第13回エンベツふれあいマラソン完走記 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 昨年から各地のラン大会に本格参戦し、町内の大会では優勝もした。しかし町外に遠征した大会では、子供たちは入賞できるようになったものの、なかなか優勝までは届かない。そんな中、遠征初優勝の期待を込めて選んだのが、この大会だった。むろん初めて出場する大会なので、どういう顔ぶれが揃うかわからず、簡単に優勝を狙うとかは言えない。ただ、同じ日に中川や興部でもレースがあり、Ogakunが勝てない上川北部の強豪たちはそちらへ回るだろうという読みだった。加えて、参加料が無料ということも、この大会を選択する大きな要因となった。

 しかし問題は、遠別までの距離。200kmを超え、片道4時間かかる。日帰りならば5時前に出なければならない。最初はそのつもりでいたのだが、1週間ほど前になって弱気になり、遠別町内の旭温泉に予約の電話を入れる。ちょうど翌日からボイラー点検のため、朝は風呂に入れないとのことだったが、まさか大会当日の朝に温泉に入るわけにはいかないので、それはまったく問題ない。

 シドニー五輪の女子1万メートルの模様をラジオで聞きながら向かった旭温泉は、山の中の研修所といった趣の所だった。空気は澄んでおり、とても爽やかな雰囲気。翌日からのボイラー点検に備え、館内の飲み物の自動販売機が使えなくなっていたのはちょっとつらかったが、こぢんまりとしたゲームコーナーも同様に使えないのは、Ogamanとしては好都合だった。

 大会当日の朝は、見事な天気。放射冷却現象により朝の気温は低い。しかしそれが故に、朝の空気はより爽やかに感じる。これ以上は望めないといった感じのランニング日和だ。

 颯爽と会場に乗り込み、受付を済ませる。今大会のエントリーは、Ogamanが年齢制限なし10km(エントリー35名)、Ogakunは小学5~6年男子3km(エントリー30名)、HOSSYは小学3~4年女子2km(エントリー19名)。早速参加者を確認すると、2人とも同じカテゴリーに全然敵わないという相手はいない。と言うより、正確に言えば知らない名前がほとんどだ。ただ、今回対決を避けた上川北部の強豪達の名前はない。まずは思惑通り。

 実は、2人ともどうしても敵わないという名前が1人ずつあったが、いずれも学年は相手が2級下なので、カテゴリーは別になる。助かった。

 アップを終えた後の開会式。これが長かった。まず、式の前にゲストランナーの高石ともやさんの歌。そして大会長の挨拶となったのだが、これがやたらと長かった。そして一通りの挨拶が終わった後、高石さんからもう1曲。高石さんの歌は大歓迎だが、長い挨拶はちょっと・・・。結局、スタート予定時刻を多少過ぎてから開会式が終わるという、面白い事態となったが、特に混乱もなかった。ローカル大会ならではの、ご愛敬だった。

 開会式が終わると、そのままスタートラインへ直行。1番前が10km。そして6km、3km、2kmの順に並ぶ。あまり前からスタートしたくはないのだが、致し方ない。10kmを走ると紹介された高石さんも、前に並んだ。

 やがて一斉にスタート。Ogamanは抑え気味にスタートしたつもり。後ろから、どんどん6kmや3kmの速い選手が抜いていく。商店街の狭い道路なので、道一杯に広がって走っている。自分は左端を走りながらふと右を見ると、歩道の上をOgakunが走っていく。相当気合が入っているようだ。

 国道に出てしばらくは、すべての組が同じ道を走る。そして順に、2km、3km、6kmと左折をしていく。2kmの分岐点にさしかかり、少しスピードを緩めて後ろを確認したが、HOSSYの姿は確認できなかった。

 しばらくいくと、3kmの分岐点が近づいてくる。はるか前方で、左に曲がっていく選手の姿が見え始める。ひときわ小さな小学生らしき姿も見えた。おそらくは4年生のM君だ。そこから5秒ほどの差でOgakunらしき姿も曲がっていった。その後は小学生らしき姿はなかなか曲がっていかない。

 トップで視界から消えながらも、最終的には3位に終わったくりやまマラソン。しかし今度こそ遠征初優勝のチャンスかも?

