人と人の輪 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

人と人の輪

恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス-秋葉秀海


カウンセリングサービスの秋葉秀海(あきばひでみ) です。

宮本恵 とともに毎週月曜の「職場の対人関係」を担当しています。


たくさんの尊い命が犠牲となった大災害。被災地のみなさまには大変不安な毎日をお過ごしのことと思います。
また、未だ多くの方の安否が不明とのこと、一人でも多くの方に救援の手が届くことを心からお祈りしております。

いっぽう、企業や著名人の方々が寄付など、具体的な支援活動を始められているというニュースも多く入ってきています。関西在住の私にとって、被災されたみなさんの痛み、苦しみをどれほど想像してみても及ぶことはないのでしょう。だからこそ、いまできる事を考え、取り組んでいきたいと思います。


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さて、今週の『職場の対人関係』は、「人の輪」をテーマに、職場を円滑にする考え方についてお話をしてみたいと思います。


クローバー人と人の輪クローバー


私も含め、おおくの人たちが属している会社。
では、私たちはなぜ、「会社」という組織に属し、仕事をするのでしょう。

いろんな側面はあるものの、ごくごくシンプルに考えると、「一人より二人、二人より三人、」とひとつでは限りある"個"の力を集合させることで、より大きな仕事・成果を挙げるために「会社」は存在しているともいえるのではないでしょうか。


「『会社』というのは、ただ存在しているのではない。そこで働く従業員がいて、初めて『会社』である。そこに人がいなければ、それは会社ではなく、ただの建物だ」


かつての上司はそんな風に私たち社員をモチベートしてくれたものです。

つまり、会社とは、人と人の輪が中心にあって初めて成り立つ、ということでしょうか。


ところが現場で働く私たちは、なかなかそんな風には思えない、考えられないのも現実です。


個人の力を集合させて作り上げる成果よりも、今目の前にある自分の仕事や評価へ意識は向かいやすく、そのために不満を抱いたり、やりがいを感じることができなくて仕事の意味を見失ってしまうこともあります。

それぞれが違う持ち場を担っているために生まれる意見の相違や感情のもつれが生まれることもあります。


これは会社に限ったことではなく、私たちの家庭でも起こりうることではないでしょうか。
子育て中の夫婦にとって「育児」という壮大なプロジェクトを前に、育児、家事、仕事の分担は大きな課題となります。夫への不満の多くは「育児(家事)への不参加」で、多くの男性はそんなパートナーからのプレッシャーをストレスと感じているようです。


「あなたばかり、外で自由にできていいわね!私はいつも家の中で大変なのに!!」
育児や家事でクタクタのとき、飲んで帰ってきた夫につい、腹が立ってしまうこともあるでしょう。


「そんなこと言ったって付き合いで飲むのも仕事のうちじゃないか。だいいち俺だって仕事で疲れてるんだ」
と声にならない気持ちを飲み込んでストレスを積み重ねることもあるでしょう。


それぞれが、それぞれの役割を果たしていても生まれる"感情の棘"。
それは時にパートナーを、周りを傷つけ、同時に私たち自身にも深く突き刺さってしまいます。


「一人より二人、二人より三人、」とひとつでは限りある"個"の力を集合させることで、より大きな仕事・成果を挙げようとする私たち。


数千年前ピラミッドの時代、個の力を集合させるために使われたのは"権力"でした。
今、企業で働く私たちを結びつけるものは何でしょう?


お金?それもあるでしょう。でもそれだけでは埋められない気持ちの隙間、癒せない感情の棘があるのではないでしょうか。


なぜなら理屈で理解できることと、感覚的、感情的に納得できることとは必ずしも同じではないから。


「トム・ソーヤの冒険」の作者として知られるマーク・トウェインはこんな言葉をのこしています。


『ひとつの褒め言葉で、2ヶ月は生きられる』


それぞれ異なる役割を担う職場での対人関係。
そこで私たちを結びつけるもの、それはお互いを褒める、称える気持ち。
「相互尊重」の気持ちなのかもしれません。


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人と人の輪をテーマに、相互尊重についてお話をさせていただいた秋葉秀海の「職場の対人関係」。
被災地のみなさんを支援する輪も着実に大きくなっているようです。この輪がさらに大きくなることを信じています。


『職場の対人関係』次回、秋葉秀海の登場は3月28日(月)です。


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