薄井市議への辞任請願は不採択という結論に。 | C.I.L.

薄井市議への辞任請願は不採択という結論に。

■自分自身が全てを見た訳じゃないのに、ちょっと感情的になりすぎていたため、大幅に修正いたしました。


7月9日

政策総務委員会で薄井市議への 「辞職要求」 に関する請願書が審査されるというので、私は委員会を傍聴するため東村山へと向かった。


家からは 【池袋(西武池袋線)→所沢(西武新宿線)→東村山】 というルートが一番早いので、まず西武池袋線に乗るために池袋駅を目指したのだが、その西武池袋線の改札にはこんなステキなアナウンスが…。





「秋津駅で起きた人身事故のため、西武池袋線は全線で運転を見合わせております。」


おいおいそりゃないぜセニョール!と叫んでみたところでどうにもならず、運転再開の見通しも立っていないとの事だったので、泣きながら山手線で高田馬場駅へ。


そこから西武新宿線で東村山へ向かう事に。(寝坊したせいで池袋駅に着いた時点で10時ちょっと前くらいだったのは秘密w)





やっとの事で東村山市役所に到着したものの、時計を見るとすでに10時40分。思ったよりも駅から歩かされた事も敗因の一つか。





5Fの事務局で傍聴用のバッチを受け取り、大急ぎで委員会が開かれている6Fの委員会室まで行ってみたものの、当然の事ながらすでに扉は閉められていた訳で。





学校に遅刻した子供のように恐る恐る扉を開けて中に入ったのだが、なんと写真撮影禁止。


なんでも委員会が始まる前に写真撮影タイムが用意されていて、それ以降の撮影は一切禁止という事になっていたそうだ。


という訳で、委員会の様子は一切撮影できませんでした。きっと全部西武池袋線のせいです。寝坊した事が最大の失敗のような気もしますが、それはきっと気のせいです。


それと扉を開けて入ってすぐの場所に朝木直子市議が座ってて思わず 「あー!朝木だー!」 と声を挙げそうになったのも秘密です。


それはともかく、私が入室した辺りでちょうどクライマックスに差し掛かったらしく、ボクらの矢野っちが独りハイテンションでまくし立てておりました。




<以下委員会の流れ>

■参考に他の傍聴者の方のレポートをご紹介します。

http://usuimasayoshi.blog98.fc2.com/blog-entry-78.html

http://www.ganbareusui.com/

http://blogs.dion.ne.jp/giya/

http://yamadakingorg.blog110.fc2.com/



<薄井市議に対する請願の内容>

薄井氏に対する辞職勧告を求める請願



請願趣旨
 薄井政美氏は、市議の任期の開始後の現在にいたっても条例に違反して女性、障害者の人権を侵害することを繰り返しており、青少年の教育にとっても阻害物であって、市議として最低限の資質に欠けるので、自発的辞職をするよう貴議会において勧告決議を行うよう求める。

請願理由
 今年度市議会議員選挙にて当選した薄井政美なる人物は、市議の任期開始後に至っても、インターネットのアダルト動画サイトにおいて、実名で登場し、「人妻はカラダを褒めろ」とか「オマタのバリアフリー化」などと記述さえ憚れるセクハラ発言を繰り返し、女性、障害者を差別しその人権を侵害している。
 上記の薄井議員の行為は、東村山市男女共同参画条例第13条第2項及び同第14条に違反するのは明らかであって、東村山市の立法機関である市議会の構成員として最低限の資質に欠けるものである。
 また、市議会の議員は、教育行政とりわけ青少年教育に関する行政執行につき疑義を質す立場にあり、薄井政美氏の上記の行為は看過、容認することは到底できない。
 このような人物が市議として貴議会に所属していることを放置することは、全国の各議会はもちろんのこと全国民から批判の集中することは必定といわざるをえない。
 したがって、速やかに請願趣旨の通りの措置を執るよう求めるものである。

平成19年6月13日

請願人 ○○○○

紹介議員 朝木直子






薄井政美市議への辞職勧告についての請願

請願内容
 東村山市議会議員に当選した薄井政美氏に対し、東村山市議会が自発的議員辞職を求めるための辞職勧告を行うよう請願する。

請願の背景
「地方選で争われる政策は生活に直結するものが多く身近で切実だ」「有権者みんなが多かれ少なかれ政策の利害関係者だ」(朝日新聞4月16日社説より引用)
 東村山市の将来を決定する政策の形成と政策の決定に携わる市議会議員は、まさに私たち市民の運命を担っていると言ってよい。今般、夕張市の財政破綻や政務調査費の不正使用問題で表顕した地方議員の議員活動や議員としての資質の問題は、住民からの信頼を大きく失墜させる結果となっている。

