勘左衛門(居酒屋・板橋区役所前) | C.I.L.

勘左衛門(居酒屋・板橋区役所前)

どこの町にもあると思うんだが、個人経営なのに品揃えがチェーンの居酒屋と変わらない、何が目的なのかよくわからない飲み屋というのが存在する。

例えば焼き鳥があってー、刺し身の盛り合わせなんかがあってー、揚げ物はコロッケと唐揚げでー、〆にいまどきオムそばとかあったりしてー、みたいな。

安居酒屋のベタメニューばかりで構成されてます、みたいな。

そしてそういう店に限ってどれも冷凍縛りであり、「パートで忙しいお母さんみたいな淋しい物を出しておいて1品500円とか取るなよ!」 と叫びたくなるような酷い有り様だったりする。


だが、そんな店がもしも1品1品をマジメに作って、しかもチェーン居酒屋もビックリな低価格で提供していたとしたらどうか!?

さらに言えば、酒の品揃えも妙にツボをピンポイントで突いて来るラインナップだったらどうよ!?


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「どうよ?」 と言われても困るだろうから、早々にお店紹介に移ります。

今回ご紹介するお店は、都営三田線の板橋区役所前駅から徒歩30秒、まさに板橋区役所のはす向かいという立地でございます。


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こちらが問題のベタベタ居酒屋メニュー。

これだけ見ると何の期待も持てないガックリ系の文字列である。


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だがお酒のメニューになると妙に心が躍る。

当たり前のように金宮の焼酎にホッピーの組み合わせであり、角ハイも3種類あり、全く期待できなそうなメニュー表の割に、日本酒も焼酎もそれなりに無難なところが並んでいる。

しかも、よくよく見てみると金宮の焼酎がボトルで950円っていう中々お目にかかれない低価格!


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そんなもん見せられた日には、そりゃあ開幕からボトルで頼んでホッピーっすよ!

問題なのがホッピーが250円で、中も250円という謎の価格設定。ボトルで頼んでも950円の焼酎なのに、ホッピーの中で頼むと250円ておかしいだろ。

またか、またここも 「小学校レベルの算数が出来ない系」 の店なのか!?


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そんな怪しい雰囲気を漂わす店ですが、出て来る料理は何故か美味い。

写真のカニと大根のサラダなど、思わずお替りしそうになったほどいい味をしてた。絶妙なほんのりマヨ味とカニの風味が大根の食感とマッチしててうめー。


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揚げ出し豆腐(350円) とゲソ揚げ(380円) というベタメニューをチョイス。

これがまたそのものズバリな味ながら、しっかり美味しく仕上がっててステキ極まりない。この店の揚げ物力(byロザリー ) は中々のものである。

そうそう、この日は 「板橋にまた妙な店が出来たぞ!」 と、キャシー とロザリー(with鉄郎) を誘って飲みに来ていたのだ。


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そんな板橋が誇るデブ達(※1名は小石川) に見守られながらやって来た豪華な刺し盛り。

だがあえてぶっちゃけさせて頂くと、この中でマグロだけはちょっと味気なかった。他の魚は全て文句なしで美味いんだから、無理にマグロなんか入れなくてもいいのにと思ってしまう。

いい加減マグロ信仰捨てようぜ?日本にはもっと美味くて安い魚がいくらでもあるんだぜ?これだったらマグロ抜かして白身の魚とか、寒ブリみたいな冬に備えて脂身でガードを固めてる連中を取り揃えた方が絶対にイイぜ?

しかしそれ以外は特に気になる点もなく、1,000円程度の値段の割に充分に満足できる刺身が盛られていた。

ああそうか、ならば変に盛り合わせにするんじゃなくて、美味そうな魚を単品で頼めばいいのか!?(書きながら気付いた)


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2本で480円とそれなりの金額と思わせておいて、出てきたら非常識なサイズにビックリな地鶏の焼き鳥。この量はすでに焼き鳥の範疇を超えており、地鶏とネギの焼き物という1品料理じゃないかと思ってしまう。

で、こいつが塩がビっと効いてて酒のアテとして申し分ないんだ!ジューシーだし鶏の味がしっかりしてるし、これでこの値段ってのは何かがおかしい。


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ちょっと弱気にホタルイカの沖漬けで休憩。

この後ロザリー組が加わって地獄の揚げ物祭りが始まります。


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唐揚げの中華風。


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軟骨揚げ。


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ノーマルの唐揚げ。


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唐揚げの塩ダレ。

デブ数人寄り集まって油まみれっていう。お前らもっと大人になれよと説教したくなるような、アホの子のような頼み方である。

しかしこの店は揚げ物力に優れており、この唐揚げは非常に美味しい!420円という嬉しい価格設定で、盛りもよく、サクサクっと心地よい衣が酒の消費速度を加速させてくれる悪魔のようなクオリティである!


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そしてまさかのカニクリームコロッケっていう。

これもこれで380円という価格の割にしっかりクリーミーな餡が詰まっていて、かなりオレ好みな逸品。これと炭酸系の酒があったらそれだけで幸せ。


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この店は450円のキムチチゲ鍋を頼むとデフォルトで2~3人前出て来ます。

…って、いくらなんでも鍋がデカイんだよ鍋が!

ちなみにモツ煮を頼んでもこれと同じサイズの大きな土鍋一杯に入れられてくるから注意な!

この店で値段からサイズを想像するとぶっ倒れるぜ!



■総評
味:☆☆(どれもハズレない堅実な美味さ)
値段:☆☆☆(間違いなく算数が苦手系の板橋価格)
品揃え:☆☆(超ベタな居酒屋メニューしかない!)
店の雰囲気:☆☆
接客:☆☆
遠征:☆
デート:☆
DQN率:?

備考:どうも家族経営らしいんだが、ホール担当の母娘がカワイイ。まあそれは置いておくとして、この店は居酒屋の盲点を突いたかのような面白いコンセプトだと思う。こういった品揃えだと、絶対に品質に期待が持てないものなんだが、バカ正直にお値段据え置きでここまでヤラれてしまうと文句の付けようがない。安い、盛りがいい、ちゃんと美味い、酒のラインナップがニクイ、料理が出て来るのが早い、器にも気を遣ってる、そして母娘がカワイイ……と、これだけ材料が揃ってたら間違いなく人気店になるんだろうなあ。

立地が立地なのですでに区役所職員と思われるサラリーマン風のおっちゃん達で賑わっているんだが、こんなステキな店を区役所近辺の人間だけで占拠するなんてもったいない!

というわけで、大山界隈のチェーンの居酒屋に行くくらいならここに行け。

まさか年末になってこんな掘り出し物を見つけるとは思わなかった。



■勘左衛門(居酒屋)
住所:東京都板橋区板橋2-62-8
TEL:03-5944-1777
営業時間:17:00~23:00(11:00~14:00ランチ営業)
定休日:不明(オープン間もないため)




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