「明日、夫が逮捕されちゃう!?」 弁護士会の"東電体質" | C.I.L.

「明日、夫が逮捕されちゃう!?」 弁護士会の"東電体質"

知人から、「大阪弁護士会に見せしめに犯罪者扱いされた可哀想な行政書士の話が本になっている」 と教えられた。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
明日、夫が逮捕されちゃう!?

※ブツ撮りする前に人に貸してしまったので、amazonさんから画像を拝借しました。

これは行政書士の柴田氏という人物が、とある事から弁護士会に睨まれ、犯罪者として報道され、家族(夫婦) が追い込まれていく過程を描いたマンガである。(しかも新聞報道の際に弁護士会からの事前リークがあったんじゃないかという疑いがある陰険さ!)

マンガ自体は柴田氏の奥さんの視点から描かれ、合間のコラムで柴田氏自身の詳細な解説が入るという構成になっており、専門的な情報を求める人から、ライトに読みたい人まで、できるだけ幅広く対応しようとしている。

また柴田氏はガジェット通信に記事を寄稿しており、こちらもまた非常に興味深い内容になっている。

・「非弁行為って?」縄張り争いを繰り広げる弁護士会と闘う行政書士の手記
・ガジェット通信 "弁護士会と闘う行政書士" タグ一覧

昔からこのブログを読んでいる酔狂な方ならば覚えているかもしれないが、弁護士と聞いて思い出されるのは 「弁護士から振り込め詐欺みたいなメールが届いた」 という一件である。

あの時結局どういう結末になったかというと、こちらとしては懲戒免職請求も辞さない覚悟だったのだが、弁護士を含めた詳しい知人達から 「止めろ~!」 と制止され、結果的に泣き寝入りする事になってしまった。

当時は週刊誌や朝日新聞から取材を受けるほど問題になった一件だったんだが、素人が法廷で相手にするには弁護士は強敵過ぎるのだ。大袈裟に言ってみれば、素人にとって弁護士というのは恐怖の対象だと言えるかもしれない。

だが、弁護士が強敵なのは彼らの得意なジャンル、いわゆる法律文章が直接関わってくる場面だけであって、弁護士だからといって一般人より優れているとか、間違いを犯さないという事ではない。

例えば弁護士と一般人が何らかのテーマで議論したとして、絶対に弁護士が勝つわけではなく、逆に一般人の方が弁護士の発言の矛盾を突いて追い込む事だって有り得る。

例えば、「インターネット上の名誉毀損に強い」 と言われている小倉弁護士という人物がいる。彼は 「ネット右翼の皆さん~」 に代表されるように、昔から言動の危うさから方々で問題視されていた人物でもあるんだが、この人物のTwitter上での議論の数々を眺めてみると 「弁護士に対する恐怖感」 がいくぶん薄れるんじゃなかろうか?

Twitterでの小倉弁護士の勇姿
・ATOKと「差別語」をめぐるあれこれ
・ATOKと「差別語」をめぐるあれこれ(小倉戦その2)
・Hideo_ogura氏(現役弁護士)の「人権教育は差別を助長している、寝た子を起こすな」主張まとめ

これはそもそも 「ATOKは差別語とハッキリ断定出来ない単語すらも変換候補から外している、言葉狩りをするな!」 というツイートが始まりだった。

これに対し、小倉弁護士が 「差別語とは言い切れないはずの単語」 を 「勝手に差別語だと断定」 した上で、「差別語の氾濫を煽る酷い差別者がいる!」 と意味不明のねじ曲げとレッテル貼りをし始め、方々から 「おいおい」 とツッコミが入ったのだ。

ログを追ってもらえば分かる通り、小倉弁護士は常に 「反対の意見を唱える者を片っ端から差別主義者かのようにふれ回る」 という言葉遊びとレッテル貼りしかしておらず、この辺が上で述べた 「弁護士だからって~~」 という証明になっている。

最終的には東村山問題の論客のひとりである資料屋さん まで参戦し、「小倉氏はそもそも差別の意味がわかってるのか?」 という内容の3番目のやり取りに発展したのだが、このやり取りの中で小倉弁護士が 「差別とはなんぞや?」 という根本の部分を全く理解していないことが判明。

いくら人権派を名乗る弁護士であろうと、この程度の人間が有名人だったりするのだ。

また私自身もこの小倉弁護士とは何度か長ぁ~いやり取りをしている。

これまた 「差別とは?差別語とは?」 という分野での話なのだが、小倉弁護士は 「差別されたと感じる人間がいれば差別語として成立する」 というトンデモないロジックを振りかざしていたので、「じゃあアナタが広めたネトウヨって単語はどうなの?」 とツッコミを入れてみた。