請願理由
 ①経歴詐称の疑念
 薄井政美氏の選挙公報のプロフィールには「毎日新聞社記者などを経て前職は出版社社員」とだけ職歴が記されているが、大手新聞社勤務はわずか1年8ヶ月であり、さらに前職は性風俗レポーターである。選挙公報において「徹底した情報公開」を二大公約の一つに掲げながら、「市議候補」「市議」としての自分に対する疑問や批判に対して、意図的に説明責任を果たそうとしてこなかった薄井政美氏の行動はまさに、「経歴詐称」にも値する大問題であると断じざるを得ない。
 また、青少年の健全な育成を責とする薄井市議の「出版社社員」としての前職が、ソープランドなど性風俗業界の女性求人誌を発行している出版会社の社員であることを知った市民は、薄井議員に主権者としての権利を信託するであろうか。答えはノーであり、多くの市民が「信託できない」と声をあげていることは紛れもない事実である。
 結論として、薄井政美氏は「人物」「経歴」を「詐称(偽り)」と言えるほど美化して当選したものであり、民間であればまさに「クーリングオフ」の対象であることは明白なる事実である。

 ②薄井政美氏の「異論の封殺行為姿勢」は市議としての的確性に欠ける
 薄井政美氏のブログや住民投票を求めた市民連絡会のブログにおいて、薄井政美氏は一貫して氏の意見と異なる言論を封殺してきた。その行動姿勢は公人となった現在も同じであり、「少数意見の尊重」「表現、言論の自由」をうたった日本国憲法の精神に反する卑劣な行為であり断じて看過することができない。
 薄井政美市議のこのような行為こそが、長崎市長が殺害された事件や加藤紘一元自民党幹事長の実家放火事件など、自由闊達な言論活動を封殺する蛮行へつながっていくのであり、氏の倫理観、道徳観の欠如はまさに市議としての適格性に欠けていると断じざるを得ないのである。

 ③知的財産権侵害を奨励する姿勢はコンプライアンス精神を無視する愚行であり市議として甚だ不適任である
 薄井政美氏のブログや住民投票を求めた市民連絡会の公式ブログにおいて、薄井氏は当方からの再三の忠告にも関わらず、違法投稿された「You Tube(ユーチューブ、11月7日に放映された報道番組の海賊版)」を見るよう勧める記事投稿を何回も行ってきた。米国が中国の著作権侵害をWTOに提訴した記事や日本でも著作権をめぐる法改正への検討が始まったという記事を目にするとき、元新聞記者の経歴を有する薄井政美氏のこの確信犯的行為はまさに断罪されるべきものであると言わざるを得ない。

 このような理由により、東村山市議会が薄井政美氏の市議会議員辞職勧告を行うよう請願するものである。

平成19年6月19日

請願人 ○○○○

紹介議員 朝木直子




・冒頭、薄井市議による弁明(薄井市議のブログから引用)


審査に入る前に私から話す場をつくっていただき、ありがとうございます。


1つ目の請願についてですが、まず事実認定が違っています。「市議の任期の開始後の現在にいたっても条例に違反して女性、障害者の人権を侵害することを繰り返しており」と請願趣旨にあるのですが、私が仕事としてニュース番組に出演していのは3月30日までです。以後は出演していません。私が出演したのは18歳未満の視聴を禁じるインターネットのアダルト動画サイトです。風俗情報を知りたい人のために、私は仕事として与えられた台本を読んでいました。


2つ目の請願について、まず経歴ですが、私は3月30日までクリエイターズカンパニーコネクションという会社に勤め、報道局編集委員という肩書きを持っていました。長い社名ですが、どういう業種なのか、ひと言で言うなら出版社です。だから私は選挙公報で「前職は出版社社員」としました。


理由の②は、私がブログに寄せられたコメントすべてを掲載していないことを指摘していると思うのですが、ブログを読む人が増えると、変なコメントを書き込む人が増えてきます。「死ね」などの脅迫めいたモノから、アダルトサイトのURLを貼り付けた広告コメント、明らかにブログ記事の趣旨と違うモノなど、読者が読んで不快に思うコメントについて、私はブログ管理者として掲載しないようにしています。


理由③については、その映像の大元の出典(この場合は11月7日に放送された日本テレビの報道番組「リアルタイム」)を明記しているので、著作権法の引用にあたります。  以上、簡単に事実を説明しました。  審査にあっては事実をもとに判断していただきたいと思います。東村山市議会の良識を信じています。


・薄井市議の弁明を受けて、委員による請願の審査が行われる



<ここからは私が直接聴いた内容>

矢野委員

・セックスワークは世界的に見て少数派でしかない。だからこそ言っていい事と悪い事を自覚すべきだ。

・売春禁止法を無視するのか。(※矢野っちの中では性風俗=売春なんだそうな)

