全五十四帖の発売に向けて、『源氏物語』の続きを綴っていきます。


今日は、第三十三帖「藤裏葉(ふじのうらば)」


この帖で、ついについに夕霧(ゆうぎり)雲居雁(くもいのかり)は、結婚します。


長かったですねえ・・・第二十一帖「少女(おとめ)」で二人が引き裂かれてしまってから、七年ほど経っています。

(「少女」→http://ameblo.jp/ohimikazako/entry-11867736009.html


この帖は、雲居雁の父である内大臣が今更素直に言い出せないけれど、譲歩していく経緯がことこまかに書かれています。


まず祖母・大宮の命日にかこつけて夕霧に結婚の話をほのめかすが言い切れず、その後、藤の花が見事に咲いたといって藤の宴をひらき、夕霧を呼んで、ついに結婚を許すのです。


(絵は、内大臣邸に招かれた夕霧。柏木が藤の花を夕霧の盃に添えているところ){0FDAE5A0-AC82-44B6-A32D-87CC95FCE4CD:01}


といっても直接言い渡すのではなく、こんな言葉が交わされます。


夜がふけてから源中将(夕霧)は酔いに悩むふうを作って、

「あまり酔って苦しくてなりません。無事に帰りうる自信も持てませんから、あなたの寝室を拝借できませんか」

頭中将(雲居雁の兄・柏木)に言っていた。大臣(雲居雁の父)は

「ねえ朝臣(あそん)、寝床をどこかで借りなさい。年寄りは酔っ払ってしまって失礼だから、もう引き込むよ」

と言い捨てて居間のほうへ行ってしまった。


藤の宴を楽しみ、そのときの態度から、いえ、夕霧を内大臣が藤の宴に呼びつけたときから、結婚は許されるということだったのでしょうね。


冒頭の晶子の歌、


ふぢばなのもとの根ざしは知らねども 枝をかはせる白と紫 晶子


藤の宴のあと、晴れて結婚した二人を詠んでいます。


こうして心配していた息子がめでたく結婚し、このあとには娘の明石の姫君が東宮に嫁ぎ寵愛を受けるようになる―と光源氏の身辺は万事うまくいっています。まさに栄華の極み。


しかし、この栄華は、この「藤裏葉」まで。


すべてが落着したこのときに光源氏は出家したいという考えがよぎるのですが、結局はそのままに。

後から見ると、まさにここで出家してしまえばよかったのに!と思ってしまいます。


すっかり紫式部の術中にはまっております(笑)


そう、次の帖から光源氏は晩年の苦しみを味わっていくことになるのです・・・


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6年の歳月をかけて、与謝野晶子訳『源氏物語』全五十四帖を収録させていただきました。

音源の編集、最終チェックを終え、ただいまジャケット等、準備中・・・

 

ああ、いよいよ、です。

 
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これまで三十二帖までダウンロード版が発売されていましたが、残りの帖は最後まで一気に発売となります。

 

ということで、しばらくこのブログでは『源氏物語』の第三十三帖から一帖ずつ、内容紹介をしていくつもりです。(どんどん書いていかないと間に合わないっあせる

 

『源氏物語』全五十四帖、ダウンロード版・MP3音声データCD版・オーディオCD版をご用意しています。発売まであと少し、いましばらくお待ちくださいませ。

 

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寒い寒い週末でしたね…

ちょうど1週間前、二日間にわたる神奈川県の高校生放送部の講習会がありました。
ひょんなことから、私はその高校生たちの朗読講師を担当することに。

放送部・・・自分が高校生のときにはまったく縁もゆかりもなかった世界です(体育会系の部活に明け暮れていましたからね汗)
それゆえ、若いうちから言葉を発している高校生たちに興味津々ビックリマーク 彼らに当日会うのをとても楽しみにしていました。

テキストは「言葉の力」。

いろいろ考えた末、やはり、言葉の本質を突いているこの文章を、若き魂に届けたいと思ったのです。

朗読の基本講義を組み込みながら、「言葉の力」を高校生たちとともに辿っていきます。


その後は、グループで討議や練習。

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さまざまから学校から集まった高校生たちですが、学校の枠を越えて、作品に取り組みます。


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輪になって、練習するグループも。

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私はいつもの言の葉教室で言っているとおり、大切なのは「心」だと、若い彼らに言いました。言葉にていねいに向き合い、その意味を考え、具体的なイメージを持って、相手に本気で伝える。

グループで協力して、「言葉の力」を届けてほしいとリクエストした最後の発表。

若い言の葉はみずみずしく繁りましたクローバー
言葉の本質が桜の木とともに、それぞれ私に迫ってきました。

そういう言の葉を耳にするとき、私はしみじみ嬉しくなります。朗読教室や講義をやっていてよかったと心底思う至福のときです。

存分にそれを味わわせてもらったというのに、その日はさらに素晴らしい贈り物をいただきました。

放送部の顧問の先生方が、生徒たちと同じように7人でグループを結成し、飛び入りで「言葉の力」を朗読披露してくださったのですビックリマーク

生徒たちもざわめきました。

先生たちの「言葉の力」。
しかと見させて、いえ、聴かせていただきました。

とても素敵でした。


そもそも、今回の御縁は長崎の「永遠(とわ)の会」でお会いした天野先生からいただいたもの。

まさか半年もしないうちに、しかも東京でこうして再会できるなんて…嬉しい限りです。
貴重な体験と新しい出会いをさせていただきました。
心より御礼申し上げます。
カステラも美味しくいただきました。本当にありがとうございました。

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