ゆるやかな丘陵地に広がる豊かな自然、浦幌ウォーク2 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(2)浦幌ウォーク

 浦幌に到着すると、いよいよ浦幌駅からウォーキングを開始します。マップによるとコースの距離は約9.5キロ。やや急で、所要時間は2.5時間。帰りの列車の時刻までは4時間27分あるので、ゆっくり昼食をとっても時間の余裕はあります。降り注ぐ太陽の光を浴びながら、歩き始めました。

 駅を出ると間もなく、浄福寺の角を曲がって健康公園に向かいます。健康公園の入口では、可愛い小鳥たちが迎えてくれます(笑)。



 健康公園を横切ると東に向かい、道の駅うらほろを目指します。やがて国道38号に出て、ここを横断すると道の駅うらほろです。

 国道沿いには、レストランURATIEがあります。かつてここは、「うらほろ亭」というレストランでした。私が帯広に住んでいた頃(2008年4月~2011年3月)、浦幌で食事をするというと必ずうらほろ亭に寄っていました。



 うらほろ亭の名物はスパカツでした。スパカツといえば、有名なのは釧路の泉屋です。ですからスパカツといえば釧路のソウルフードだと思っていました。でもここ浦幌でも、スパカツはソウルフードであるようです。釧路のスパカツと関係があるのかないのか、それは私にはわかりませんが。

 しかしこのうらほろ亭は、2019年1月31日に閉店してしまいました。その志を受け継いで同じ場所にオープンしたのが、このレストランURATIEです。ということで、スパカツも受け継がれていました。

 それだけではありません。スパカツといえば、スパゲティミートソースの上にカツが乗っているものと思っていたら、こちらにはその進化系といえるナポリタンカツもあるとか。事前にその情報を得て、私の心はナポリタンカツにとらえられていました。席に着くと一応メニュー表に目を通し、ナポリタンカツを注文しました。

 ほどなくして運ばれてきたナポリタンカツ。その名の通り、ナポリタンの上にカツが乗っかっています。そしてソースも出されました。



 食べてみると、カツはやわらかくて美味しく揚がっています。ナポリタンは味が濃く、美味しい味付けです。高血圧の減塩生活に慣れている私にはちょっと濃く感じましたが、ソースをかけずにカツとともに口に入れるとちょうどいいかもしれません。ただし猫舌の私には、熱々の鉄板に乗せられたナポリタンと揚げたてのカツを同時に口に放り込むのは、かなり勇気がいります。でも大変美味しくいただきました。

 昼食を終えてウォーキングに戻ります。道の駅の裏側の方に歩いていくと、遊歩道との分岐点がありました。そこに記されている遊歩道のルート図とウォーキングのコース図を見比べたら、どうやらこの遊歩道をずっと歩くことになるようです。昨日の大雨の後の遊歩道を歩くということに、若干の不安がありました。





 とりあえず、進むことにしました。もしも路面状況が悪いなど、進むのが困難そうであればそこから引き返せばいいだろうと判断しました。

 そうして進んだものの……。

 心配していた足元は悪くありませんでした。ですが延々と続く上り勾配に、体が悲鳴を上げ始めていました。



 周りを見てももちろん人の姿はありません。ちょっと頭に浮かんだのは、

「ここに羆が出てきたらどうしよう」

 という考えでした。でもここまで「クマ出没注意」の看板は見かけていませんし、大丈夫だろうと自分に言い聞かせました。

 さらに上っていくと、山の斜面から水が流れてきたような跡が残っているところもありました。さらに進むと、比較的新しい落石が転がっているところもありました。この天気なら鉄砲水の心配はありませんが、落石には十分に注意しなければなりません。



 さらに進んでいくと、少し開けたところに出て、そこから先は道が下っていました。これで少しは楽になると思ったのもつかの間、今度は急勾配の下り坂のため、歩きづらくてたまりません。体が勝手に走っていかないように足を踏ん張りながら下りなければならず、上りよりもかえって負担がかかります。たしかに走るときだって、足にかかる負担は上りより下りの方がずっと大きかったですからねえ。



 耐えながら下り続け、ようやく開けた場所に出ました。森林公園のキャンプ場です。遊具があり、家族連れが遊んでいる姿を見て、少し気持ちが楽になりました。



 久しぶりの舗装道路になり、勾配もゆるくなり、ホッと安心をして歩きました。広場にあった時計を確認すると、時間的にはまだまだ余裕があります。



 そのまましばらく進んでいくと、前方にウォーキングコースの看板が見えてきました。このまま平坦な舗装路を歩けるものと思い込んでいたら、それは甘かったようです。看板の示す先はそこから分岐する上りの砂利道であり、ヘルシーウォーキングのコースマップもそちらに向かうよう指示しています。諦めて指示に従いました。



 また延々と上りが続いています。上ったり下ったり忙しい話です。平らな区間と急な区間とがあるから平均するとやや急となるかもしれませんが、森林公園内のコースはやや急という言葉とは遠い印象です。



 しばらく進んでいくと、平和塔展望台への分岐がありました。せっかくここまで来たのですから、平和塔展望台にも寄っていこうと、そちらを目指しました。



 展望台からは浦幌の街並みが見渡され、なかなかの景色でした。



 展望台からの景色を堪能し、先に進みます。舗装道路に出て、またもや延々と下り坂です。それでもさきほどの遊歩道よりは勾配が緩かったので助かりました。

 やがて浦幌神社が見えてきました。駐車場側からそのまま境内に進みました。

 浦幌神社には数多い境内社があります。中でも知られているのは乳神神社でしょう。乳神神社の横には乳石が祀られていて、こんなじじいが触っているとちょっと危ない絵になりそうですが、触れると御神徳が授かるということなので、念入りに触ってきました。



 数々の境内社もお参りして、授与所で御朱印をお願いしました。浦幌神社と乳神神社の通常御朱印のほか、浦幌神社の月替わりの御朱印もありましたが、今回は浦幌神社と乳神神社の通常御朱印のみ拝受しました。



 最後におみくじ処に行くと、えぞみくじの「やるなら今じゃが」みくじが頒布されていました。ひとつはせいろに入って蒸された態で、もうひとつは土に埋もれているのを掘り起こす態で用意されています。もうじき家庭菜園の馬鈴薯収穫を控えている私は、豊作を祈って掘り起こしました。



 最後に夫婦桂にお参りをして、浦幌神社を後にしました。


 
 浦幌神社から国道38号に出て、しばらく帯広方向に向かって歩きます。



 道道56号との交点からは、道道を浦幌駅方向に進みます。このあたりまで来ると、森林公園の遊歩道で受けたダメージで、足が重く感じるようになりました。



 そのまままっすぐ浦幌駅に向かいたいところでしたが、郵便局のところから右折して、駅からどんどん離れていきます。浦幌町立博物館の前を通ってから左折しました。博物館からは、さきほどまで参詣していた浦幌神社の拝殿も見えていました。



 駅前通りを左折して、最後の直線に入ります。そのまままっすぐ駅に向かい、無事にゴールしました。



 駅の窓口で証明印をもらい、浦幌ウォークの終了です。