男性の上司とうまくいかなかった理由 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

男性の上司とうまくいかなかった理由

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こんにちは。カウンセリングサービスの山根しんいちです。

毎週月曜日に、山田耕治カウンセラーと隔週交代で、「仕事の心理学」をテーマにお届けしています。

今回のテーマは、「男性の上司とうまくいかなかった理由」です。

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前々回にお話しを書かせていただいたYさんですが、その後もカウンセリングに来ていただいて、どんどん変わっていかれるのを目の当たりにしていますと、こちらもなんだか嬉しくなってきます。

ご了承をいただいて、今回もYさんのお話しを書かせていただきたいと思います。

Yさんのカウンセリングの話題は、ずっと仕事に関することがメインでした。時折、「パートナーシップは?」というお話しをしてみても、男性にはなにか距離を感じるというYさん。職場の男性とも遠い感じがするし、パートナーシップもあまり興味がわかないということでした。

男性の上司との関係性もずっとよくなかったYさんです。

通常、カウンセリングで上司との関係性がよくない場合は、お父さんとの関係をお聴きしていくことが多いのですが、Yさんの場合はお父さんとの関係が悪いわけでもなさそうでした。Yさんからお聴きするお父さんのお話しは、優しくて話しをよく聴いてくれるようなお父さんです。ただ、お父さんもやはり遠い存在という感じがするとのことでした。家族からは3人兄弟の中で唯一のお父さんっ子だと言われているというYさんなのにです。

ある日のこと。Yさんの口から、ふと「お母さんに幸せになって欲しい」という言葉が出ました。

「どうして?」

とお聴きしていくと、4才くらいの時からお母さんを守りたいという思いを持っていたそうです。

どうやら、感情的にあまり安定していなかったお母さんのことが気がかりで、お母さんに幸せになって欲しい、お母さんを守ってあげたいという4才の女の子が、がんばってお母さんを守ろうとしたようです。

それはとても素敵なお話しなのですが、ここで気がかりなことが1つあります。

それまでお父さんの膝の上で甘えていた小さな女の子がお母さんを守るためにやることと言えば。

お父さんとの関係性を断ち切ることです。

お父さんに甘えたい気持ちを持ったままお母さんを守るというのは、小さな女の子にとっては難しいこと。だから、お母さんを守るためにあえてお父さんとの関係性を断ち切って、もうお父さんには甘えないという決断をしたのです。

だからYさんは、お父さんも他の男性も遠い存在に感じてしまうようになったのでした。

そういうお話しをYさんにして、ここをセラピーしておいた方がいいですねということで合意が得られたので、セラピーをすることにしました。

それまでは、セラピーの中でもお母さんに抱かれるのはいいけど、お父さんにはちょっと、と言っていたYさん。

今回のセラピーでは、お母さんを守るのをお父さんに任せて、4才のYさんをお父さんに抱いてもらいました。

セラピーが終わってからのYさんの一言。

「今まで、抱かれるならお母さんがいいと思っていたけど、お父さんに抱かれた時のあの安心感はすごくよかったです。もう絶対にお父さんの方がいい!」

どうやら、Yさんのこころの中の世界が180°変わってしまったようです。

これまでこころの中で男性を遠ざけていたYさんですから、男性の上司ともうまくいかなかったのは自然な流れ。ところが、本来お父さんが大好きでお父さんっ子だったYさんが、その感覚を取り戻したということは、男性の上司ともうまくいくようになってしかるべきです。

次の仕事を探して面接を重ねているYさん。今から次の職場が楽しみです。

では、また次回をお楽しみに。

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