HARDCORE HISTORY no.2 / written by H8MONGER | afterbase BLOG

HARDCORE HISTORY no.2 / written by H8MONGER


ざす!
ブログ・タイトルとは正反対にギャルからのフォローが0件で
あやうく他界しそうになったH8MONGERです(涙目)。

『第2回~ギャルでもわかるハードコアの歴史講座~』


第1回目はこちらからどうぞ!

もはや誰のための講座なのか一切わかりませんがw
今回も気合いゼロで
若葉マークの皆様におとどけ四万十川!


では、さっそく本題スタート!
1990年代に入り、メタルとのクロスオーバー化が進み、
徐々に世間で注目を浴びることになったハードコア・パンクは、
いつしか単に”ハードコア”という略称で呼ばれるようになり、
更に細かいサブ・ジャンルに枝分かれしていきます。


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日本では”メロコア”の略称でおなじみの
“メロディック・ハードコア”、
スカ・ビートやホーン・セクションを取り入れた
“スカ・コア”、
オルタナティヴ・ロックにも通ずるエモーショナルなメロディーを奏でる
“エモ・コア”、
など、楽曲にメロディーを取り入れたバンドはヒット・チャートを賑わせ、
ハードコアへの入り口として、
メタル以外の音楽好きの間にもその裾野を広げていきました。

特にNOFX、RANCID、OFFSPRINGなどに代表されるような、
アメリカ西海岸出身のメロディック・ハードコア・バンドは、
スケートボードやサーフィン、スノーボードなどの
アクション・スポーツと密接なつながりを持ち、
音楽好き以外の人々をも巻き込みながら、
独自の横ノリのカルチャーを形成していきました。


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その一方で、アンダーグラウンドでは
よりディープでマニアックな連中も現れます。

徹底的にスピードの速さを追求する
“ファスト・コア”や“グラインド・コア”、
それとは真逆のベクトルで重さや暗さ、遅さを追求する
“スラッジ・コア”、
などの新しいジャンルがソレです。

まぁ、でも別にコッチ方面はギャルは知らなくていいような、
素人厳禁のヲタさんの世界なのでコレ以上は割愛しますwww

それじゃ今日もここらで一言いいすか?


『ハードコアは自ら破壊、再生を繰り返し、歴史を作っていく音楽なのれす。』

名言キタコレ!ヽ(´・ω・`)ノ


そもそもハードコアってのは、
既成概念をブチ壊すことに意義を見出してきた音楽ですから、
その歴史と基本的なアティテュードさえ踏まえておけば
音楽的にはいつまでもパンクだけに縛られる必要がないわけです。

他のジャンルからの新しい要素を貪欲に取り入れた結果、
1990年代のハードコアは音楽的に
それまで考えられなかったような飛躍的な進化を遂げます。


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その新しい流れに決定的な一撃を喰らわせたのが
ヒップホップの登場です!

ヒップホップという言葉の生みの親のアフリカ・バンバータ巨匠は、
『ヒップホップは黒人のパンクだ!』
とおっしゃっていましたが、
今度は逆にパンクを通過した白人がヒップホップのノリを取り入れて、
ハードコアに新たな流れをもたらしたのです。


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そもそも、ハードコアもヒップホップも
ストリート生まれ、ストリート育ち、
ワルいヤツらはだいたい友達、
ってな人たちの音楽ですから、
同じバックボーンを持つこの両者のハイブリッドの相性が悪いわけがありません。

こうして白人/黒人の人種の壁をアッサリ超えたハードコア・バンドは、
それまでの速いテンポ一辺倒だった楽曲に、
新たに”グルーヴ”という要素を取り入れました。

グルーヴとは、リズムにおける感覚的な”ノリ”のことで、
リズムのどこにアクセントを置くかでそのノリも変わってきます。
これにより表打ちのビートと裏打ちのビートの
リズム・チェンジが生み出すノリの面白さが楽曲に加わり、
ハードコアの音楽的な幅は一気に広がったのでした。


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1990年代初期~中期にかけてヒップホップのノリをハードコアに取り入れたのは、
やはりヒップホップの生まれ故郷であるニューヨーク出身のハードコア・バンドでした。

BIOHAZARD、SICK OF IT ALL、MADBALLといった連中が世界的にブレイクすると、
“ニューヨーク・ハードコア“や”NYHC“というブランドのネームバリューは一気に上昇。
結果的にソレ自体がサブ・ジャンルとなり一人歩きしていきます。

そして、ニューヨーク・ハードコアの影響のもと、
多くのハードコア・バンドがグルーヴ重視の傾向になり、
リズムもファストからミッド・テンポにシフト・ダウンしていきます。

何を隠そう、おれらが最も影響を受けたのはこの時代のハードコア・バンドからです。
誰もが反骨精神丸出しで他のバンドとの差別化を計り、
常に新しいことにチャレンジしていた古き良き時代…。
当時は新時代の到来に胸をときめかせたものですな~(遠目)。


