【1月20日発売】東京ウォーカーに掲載していただきました!
風呂デューサーです。
先週発売された東京ウォーカーに都内に湧く黒湯に詳しい人、という立場でインタビューを受けた記事が掲載されています。
今回のインタビューで非常に難しかったのは「黒湯の効能は?」という質問です。
記事の内容に補足して説明させていただきます。
今回出てきた耳慣れない言葉「療養泉」。この療養泉という言葉、温泉と微妙に違います。違いますが、私としては区別して考える必要はないと思います。
温泉に該当する成分と、療養泉に該当する成分が違う、というのが正確な言い方かと思いますが、私たちが効能を期待しているのはほぼ療養泉です。というのも、療養泉に該当しないと、先ほどの「ナトリウム炭酸水素塩泉」のような泉質名を名乗ることができません。これを名乗ることができないと適応症(一般的に言う効能)を名乗れません。
温泉だと「○○について規定量を満たしているので温泉」のようなものが書かれており、適応症(泉質別適応症)は記載されていません。
ちょっと脱線しましたが、今回の記事の場合
『黒湯という名称自体は温泉法による「療養泉」ではない』
という記載があります。
黒湯というものは「湯船が黒い色の湯で満たされている!」というものを通称、愛称として呼んでいるだけで、療養泉というくくりのなかに黒湯という名称が存在するわけではない、という意味です。
逆に言えば、黒湯でも療養泉に規定される内容になっていれば、それは「療養泉」です。
今回の記事には、効能について問う項目の最後に
『彼が推す黒湯銭湯4つはナトリウム、炭酸水素等を多く含む「療養泉」に認定される温泉。』
と書かれています。
冒頭で
『黒湯という名称自体は温泉法による「療養泉」ではない』
最後に
『彼が推す黒湯銭湯4つはナトリウム、炭酸水素等を多く含む「療養泉」に認定される温泉。』
となっているので矛盾しているような印象があるかもしれませんが、上記のような経緯があることをご理解いただけると幸いです。というわけで、今回紹介している銭湯は「ナトリウム炭酸水素塩泉」の「療養泉」です。
ちなみに、美肌効果は効能(泉質別適応症)ではありません。
限られた文章で編集さんとのやりとりを踏まえると、なかなか明快で決定的な説明をするのは難しい…そんな思いです。なにより、ここではこれ以上触れませんが、「温泉」という定義づけが根本的にあいまいというか、難しいのが実情です。
もぞもぞと療養泉についてお話をしましたが、湯船をつくる私の立場から言えば、その温泉の効能は「常連さんを見る」「常連さんから聞く」のが正確です。「継続して自分が一つの温泉に入り続ける、様子を見続ける」ことができれば、それが一番正確ですね。それがあって、黒湯の美肌効果については私は堂々と言っています。
難しいことなんて気にしないでいいんです。
はいって気持ちよく過ごせればそれが温泉じゃないですか!
綺麗にまとまったのでこの辺にしておきます。
以前温泉についていろいろまとめた文章が「ブログテーマ一覧」の「お風呂の知識」あたりに書いてあったと思います(療養泉の詳しいことはなかったかな…)。よかったらご覧ください。
ちらっと見なおしたらとても熱いことが書いてあって、頑張ろうと思えました(笑)