昨日の続きのお話。
一昨日の『くすり・ゆび・きり』の上映中に懐かしい人がエビスにやってきた。
『あの日の二人プレイ』に出演していた、劇団桟敷童子の深津紀暁くん。
何が懐かしいかというと。
深津くんとは高校の同級生。
とはいっても、1年生の時に一緒にやった後、彼は退部をしたのでその後会うことが全く無くなってしまった。
卒業をし、どこで何をしてるのか分からない時間が長いこと続いた。
そしてある時、お芝居の現場で偶然の再会をしたのだ。
まさか深津くんがお芝居を続けているなんて、とすごく驚いたことを今でも覚えている。
そして時が巡り、お世話になっているエビス駅前バーに深津くんが出演する日がくるなんて。
1998年以来、約18年ぶりに見た深津くんのお芝居は、当然のことだけど高校の頃とは全然違った。
18年という年月の長さをしみじみと噛み締めた上映だった。
『くすり・ゆび・きり』、深津くんはどんな気持ちで見ていたんだろう。
「大沼も成長したなぁ」だったのか、「大沼、全然変わってないなぁ」だったのか。
それは彼に聞いてみないと分からない。
深津くん以外の同級生と卒業後に旗揚げした劇団は解散し、同級生で今もお芝居を続けているのは深津くんと僕だけ。
人生って面白い。
一度は別方向に分かれていった道が、予想もしていなかったところで交差したりして。
出会いと別れだけが人生じゃないんだなぁ。
出会いと別れと再会が人生なんだなぁ。
そう思うと、別れがあっても淋しくないって思えてくる。
深津くんと再会したあの日、僕はそんなことを感じた。