すると……

ネトウヨを広めたのは私ではないよ。私が広めたとされるのは「ネット右翼」(私が使用する前から、広く使われていたけど。)。RT @oharan: 小倉弁護士が以前伝え広めた「ネトウヨ」という単語も差別用語に含まれる可能性が高い。

このような意味不明の返答が。「自分が使うより先に使ってた人達がいるから~」 という子供のような言い訳をしたり、「ネット右翼とネトウヨは別の言葉だ(キリッ」 などと妄言を吐いたのだ。

そして、言っている内容は従前の右翼のそれに近いけれども、行動原理が従前の右翼とは異なる、ネットユーザー特有の存在について「ネット右翼」という名前がつけられるのは、価値中立的な命名ですね。RT @oharan: ネット右翼という単語は成立時から蔑称ですよ

挙句に 「差別されたと感じる人間がいれば差別語」 と言っていたにも関わらず、「ネット右翼という単語は差別語ではない、価値中立的な命名だ」 というジャイアンロジックが炸裂。こちらは 「ネトウヨを蔑称として使っている人間も、また蔑称と感じる人間もいる」 と言っているというのに。

「ネットの名誉毀損に強い!」 などと言われている小倉氏であっても、直接やり合ってみればこの程度なのだ。

そしてこの小倉氏は返答に困ると 「でもボクのいる法曹界ではそうなんだよね~」 と、「法曹界にいる自分」 という肩書きを持ち出して自己正当化しようとする。

私自身が過去の経験から弁護士に対して悪い印象を持っているという点や、弁護士すべてがこのような輩ではない事は認めるが、この 「小倉問題」 というのは 「弁護士を必要以上に恐れる必要はない」 というちょうどいいモデルケースではないかと思う。

弁護士は、ある事象に対して法律文章を照らし合わせ、裁判所のジャッジを求めるというだけの職業である。彼らが法律を作っているわけではないし、場合によっては彼らが法律で裁かれる事もある。

言ってみれば、行政書士の 「文章を代筆しますよ~」 という職業とそれほど変わらぬ 「代行屋」 でしかないのだ。「相手が裁判所か市役所か程度の差だ」 と言っても大きくは外れないだろう。


しかし彼らは 「法律は自分達専用の武器だ」 と勘違いしてしまう。

法律の存在自体が自分達の既得権益だと思い込んでしまう。

自分達は法律を好きにねじ曲げ、都合よく使っていいという、選民思想のような考えが当たり前になってしまう。

そして法を掲げて戦う限り自分達は何が相手でも負けないと過信してしまう。


さて、こういう体質の企業が最近大きな社会問題となっているのをご存知だろうか?

そう、これは東電の 「電気利権を盾にした恫喝・脅迫」 と何も変わらないのだ。「電気」 を 「法律文章」 に変えたら、そのまんま弁護士会の話になってしまう。

今のご時世なら、このように東電と比較して考えると弁護士会の危険性がよく分かるのではなかろうか?

弁護士会が東電的体質だからこそ、自分達の既得権益を侵す存在である行政書士や司法書士に対し、法律を振りかざして嫌がらせをする。恫喝をする。脅迫をする。そしてそれが 「当然の権利だ」 と思い込んで罪の意識がない。

こうした国民の生活や安全に直結する利権を握った 「独裁的組織」 は、キッカケ次第で国民の命そのものを人質にしてでも自らの利益を守ろうとする。

このような 「東電的体質」 の悪質さに関しては、ジャーナリストの岩上安身氏がリアルタイムツイートしていた 東電株主総会の模様をまとめた記事 を読むとよ~く理解できるだろう。

弁護士会の身内を庇う体質、法律を盾に都合の悪い存在をいたぶる体質も、まさにこれと同じ構図である。ついでに言えば、一部の 「人間的にどうなの?」 と疑問を感じる選民思想にかぶれた弁護士のクズっぷりも、これが要因となっている。

その手の輩はたまたま弁護士バッヂを付けているだけであって、もし就職先が東電だったら今頃は 「お前らの生活がどうなるかわかってるんだろうな?」 と、市民を恫喝する立場だっただろう。

だからこそ、理不尽だと思ったらあの手この手で弁護士と戦争してみせる、その姿勢を見せる事が大切だと思うのだが、今のところ 「対弁護士戦で役に立つテンプレート」 のような物は確立していない。

今回の行政書士のように、謂れのない案件を 「違反だ!犯罪だ!」 と法の番人たる弁護士につつかれて地獄に堕とされるなんて事があっていいはずがないのだから、有志が集まって 「弁護士との戦い方」 をどこかにまとめておく必要があるんじゃなかろうか?

