黒木メイサさま主演
『飛龍伝 2010 ラストプリンセス』に
先週火曜日のリハーサルと 木曜日昼の本番に 行ってきました。
『ラスト フランケンシュタイン』(C:川村毅先生)じゃあ ないヨ!

リハーサルも すっごく よかったのですが
本番は よりいっそう 気合が入っていて
キレがよく、

本番、メイサさまが
登場早々 殺陣を やる姿で
泣きそうになるほど・・・。

「風の王国 沖縄の女は
いつだって本気です!」


と 桂木順一郎(東幹久さま)に 吸い付く姿・・・

そして
琉球の高貴な血を引く
メイサさまの りりしさ
ときたら!

「そんなに安全なら
東京に原発を作ればいいじゃないですか」

東京に原発を作る日!

そして 後半、
芝居が ガーッと あがっていくのにつれて
観ているこちらも 血があがる感じ。

敵対する機動隊員・山崎一平(舘さん・渡さんがバックの徳重聡さま)と 愛し合うようになってしまった
神林美智子(黒木メイサさま)。

しかし 神林美智子はその前に
後宮リリイ(渋谷亜希さま)の男・桂木順一郎(東幹久さま)
に 本気だったはず。

桂木の策で 山崎のもとに 来たはずなのに
愛し合った2人。

そんな 2人が 夫婦となり 子どもが生まれ、
決戦の際
10分でもいいから 別れを惜しみたいと言うと

横浜国大の 舘形比呂一さま(本人同名役)、

神林に「皆 結集しております」
といいつつ 2人の別れの時間を作ろうと するところ、

そして 自分の恋人・木村(男性)
が 死んだこと、
彼が 視の間際まで 神林委員長に着てもらうんだと
ヤッケを縫っていたこと、

「田舎者で センスのかけらも ありません、
看護婦に止められても 夜通し 縫っていました。
ゲイバーで身体を売って、自分の活動を援助してくれていました。
木村のその一途さを思うと
止めろとは言えませんでした・・・」

と 神林委員長に ヤッケを差し出すところ、

木村が 死ぬ間際、
「これ(死)でもう 僕は あなた(舘形)を愛したことに
おびえなくていいんだね。
あなたとの愛に誇りを持って死んでいきたい、
これからは堂々と 口紅を塗って ドレスを着て 歩けるんだ」
と 言っていたことを 告白して
木村の喉仏を 供養として 食べる 舘形さまの 姿に
もう 涙が ぼろぼろ・・・

桂木に妹を殺されたも同然の 早稲田大学 泊平助 率いる
早稲田軍も 盾となって 神林・山崎の 愛の時間をかせぐ
彼らの 殉死の瞬間

♪都の西北 早稲田の森に~

と 早稲田の校歌が流れる瞬間、ご主人さま
号泣!

後宮リリィも
桂木という男を 取られて
でも その取った女が 決戦の前に
他の男(敵)と愛し合う時間を お守りする・・・

「東海村女子大がお守りします!
「お2人に差し上げられる時間は 10分です!」


と 飛び出して行き

後宮リリィ
死亡!


とのアナウンスで またも私
号泣!

ああ、
男を取られたのに 神林を 命を懸けて守る、
そんな リリイの 哀しさ・・・

日本を良くしたいだ? 
理念だ?


誰も そんな 見えないけれど 大きく見えるものを謳うわりに
そのためには 戦っていなくて

逃げるものは 自分の保身のため、就職のために 逃げ、
戦うものは 学生は神林委員長のために 
機動隊・山崎は 愛するものとの生活のために 戦って
山崎の部下は 山崎に「神林さんに思いは伝えられましたか」と 死んで行く・・・

人なんて 結局 誰か 愛する人に認めてもらいたい
だけの
そんな ちっぽけな 存在


愛する人のために生きて
愛する人のために死んでいきたい

革命戦士たちは
死ぬ間際や 死んだあと
神林委員長のために戦ったことを 何も後悔していない。

被爆した 沖縄日大の連中も
「神林さまの ねぎらいの言葉が なによりの癒し」

そう、
憧れの あの人の 言葉ひとつでいい。
それだけで 生きていけるし 死んでいける・・・


それが革命!

