いや~、そう、さすが頭イイだけのことはあったわぁ…

 

改めて様々な改革案だの改正案だのをよく見ると、極めて一貫して一つのゴール目指して辿り着けるように提案され、粛々と成立していってるんです。

 

「介護保険制度を破綻させない」ためだけに忠実に。

 

 

まあ『制度は守られ、人は護れず』において、おぢゃっこ劇場で取り上げましたもう決まっちゃってる(が、「一部3割負担」以外まったく報道されることはなかった)重大な改定についての入り口を語った訳ですけど、いよいよ来年の8月から粛々と進められることになります。

 

「介護インセンティブ制度」とかいう名の自治体財政を人質にとった介護保険制度抜け殻化大作戦。

 

 

さて、これが進むとどうなりますかね?1年後、2年後、3年後…と、年月が進むほどに認定は確実におりにくくなっていきます。

 

理由はシンプル。自治体的に「必ず介護状態は改善していなければならない」のです。なにせインセンティブという耳障りの言い「財政」を人質に取られてますからね。

 

数字上必ず良くなるんですよ。いいえ、実際に良くなってなくても良くしなきゃならんのです、お金が欲しい各自治体は。

 

重度「介護度5~3」の介護認定される方は勝手に予想しますと10年もしないうちにほとんど「ゼロ」になります(笑)。つまり誰も特養などに入所できるレベルではなくなります。特養も介護事業者も次々と倒れまくります。

 

介護従事者の不足も解消。介護保険の財政状況も急速に改善。そしてほとんど誰も利用できなくなります。介護保険事業者は全滅します。残った介護認定者も利用は出来なくなります。制度の防衛策としては完璧です。

 

巷の介護殺人や介護自殺、認知症による事件事故は激増するかもしれませんけれども人手も足らないので裏付け捜査や検証もいいかげんになるでしょ…いや、何でもありません。

 

 

なんでそうなっちゃうのかがわからない方はもう一度『制度は守られ、人は護れず』のシーン3~シーン5→シーン3に戻る…の「忖度」無限ループをお読みください。

 

オーバーでしょうか?本当に?「死」や「老」はリハビリを頑張れば避けられるんですか?鍛え続ければ弱ることなくいきなりパタッと死ねるんですか?リハビリを頑張りさえすれば介護など受ける必要はなくなると本気で思ってるんですか?

 

利用なさってる方々はみんな口々に仰ってますよ。「俺は・私は本当に頑張ってきた」って。事実そうでしょう。歩いた総量なんか今の我々など足元にも及ばないし、肉体労働の過酷さなど現代の比ではないのは明らかです。

 

その世代ですら「老いる」んです。科学がどんなに万能か知りませんが、だったらそろそろ不老不死薬が出来ててもいいでしょう?科学を信じるなって言ってるんじゃありません。科学依存症になるなって言いたいんです。

 

 

いい加減に美辞麗句にひた隠したとんでもない思い違いを止めたらどうでしょう?

 

介護保険制度を必要としているのは利用者の家族や身内関係者です(←こういうことを書いちゃうから「似非介護福祉士」とか言われちゃうんですけどね。もう「似非介護福祉士」って事で良いです)。利用者本人じゃない。当然サービスは利用者本人の意思を尊重します。が、全員が全員物分かりが良い高齢者な訳ではありません。むしろ「ワシは我慢強くて根性があって思いやりがあって物分かりの良い年寄りじゃ」と思い込んでる高齢者はだいたい180°逆なんで手に負い難い。

 

四六時中見守ってないとならなくなるから働きにも出れないんですよ。かといって、ほったらかしにして働きに出てたら事故を起こしたり、事件を起こしたり、あるいは「虐待だ」とか騒がれちゃう訳です。だから仕事も介護も抱えて壊れるまで無理するんですよ。で、むしろ介護を支える側が先に倒れる・鬱る・病む。

 

この改定が稼働しだしたら確実に介護しなきゃならない世代はいよいよ介護保険制度自体を急激に使えなくなりますからね、なぁにが「介護離職ゼロ」ですか。

 

ますます税収は激減するっての!みんな働けなくなるし。

 

 

…とまあ、またぶっちゃけちゃったんですが、しかし。制度に関わってる方々の気持ちも分からんでもありません。

 

「俺らが退職するまでどうにか持ってくれればいい…」

(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪それは分かる。が、そんなもんを「大事な仕事♪」などと信じ込んでいるから我々の元に担ぎ込まれる頃には重篤な認知症症状を呈してしま…あ、大丈夫だった。ご安心ください、その頃にはちゃんと潰れてますし、誰もが総スカンしてほっといてくれると思います。きっともうそれどころじゃないんで。

 

 

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