私が巻き込まれた 「弁護士からの振り込め詐欺」 に関しても、なんであそこまで幼稚なマネをしておいてお咎めナシになってしまうのか意味がわからない。


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河村健夫弁護士 (登録番号:28328)に、あの一件がいったいどういう結論になっているのか是非お聞きしたいものだ。

法的処置を取るとメールでも電話でも断言しておいて、何年も経った今になっても全く連絡がないのはどういう事なんだろうか?

ネットの片隅にこのような記事が転がっていた が、何が目的であのような稚拙なマネをしでかしたのか非常に気になる。

こういう悪質な嫌がらせとしか思えぬ行為を弁護士にされた場合に、我々一般市民はどのように戦えばいいのだろう?

今回紹介した柴田氏は、「弁護士様に目を付けられたら泣き寝入りしろ」 という弁護士会の圧力や悪しき体質に現在進行形で抗っている人間である。彼の打つ手は正解も失敗もすべて 「対弁護士用の参考資料」 となる。

「嫁目線のマンガ」 という緩い形ではあるが、実は多くの人間に知っておいて欲しい自衛のための情報が詰まっているのだ。

これは夢物語だと半ば絶望視してはいるが、例えば弁護士の中から 「弁護士や弁護士会に嫌がらせされたらこう戦いましょう」 とレクチャーしてくれる人間が現れてもいいように思う。

早い話、弁護士が増えすぎて1人当りの仕事が減っているから 「オレらの仕事がますます減るじゃねえか!」 と、行政書士や司法書士を目の敵にするのだろう。また仕事が少ないから収入を得るために危ない橋を渡ってしまう面もあるだろう。

であるならば、単純に弁護士の数が減ればいいんじゃなかろうか?

あまりに悪質な弁護士をガンガン糾弾しまくって、バンバン資格を剥奪していけば、良い仕事をしてくれる弁護士が残って、1人に回ってくる仕事量も増えるんじゃないか?

弁護士の世界にもビジネスの常識を適用し、サービス内容と顧客からの信頼のあるなしによってダイレクトに収益が上下するようにしてしまえばいいと思う。いや、思うというか願う。

我ながら幼稚な願望だとは思うが、弁護士の理不尽さに悩まされた素人としてはこれが本音である。

願わくば、日本がアメリカのように 「TVドラマで弁護士が描かれる時はたいてい人間のクズとして描写される」 ような国にならないように。

今流行の 「ブログ発の素人本」 的な装丁のマンガ本ではあったが、中身を読んでみたらそんな事を考えさせられた。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
明日、夫が逮捕されちゃう!?


みんなで買って柴田家に裁判費用(印税) を寄付しよう(笑)


■蛇足
持ち上げるだけじゃナニがアレなので、少し気になった点も。

「嫁目線のマンガ」 と 「旦那の解説コラム」 という手法は、より大勢の人間に理解してもらうために必要だったと思う。専門的な情報だけ欲しいという人には向かないかもしれないが、目的を考えたらこの形がベターだろう。

だが、肝心のマンガの内容に少し首を傾げる点があった。

特に 「嫁が心療内科通いをしている」 という点の表現が下手だったように思う。

通院している本人が描いているから、どうしても自分を下げて旦那を持ち上げる形になってしまうのかもしれないが、この描き方では 「やり過ぎている」 ように感じるのだ。

仮にメンヘラーだろうとリストカッターだろうと、夫婦としてこの理不尽な問題と戦っているわけだから、嫁の方を一方的に落として足手まとい的な表現をし、その分旦那の方を完璧超人的に持ち上げるという手法は鼻につく。「夫婦物」 なんだから、あくまで対等なパートナーとして問題に当たっていく姿に重きを置いて欲しかった。

またそういったバランスに仕上げた方が、「世の普通の夫婦」 も我が事のように危機感を感じられたのではないだろうか?この作品の表現方法だと、下手すると 「嫁つかえね~!うぜ~!」 で終わってしまう気がする。

旦那の柴田氏からすれば絶対にそんなわけはないと思うんだが、その夫婦の間の持ちつ持たれつが描き切れていない。

おそらく奥さんからしてみると、旦那さんが頼れる超人のように見えているのかもしれないが、マンガを読んだ人間が何を感じるかは別問題であろう。

そこだけが少し悔やまれる。