何百と 言わせてもらった ありがとう~第2回熊本城マラソン完走記プロローグ | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

プロローグ

 『ありがとうと言える人生は幸せな人生だ』というのは、私の持論のひとつです。

 第2回熊本城マラソン。実に多くの方々から、拍手や声援を受けました。ハイタッチの手も次々と伸びてきて、可能な限りその手に触れてきました。その都度「ありがとう」と答えた私。おそらくこれまでの人生の中で、「ありがとう」と最もたくさん言った日だと思います。ということは、私の人生において最も幸せな日だったと言えるのかもしれません。

 これまでいろいろな地域で行われた大会に参加してきました。地域性が表れるのでしょうか、どこに行っても沿道からは大きな声援をいただけますが、それぞれ地域によって微妙な違いがあります。今回の熊本の応援は、とても温かさを感じました。

 そもそもこの熊本城マラソンのコースは、すごいコースだと思います。市内中心部も通りますから、この日はノーカーデーの呼びかけも行われています。それでいながら、市電の一部路線は数時間にわたって運休となるなど、公共交通機関にも影響が出ています。

 コース中盤は郊外の生活道路を走ります。狭い道いっぱいにランナーが広がって走りますから、この日は生活に支障を来すことでしょう。でもそんな地域を走っていても、その狭い道の両側に応援の人が詰めかけて、見ず知らずのランナーをも温かく応援してくれるのです。何度も何度も「ありがとう」と答えながら涙がこみ上げてきました。

 各地域で競うように応援団を作っていたようで、それぞれの地域で工夫を凝らした応援メッセージやパフォーマンス、エイドなどを見ることができました。本当にいくら感謝をしたらいいかわかりません。

 昨年も参加した人に話を聞くと、昨年はスタートの集合や動線にちょっと問題があり、なかなか大変だったと聞きます。荷物預かりの場所も遠くて狭く、大変な混雑だったと聞きます。でもそれらはすべて劇的に改善されていました。

 スタート地点の走路は中央線から片側半分の車道が使われています。そして反対車線の車道には、荷物を預けるトラックが並んでいます。ですから荷物を預けてすぐスタートブロックに入ることができます。荷物預かりの締め切りはスタート30分前ですから、それに間に合うように来れば間に合います。寒い中で長時間待つ必要もありません。大会後の熊日の座談会記事にも載っていましたが、ランナー目線での改善が図られていました。

 第1回大会に参加をするのが好きな私。ただし第1回大会の場合はどうしても手探りの運営となりますから、いろいろなトラブルがある場合もあります。2回目以降の大会となると改善すべき点が見えてきますから、運営もだんだんスムーズになっていきます。

 ですから私は、第1回大会に出るなら、ある程度のトラブルは必ずあると思って参加することが肝要だと思っています。トラブルが嫌な方は、第2回大会以降の大会を探した方がいいと思っています。

 それにしてもこの熊本城マラソン。第1回大会の反省をしっかり生かし、第2回大会につなげてきたように思います。こういう大会だと、これからもますますいい大会に成長していくような予感がします。

 2007年の第1回東京マラソンに参加してから、特に道外大会は第1回大会を中心に参加してきました。2007年はもう一つ湘南国際マラソンにも参加しました。以来08年は下関海響マラソン、09年はしまだ大井川マラソン、10年は奈良マラソン、11年は神戸マラソンといずれも第1回大会に参加してきました。

 今年も高知マラソンがリニューアルされた高知龍馬マラソンや、今年からフルマラソン種目が追加されたさが桜マラソンなどの検討をしたのですが、高知はアクセス面から、そしてさがは時期的な問題から断念しました。そしてこの熊本城マラソンに絞りました。

 第1回大会は先着順だったこの大会ですが、あっという間に定員に達してしまい県内参加者がほとんどだったということで、今回は県外参加者を増やそうと抽選制にしました。そうしたところ、フルマラソンは定員9,000名のところにおよそ1.8倍となるエントリーがあった模様です。

 他の人気大会と比べれば低い倍率です。それを見て当選した気持ちになっていた私ですが、届いた知らせは「落選」。追加抽選の予定もないということで、今年の道外遠征は秋まで待つよりないと思いました。

 ところが入金を締め切ると300人ほどの欠員が生じたらしく、追加抽選を行うと発表されました。とはいえ、推定倍率20倍。こんなの当たるわけがないと思い、まったく期待していませんでした。

 ・・・無欲の勝利でしょうか、当選してしまいます。これで俄然熊本参戦が現実のものとなっていきます。

 しかしながら、昨年の9月にマイコプラズマ肺炎に罹ったのが運の尽き始めか、全然走れない日が続きます。ついに12月までの4ヶ月間、月間走行距離が100kmを超えることがなくなりました。1月にようやく100kmに乗せたものの、ロング走もできず、質・量ともにフルマラソンを走るにはとうてい十分とは言えません。

 こんな状態で、熊本出発の日を迎えるのでした。


※ということで、今回の完走記はプロローグから入りました。このあと第1部・観光編、第2部・大会編、第3部・番外編と3部構成で書き上げたいと思っていますが、発表の順番は第2部、第1部、第3部の順でまいります。皆さん観光の内容よりレース内容の方が気になるでしょうからね。

 明日は札幌出張のため、第2部・大会編は明後日金曜日から連載を開始します。どうぞ皆さま、お付き合いください。