・薄井市議は当選後も24時間不特定多数に向けて動画を配信していた。

・出版社社員というがその実態を具体的に調査すべき。

・薄井市議のその当時の業務内容を細かく調べてから請願を審査すべきだ。


木内委員

・行政側で個人の過去を調べて公表する権限はない。

・行政には過去に遡って個人の経歴を細かく調査する権限も能力も責任もない。


矢野委員

・ちゃんと調べて議論しなけりゃ意味がない。

・出来ない、能力がないで済ませられる話ではない。

・そもそも今日の委員会で薄井市議に対する請願を審査すると決めたのは草の根(矢野・朝木) 以外の議員達なのだから、責任持って必要な調査をしておくべきだったのではないか。


木内委員

・今日の委員会くらいしかこの案件を審査できる場がない。だからここで引き受けるしかない。他のどの委員会でやれというのか?

・矢野は何年議員をやっているのか?まあ途中で議席を失っていた期間はあったが。


山川委員

・草の根の2人は反対したが、他の議員全員が今日の委員会で審査する事に賛成した。その事実を考えるべきだ。


矢野委員

・ではなぜこの委員会で引き受けたのに、まともな調査もせず、議論もせず、不採択という結論を急ぐのか。


※この辺で話の流れがおかしくなり、薄井市議への請願うんぬんよりも、「なんで今日の委員会で受ける事になったのか?」 という点に話題がシフトしてしまう。



矢野委員

・薄井市議の前職について、とにかくちゃんと調べろ。事実の確認をしてから議論しろ。


木内議員

・行政が薄井氏の過去について深く調査する権限や義務はない。


矢野委員

・売春容認という人間が多いので、その点を勘違いさせないように、キッチリ議論すべきだ。


※この矢野委員と木内委員のやり取りがしばらくループしてしまったため、委員長が請願に対して結論を出すように指示。



田中委員(共産党)

薄井氏は3月で出版社を退社しており、当選後の言動も何ら問題ない。よって (請願にあるような) 条例には抵触しない。過去の職業を掘り返してどうこう言うべきではなく、職業選択の自由もあるのだから、辞職を求める理由にはならない。例えば刑法に反しているといった事実があればそうした理由にもなり得るが、そのような事実はない。よって不採択とする。


矢野委員(草の根)

まともな議論もせずに結論を出すなど、これは強行採決だ!薄井氏の問題をもっと審査してから採決すべきだ。もっと具体的な事実確認をしてから結論を出せ。これは民主主義を否定するやり方だ。


木内委員(民主)

行政が請願の内容、特に薄井氏の過去について調査・審査する義務や権限や責任はない。よって不採択とする。


山川委員(公明)

アダルトサイトの動画が今現在どこに出ているのか?私は東村山市民新聞でしか確認できなかった。よって問題があるとも思えないので不採択とする。



■委員会の結論

薄井市議への辞職に関する請願は不採択



という訳で、最初にアップしたレポートでは冒頭の部分と途中がすっぽ抜けていたため、東村山市議会を全否定するかのような内容になってしまった事をお詫びいたします。


他の傍聴者の方のレポートを読んだり、直接聞き取りをしたところ、私がいない間に薄井市議の弁明があり、それを受けて委員の方々が請願を審査し、そして結論に至った、という流れだったようです。




※佐藤市議の感想と記事を修正した理由について

http://blog.satomasataka.jp/200707/article_5.html


オレとしては、本音を言えば修正前の記事の通り、委員会の覇気のなさ、熱意のなさを追求したいんだけど、到着が遅れてしまったため 「全てを見聞きする」 という取材の基本が出来ていないわけで。


となると、オレがいくらまくし立てたところで説得力がなさすぎるのよね。「お前、全部見てないじゃん」 の一言で打ち崩されちゃうし。


よって東村山市議会に対する反論とか疑問はあるけれども、この委員会についてはこのような無難なマトメに修正させて頂きました。


オレの修正前の意見は上の佐藤市議の感想に凄く近いので、興味のある方はそちらをご参照ください。(佐藤市議は最初から事の成り行きを見ていたので、オレが言うよりも説得力は上だと思います)


ただね、「外の人間も注目している委員会だったんだから、もっと上手いやり方があったんじゃないの?」 という意見だけは言わせて頂きたいなと。




■参考リンク

・薄井市議が今日の委員会について語ってます。

http://usuimasayoshi.blog98.fc2.com/blog-entry-78.html


・薄井市議応援サイト。皆さん一先ず喜びの声を挙げてます。

http://www.ganbareusui.com/


・東村山市民新聞。想像通り吠えてます。

http://www.geocities.jp/higashimurayamasiminsinbun/page058.html


・佐藤市議の感想

http://blog.satomasataka.jp/200707/article_5.html