Dクンとオウム真理教 | 【余計なお世話ですが】主婦力プロデューサーのブログ

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こんな景色を見ながら仕事ができる幸せ(^.^)

 

さて、ニュースでは地下鉄サリン事件から20年と報じています。
そして、今またオウム真理教を支持する若者が増えていると言います。

この話題でいつも思い出すことがあります。
学生時代の同級生Dクンが宗教にはまっていったこと。

Dクンの気持ちは、のちに彼から直接話を聞きました。
なるほど、という感じで今となれば理解できます。
若い時にありがちな焦り、苛立ち、大人になることへの不安などなど、
真面目な人ほど悩んでしまい、そして宗教がそれを救ってくれるような気がするのです。
オウムやイスラムに傾倒してしまう気持ちも、Dクンに近いのかな、と思います。


まだオウム真理教なんて言葉も知らない時、彼はサークルの中で何となく浮いていました。

真面目で一生懸命でちょっと暑苦しい感じ
松岡修造みたいと言えばいいか。

その時代の私たちと言えば、シラケ世代とか三無主義とか新人類とか言われてました。
人生を真面目に語り合うことはカッコ悪く、そんな私たちとDクンとの間には徐々に溝が生まれていました。

2年生になると、Dクンはサークルをサボリがちに。
心配して理由を聞こうとするけれど、のらりくらりとかわされ何をやっていのかよく分からない。

そんな彼が1年くらいして、サークルに来るようになりました。
何か憑き物が落ちたような、少し大人になったような感じで。

しばらくしてDクンから詳しく話を聞くことがありました。
彼は宗教にはまっていたと言うのです。

彼は広島それもかなりへき地の出身でした。
初めての都会(小倉だけど)とスレた同級生たち。
この間まで田舎で高校生だった彼と、都会暮らし、さらに浪人生とのギャップは大きい。
時代もキラキラ、ギラギラ、チャラチャラしてたしね。

私たちとの会話に物足りなさを感じていたある日、校門のところで声をかけられたそう。
「お茶を飲みながら人生について語り合いませんか?」

カワイイ女の子だったらしく(苦笑)、何となく興味を惹かれて参加してみた。
そこはとても居心地のいいところだったそう。
自分の熱い気持ちをぶつけると、皆同じような思いを持っていて、語り合うことが楽しくてたまらない。
それからDクンはしょっちゅうその場所に行くようになりしました。

そのうち、合宿があるから参加しないかと誘われました。
すっかりのめり込んでいた彼はもちろんOK。

1DAYの合宿。
皆で思いっきり語りあう合宿は何もかもが楽しい。
大学のサークルのように様々な人がいて、価値観を否定もされる場所とは違い、似たような人ばかりが集まっているので居心地もいい。

そのうち2DAYSに来ないかと誘われ、もちろん参加。
3DAYS、5DAYSとどんどん合宿の日は伸びていく。

1MONTHまで参加したころ、彼は疑問を感じだしました。
それはお金を要求され、その額がどんどん膨らんでいったこと。
もちろん運営するためにはお布施も必要だとは思う。
ただ、その額はそれぞれの人の志であるはずで、金額を決められるのは何だかおかしいと。

参加するためのお金を稼ぐのに、学校を休みがちになりバイトに精を出す。
お金が溜まると合宿に行く、次の合宿のためにバイトをする。
何だかおかしいゾ?

ここで彼は目覚めます。
もう行くのはやめようと。
そんなお金もないし、バイトのせいで学校に行けなくなるのは本末転倒と。

彼がサークルに戻ってきてしばらくしてから聞いた話です。
「楽しかったんだけどなー」と笑って、過去のものとして話せる彼にホッとしました。


これが何の宗教だったのかは聞いていません。
ヨガではないので、オウムとは別の宗教だと思います。
でも、やり方としてはオウムにとっても近いのではないかと思っています。

Dクンは気付くことができましたが、洗脳されて疑問を持たなくなる人が多いんだと思います。

そこに惹かれる人は、頭もよく真面目、その代わり少し融通性に欠ける人。
思い込みが強く、人の話をサラリと受け流すことができない。
溢れ出るエネルギーをスポーツや他のことに昇華できない人。
特に、田舎から都会に出たような世間知らずの若者。

そんな像が浮かびます。
連合赤軍も、イスラムも、オウム真理教も、どれも同じ構図だと思うのです。

どうしたらそういう人たちを止められるのでしょうね?
あの時代と違って、今は真面目に人生論を語り合っても恥ずかしくない、そんな時代だと思うのですが、やっぱりオウムに惹かれるのはなぜでしょうね。。。
語り場や大人との出会いの場も、今はたくさんある気がするのですが。