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そして、楽曲のテンポとノリが変わったことにより、
フロアサイドのキッズのノリも変わっていきました。
楽曲においても『いかに気持ちよく音に合わせてノレるか?』
というダンス・ミュージック的なポイントが重要視されるようになり、
それに伴い“モッシュ”というハードコア独特のダンスが盛んになっていったのです。


『モッシュ・パートこそが、ハードコアのライヴにおける最大の見せ場だぜえええーー!!』


イキナリのDQN丸出し発言でさーせんw

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元来、パンクには1970年代より “ポゴダンス”と呼ばれる独特のダンスがありました。
それが1980年代にアメリカに渡ると“スラムダンス”という、
お互いの身体を激しく押し合うようなダンスに発展していきます。
そして、それが1990年代までに様々なスタイルが加わり、
ハードコアの音楽に合わせて最も過激で暴力的なダンスとして、
“モッシュ“が作り上げられていったのです。

モッシュとは一体どんなダンスなのかを知りたければ、
まずはこのSICK OF IT ALLのプロモーションビデオを見てください。






ヒップホップには、その絶対不可欠な要素のうちのひとつとして
ブレイクダンスがありますが、
早い話がそのハードコア版がモッシュというわけです。
ですから1990年代以降のハードコアの歴史は、
モッシュと共に歩んでいくこととなります。


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1990年代中期~後期になり、
HATEBREED、MERAUDER、EARTH CRISISといった、
メタルからもヒップホップからも多大な影響も受けたハードコア・バンドが人気の中心になると、
楽曲の中でも“ブレイクダウン“と呼ばれるパートが、
重要な割合を占めるようになっていきます。

ブレイクダウンとは、
『ハイ、みなさ~ん!ここからモッシュ開始で~す!
思いっきり暴れ散らかしちゃってくださ~い!』
という、あからさまにモッシュするためだけに存在するパートのことで、
総じてモッシュ・パートと呼ばれたりもします。

多くのバンドが楽曲の中にブレイクダウンを盛り込んだおかげで、
曲に合わせて様々なモッシュのバリエーションが増えました。
要するに、ギター・ソロがギタリストのオナニー・タイムだとしたら、
ブレイクダウンはキッズのためのオナニー・タイムなんですw
そりゃもう、ココが一番盛り上がるパートに決まってるじゃないですかwww


あ、そうだ!
ついでにこの際、もう一言だけ言わせてもらっていいすか?


『男ならブレイクダウンとビートダウンの違いくらいわかれバカヤロウ!!』。


ブレイクダウンと同じようにモッシュ・パートと呼ばれる中に
“ビートダウン“と呼ばれるパートもあります。
ブレイクダウンとビートダウン。
よく似た名前のこのふたつですが、
同じくテンポを落とすモッシュ・パートでもその性質は微妙に異なります。

ブレイクダウンはギター・リフの変わり目と同時にBPMが一気に落ちるのに対し、
ビートダウンはギター・リフは変わらず、
徐々にBPMだけを落としていくのが特徴です。

ですから、体感的には一気にテンポが落ちるがブレイクダウンで、
ジワジワとテンポを落としていくのがビートダウンです。
そして、ブレイクダウンは後のメタルコアにおける必須条件となり、
ビートダウンは後にソレのみに特化したビートダウン・ハードコアという新ジャンルへと発展していきます。





2000年代に突入するとハードコアのライヴにおけるモッシュは、
回し蹴りや側転などの格闘技のワザとミックスされ、
より暴力的なノリが強くなっていきます。
それに加え、ハードコア独特のクルー(=仲間、身内)のノリがエスカレートし、
中には単なるギャングと化す連中も現れます。

『モッシュがスゴイ=強い』
という短絡的思考を持ったタフガイDQNのせいで
ライヴでの暴力事件は日常茶飯時となり、
全体的にハードコア・シーンはマッチョイズムに毒されていきます。

1990年代に全盛を誇ったニューヨーク・ハードコアも、
主なバンドの解散やライヴハウスの閉店、
暴力事件などのマイナス要素が重なり
2000年代中期にはムーヴメントは一旦沈静化していきます。

しかし、その血はアメリカの地方都市やヨーロッパ、
そして、ここ日本にも脈々と受け継がれ、
ハードコアは人種を超えたワールドワイド・ミュージックとして
更なる進化を遂げていくのです。

というわけで、当初はこの講座は2回で終了する予定でしたが、
予想以上の好評につき延長します。
次回はワールドワイド・ミュージックとしてのハードコア編をお届けします!!






それじゃ今回は最後に、世界のハードコア・シーンに衝撃を与えた
日本一ブルータルなモッシュ・ピットの動画をご覧下さい。
いや~、しかしまさかafterbaseのブログで
こんな冷やかしをかます時代がやってくるとは思いませんでしたがwww



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