 あとは自分のレースに専念する。前方には高石さんの背中が見える。少しずつ近づいてくることもあり、これはうまくすると、追いついて少しお話できるかも、と思ったその瞬間、高石さんは6kmコースの分岐を左折していく。10kmを走るんじゃなかったの?叫びたい気持ちを抑えながら、また1人旅を続けることになった。

 6km分岐を過ぎると、周りにいるのは10kmの選手だけ。実に寂しい状況になってしまった。やがて後ろから中学生の2人連れ、そしてその5m後方に一般の選手がやってきて、Ogamanを抜いていった。しばらくはその後ろについていったのだが、まだ折り返しもきていないのに無理をすることもないか、と自重。また1人旅となる。

 やがてコースは左折。国道を離れ、折り返し点へ向かう。するとトップの選手が、もうやってきている。後続は・・・全然見えない。もう、何百mも離れているようだ。しばらく走って、ようやく2位、3位の選手とすれ違い、はるか彼方に折り返し点も見えてくる。4位、5位とすれ違い、先ほどの中学生2人と一般選手の3人が団子になっての6位争い。ん・・・?ってことは、自分がしばらく6位を走ってたの?そうと知ってたら、ついていくべきだったかも・・・。でも、まだ差は10数秒。追いつけない差ではない。気を取り直して、前の3人を追いかける。

 今来た道を戻り、再び国道へ。そして6kmコースの分岐点となったところから曲がっていき、海に向かって走る。しかし心なしか、前の選手達の背中が少しずつ小さくなっていく。

 海岸線近くまで進むと、今度は左折して海沿いの道を走る。ここでのタイム差は25秒と、やはりちょっと開いている。前の3人も、中学生、一般、中学生の順で、縦長になってきている。

 海沿いの道は、風が強かった。しかも斜め前からの風で、思うように前に進んでいかない。しかも、それほどきついわけではないが、微妙にアップダウンもあり、徐々にダメージも蓄積されていく。6位の選手の姿は、だんだん見えなくなっていった。

 8位を走っている中学生も、苦しくなってきたようだ。その背中がだんだん大きくなってくる。ゴール地点も見えてきて、ちょっと早目に勝負をかける。ちょうど下りだったこともあり、無理してスパート。活きの良い若者と競り合ってしまっては勝ち目がない。一気に抜いて、一気に離すしかない!・・・成功。チラッと後ろを見ると、ついてきてはいない。こんなオヤジに負けたというより、10kmという距離に負けたのかな?

 あと200mほどでゴールという地点に高石さんがいて、「ラスト、頑張って」と声をかけてくれる。Ogamanも「ありがとうございます」と笑顔(多分)で返事をして、そのまま8位でゴールに飛び込んでいった。

 タイムは45分17秒?本当か?自己ベストっていう走りじゃなかったと思うんだけど・・・。

 気になる子供達の結果。Ogakunは、3km全体で5番目だったらしい。そしてHOSSYは、2km全体で3番目だったようだ。前半オーバーペースで、終盤に吐いてしまったというOgakun。不安そうだ。もしかしたら、HOSSYだけが優勝かもしれないと思うと、余計心配なようだ。彼自身のタイム13分32秒は、クロカンを除くと今季ワーストタイム。かなりタフなコースだったのだろうか。

 やがて発表された結果は、2人とも優勝。どちらも1つ下のクラスの優勝者に負けているが、何はともあれ、記念すべき遠征初優勝には違いない。ステージの上の表彰台のてっぺんで、得意そうな笑顔を見せていた。

 HOSSYのタイムは9分24秒。ベストと2秒しか違わない。そのベストタイムを出した北商ロードレース。このときは最後のゴール前で留萌のSさんを抜き、2秒差をつけての4位だった。そのSさんは今回も出ており、今度は1秒差。HOSSYによると、ゴール前追い込んできたのがわかったので、最後はスパートして振り切ったとのこと。Ogakunは2位と13秒差だった。本格遠征を開始して2年目。ついにこの日がやってきた!

 しかし、お約束と言うか、こういうときに限ってカメラも持ってきていない。ちゃんと外すべきところは外す一家だ。


結果

Ogakun 13分32秒(3km) 小学5~6年男子の部 28人中1位(優勝)

HOSSY 9分24秒(2km) 小学3~4年女子の部 15人中1位(優勝)

Ogaman 45分17秒(10km) 年齢制限なし男子の部 28人中8位 自己新