川村かおりがいかにスペシャルな歌手だったか語り合うスレ | C.I.L.

川村かおりがいかにスペシャルな歌手だったか語り合うスレ

2009年は何かがおかしい。

奇跡も何もあったもんじゃなく、冷酷なまでに一時代を築いた人間が年代も原因も無関係にバタバタ死んで行く。

過去にこれほど物語とか願いって単語が無視された年があっただろうか?いったい何が起きてるんだまったく。

でまあ川村については思い入れが強すぎてツベコベ語る余裕すらないんだが、もしウチの読者に川村ファンがいたら女々しく思い出話をしてみようかなと。



川村は歌手だから、何かコレという曲を紹介すべきだと思うので、堂々とYOUTUBEにリンクしてみる。オレの中で川村の曲をひとつ選べと言われたら間違いなくコレ。

権利侵害ついでに歌詞も書いてやる。

<金色のライオン 作詞:高橋研 川村かおり 作曲:高橋研>

金色の髪をなびかせて 君は僕を見て背伸びをした
くわえタバコのまま微笑んだ 金色のライオン
新宿も もう変わっちゃったね 僕らが知り合ったあの頃は
ネオンサインだってもう少し 優しかった気がする

君も僕もヒッピーだった 魂の行き場をさがして
あてもなく歩き疲れては ひとつの毛布の中

友達が増えて行くたびに 夢が膨らんで行く気がして
夜通し話明かしても 眠くなんてなかった
ピストルズの話をするとき 君はいつも遠くを見ていた
行ったこともないあの国まで まるで旅したように

僕たちみんなヒッピーだった 魂が泣きそうな夜は
穴倉のようなあの店で 踊り明かしたっけ

大人になんてなれやしないと あの頃笑い合った仲間も
少しずつ欠けて行ったよね しかたないことだね
君のあの娘は元気なのかい 君のあのギターは唄っているかい
またこんなふうに会ったときは 昔話はよすね

君も僕もヒッピーだった 魂の行き場をさがして
あてもなく歩き疲れては ひとつの毛布の中
僕たちみんなヒッピーだった 魂が泣きそうな夜は
君のギターに合わせ唄った 終わりのない夢を
終わりのない歌を




ちなみに川村かおりのデビュー曲がこのZOOという辻仁成の曲。

これが意外と根強いヒットになったことから、川村自身も歌手として忙しくなり、またエコーズがセルフカバーしたバージョンも売れ、後にドラマの主題歌にもなった。

でもこの曲は辻本人が歌おうとも、やっぱり川村の歌なんだよな。ボーイッシュで性別がないような感じで、幼稚なまでに子供目線で直球を投げ続ける、そんな初期の川村にピッタリの曲だった。

他に好きな歌というと、後期川村の出発点となった "BIG BEAT" という白井良明と組んだロックナンバーがあるんだが、残念ながらそれは音源がネットに転がってない。これもまた初期川村の要素を残しつつ、70年代ロックへの愛と、自分たちの世代への想いに満ち溢れたステキな曲だった。

※BIG BEATのPVあったー!埋め込み禁止なんで各自このリンクから飛ぶべし。

というわけで、川村死すとも思い出は死なず。

後に遺された娘が心配だが、母親を誇りに思ってくれるといいなあ……。

なんたって川村って、ホームレス問題を考えるのに、自分もホームレスになってみなきゃ分からないと言って、実際に何週間か新宿駅でホームレス生活してたような爆弾娘だったんだから。しかも10代の頃に。

バカ正直で真っ直ぐ過ぎるところがメチャメチャかっこいいヤツだったよ、川村。