって
ポーズを変えてもあくまで薄眼というこだわり
ちなみにこちらの杖は水戸黄門が使っていたものを大江戸劇場からお借りしました
別撮りだし、寿老人さんの杖から巻物を外すだけで良かったんですが、杖しか違いが出せなかったので、せめて違うものを用意したかったんです。
それにしても、うちの村、おじいちゃん役、多いんだな
おかげで助かりましたが(笑)
さて、二人のおじいさん以外にもキャラがかぶっているのが、大黒天(だいこくてん)さん・恵比寿(えびす)さん・布袋(ほてい)さんの三人
3人して「太鼓腹」って…
7人中3人がメタ…いえ、お腹出てるって、こんなところでも現代社会の問題点が
まぁ、神様は多少ふくよかな方が、金運とかご利益ありそうですけどね(o^・^o)
それにしても…特に大黒天さんと恵比寿さん
ふくよかさだけならともかく、被り物も、にこやかな笑顔まで似すぎですよ
「恵比寿顔」って言葉があるくらいだからあの笑顔は恵比寿さんの専売特許だと思っていたのに…この2人そっくりじゃないですか
違いを探そうと調べていくと原因がわかりました。
えー、親子らしいです、今度は
なんだこの家系は
親子そろって名誉ある七福神に入っちゃうって、どんだけ優秀な家系なんだ
しかも2人がそれぞれちゃんと有名だし…
三國連太郎さん・佐藤浩市さん親子か
とにかく持ち物の違いでキャラを出すしかありません
恵比寿さんは釣竿と鯛
これなら文化内にある
その釣竿を一番きれいに「作れる」人に恵比寿さんをやってもらいました(^-^)/
雪乃さん一八
…って、恵比寿さ~ん、笑って笑って
恵比寿顔、頂きました
鯛は最初、お大尽さまのお膳にいるのを拝借しようとしたのですが、ちょっと小さくて目立たなかったので、なぜか文化内のロッカーにいた謎の魚(ニモと呼んでいます)に協力してもらいました
そして、南京玉簾で作ったこの魚釣竿。
最初本物の竿を探していた私にこのアイディアをくれたのは、その恵比寿さんの父という大黒天さんをやってくれたお喜多さん一八
これまたいい恵比寿顔…いえ、大黒顔
大黒天さんは大きな袋と小槌を持っています。
小槌…探しました、あちこち
でもなかったんです(T-T)
ただ何としても、「小槌らしいもの」でもいいから、袋以外に持っていてもらわなくてはいけなかったんです
だってこれを持っていないと今度は布袋さんとキャラがかぶっちゃうんですよ(T▽T)
なにしろ布袋さんの持ち物は大きな袋のみ。
他の特徴は坊主頭と太鼓腹くらい…
坊主頭はできないから、あとキャラを出すとしたら袋とお腹だけ。
でもお腹は2人とかぶっているし、そのうちの1人大黒天さんに至っては袋を持っているところまでかぶっているという
そうなってくると他にアイテムのある2人にお腹を引っ込めてもらって、小槌が木槌だろうと持ってもらう必要があったわけです
こうしてなんとか太鼓腹キャラを我が物にした布袋さんを、おゆうちゃん禿に頑張ってもらいました(^o^)v
どうです禿のポンチョを後ろ前に装着してようやく収まったこのお腹の存在感
しかしこの写真は撮り直した後のものです
実はおゆうちゃん、最初お腹を抱えて撮ったのですが…
なんか妊婦さんっぽい顔も穏やかだし…ということで先程の陽気な感じになりました(^ー^)
さて、これでキャラかぶりの面々は終わりました。
後は最も有名な…と私は思っているんですが(福禄寿有名説が気になりますが)…二人の神様、弁財天(べんざいてん)さんと毘沙門天(びしゃもんてん)さんです
老人でも太鼓腹でもない唯一の二人ですから、ずるいと言われるのは覚悟の上で、太夫二人でやらせて頂きました
七福神の紅一点、弁財天さんはやはりこの人
おりょうさん太夫
音楽の神様でもある弁財天さんは琵琶を持っているのですが、ないので雪乃さんの私物の三味線を借りました
でもそれだけでは扮装感が出ないので、随分前に七夕のイベントで織姫をやった時に使ったベール(?)を装着してもらいました
「掛け(打ち掛け)着てると(ベールが)分かりにくいね」というおりょうさんの的確な意見で、掛けを脱いで撮り直しをさせてもらいました(^-^)/
太夫衣装が元々豪華なのでこれ以上は目立ちませんが、華があります
おりょうさんはもっと“色モノ”をやりたかったそうですが、太夫にひげ生やさせたりお腹ふくらませたりはできませんからね
最後に撮ったのは毘沙門天さんの私でした。
なぜ言い出しっぺのくせに最後になってしまったのか…確かに他の人の撮影を優先させたのもありますが、問題は毘沙門天さんの小道具でした
なにしろこの方、甲冑を着ているんですよ
そして、三ツ又の槍のようなものを持っているんです
非常に特徴的です。他と絶対かぶらないのでそこはありがたいんです
ただいかんせん、甲冑って…
槍を持つだけでそれっぽくなるならいいのですが、やはりそれでは弱い…
どの人も2箇所は扮装ポイントを無理矢理作ってきました。
せめて甲冑の一部でも着けられれば…と探してみたんです
そこは時代村、なんとかなるだろうと思っていたのですが…
確かにありました
鎧甲冑がフルセットで
しかし…
重い重すぎる
一部だけなのに異常に重い上にそれだけ着けてもあまり甲冑っぽく見えないという完全に報われないパターンです( ̄~ ̄;)
これをただでさえ重い太夫衣装の上に装着するなんざ、愚の骨頂
筋トレでもしたいのかと自分をツっ込み、そっと甲冑の箱を閉じました
とりあえず槍だけでも探そうと、忍者さんや大江戸さんに聞き回りましたが、普通の槍ならあるが三ツ又はないとのこと。
う~確かに見たことない
しかし槍の方は、100円ショップのハロウィングッズの売れ残りらしい、「デビルスティック」なるものを、花魁道中の鉄棒(かなぼう)の壊れたものにくっつけることでなんとかなりました
神様なのに「デビル」って…なんてことはこの際言っている場合ではありません( ̄^ ̄)
甲冑は諦めるしかないかと思っていたら、おゆうちゃんが「作ればいいんですよ」となんと段ボールを加工して、あっという間に作ってくれました
かくして、花魁毘沙門天バージョン(?)が完成しました
おゆうちゃんが作ってくれた肩パッド(とは呼ばないでしょうが)、それっぽいでしょう
段ボールに油性マジックで色を塗っただけですよ
軽いし、材料費ゼロだし、本当に助かりました(T-T)
ありがとう、おゆうちゃん
嬉しくてつい…
こうしてなんとか全員分撮り終え、宝船のイラストの上にこれらの写真を貼り付けて、年賀状を下さったお客様に送らせて頂きました
“文化劇場七福神(?)”と真ん中に書いてある以外に、大した説明もなく、もらった方はさぞや訳がわからなかったことでしょうが、あの年賀状の制作にはこんな顛末があったわけです。
まぁ、自己満足でしたが、おかげさまで楽しめました(*^-^*)
七福神にも詳しくなれたし
なれなくても多分人生困らなかったけど(こら)
ちなみにこちらが今回撮影で使用した小道具たちです
確実に使われていないものが1つ紛れ込んでいますが、それ以外は全部使ったものです。
誰のどこに使われていたか、ここまで辛抱強く読んで下さったみなさまなら、すぐに分かりますよね(*^-^*)
さて、またしても無駄に長くなってしまったこの記事、さすがに2月・3月頃くらいには書くつもりだったのですが、演目変更や小木曽さんとのお別れなどがあり、後回しにしていてここまで時差がついてしまいました
でも今出さないと、年賀状を差し上げた方に、「なぜ七福神?」と首をかしげさせたまま真相がお蔵入りになってしまうところだったので、このタイミングで書かせて頂いちゃいました(^-^;
なにしろこの後、またお別れがあるからです。
他ブログをご覧の方はもうご存知でしょうが、忍者の大坪さんが今月の26日に千秋楽を迎えます。
いつも寒いギャグ(最後まで失礼)を言ったりして、みんなからツっ込まれていた、忍者のムードメーカーの大坪さん…
いなくなってしまうということまで何かのギャグなんじゃないかと、日が迫っている今日になっても実感がわきません。
わかないようにしているのかもしれません。
でも、いつもみたいにふざけながら笑顔でお別れできたらいいなと思っています(^-^)/