女と男のLOVEと書いて 革命
と 読みます
(C:『滝沢革命』)

とは こういうことなんだ!

パンフレット28ページにも
「かつて男と女が命焦がした、
革命という時代があったのです」

とあるように・・・

と 胸に迫って 
神林美智子が 愛する山崎の その警棒で 殴り殺され 革命が終わるまで
号泣しっぱなし
でした。

そして、最後のシーンも
妻を殺して 気が狂ってしまった 山崎を
「殺してやってください」と 山崎の息子に 頼む 同志、

息子が 神林美智子の姿になって
山崎が殺されると

山崎君の死を悼んで~
アイン ツヴァイ ドライ!
アイン ツヴァイ ドライ!

の群唱
で もう 号泣・・・

つかこうへい様の 名前の由来が
学生運動家・奥浩平氏にある
というのが 強烈に 伝わります・・・

カーテンコールは

レディース & ジェントルマン
黒木 メイサ!


と メイサさまが 出てきて

バーン!

と 南海キャンディーズの しずちゃん
みたいに 手で 銃を撃つ メイサさまに
私のハートも 撃ち抜かれ
ました。


・・・こう書くと
『飛龍伝』は ストレートな ラブストーリー
オンリーなのか
という感じですが、

もちろん、くだらなさも 満点、
ギャグも 満点、

のろま大将・大江裕さまが
「恐れ入ります~」
「不器用で ごめんなさいね」とばかりに 本人役で出演し 1曲歌って帰ったり、
(ワイドショーの記者会見録画でも あの口調で「(先輩方が大丈夫と言ってくれて)心強いですぅ~」と おっしゃっていました)

山崎(徳重聡さま)が
「お~い 花火
持って来い」
と 言うと
電飾を いっぱいつけた 黒子2人が
誰かに吊るされて 出てくる

ただそれだけのために 電飾を使う
 姿には
毛皮族
を 思わせました。

ああ、人間電飾(一瞬)を 毛皮族で
体現してらした 江本純子さまには
かねてより タキシードを着て
『熱海殺人事件』の 木村伝兵衛を やっていただきたい
と 思っている
のですが、
(江本純子さまには おなじく タキシードを着て 大階段を降りていただき 『シカゴ』もやっていただきたい・・・
『少女仮面』春日野さんも 『レント』のジョアンヌも やっていただきたい・・・)

若くして 岸田戯曲賞 受賞の つか様の 時事ネタ口立て演出なら
江本純子さまに タキシードのまま 大階段を 
転げ落ちていただく、という
『岸田戯曲賞 落選コント』
も いまなら やっていただける
かも!
(江本純子さまが 猛烈に 輝いていたのは
『ガーディアン・ガーデン 落選コント』だよね!)

「鳳蘭さまは 演劇賞総なめ だぞ!」
と 追い詰めの 口立てが・・・

「白鳥の湖」をバックに がなりたてるシーンも お忘れなく!

ご主人さま
「ぼくは 木村伝兵衛:吉田鋼太郎 熊田留吉:大谷亮介 犯人:小日向文世さま
で やっていただきたいね」
え それって
『海をゆく者』? (ってか 平田満さまは?)


そして
大家さんが 急に
アバター の格好で

「私は 敷金を どなたに お返し
すればいいのかしら?」

と 
この瞬間のために 軽薄に アバターになって
出てくる、
この 真情あふるる軽薄さ!
川村毅さまや 唐十郎さま つかこうへい様
の 時事ネタ だ~い好き!


歯が命の
東幹久さまも 負けては いません。

「とうとう来たよ・・・
アデランスが・・・」

「俺 ハゲてるんじゃあ
ないかってさぁ・・・」


との 独白には
爆笑!

「This is itだべ~」
と マイケル・ジャクソンの 真似?をして
黒木メイサさまに
「イッたか?」
と 聞く 軽薄さも もう。。。

ご主人さま
「幹久さまは カーテンコールでも 踊ろうとすると すぐ
アデランスの顔になっちゃうんだよ・・・」

ところでつかこうへい様は 墨東病院に 入院してらっしゃる
のでしょうか??
やたら 墨東病院ネタが・・・

そして 『フィッシュストーリー』での 多部未華子さまのように
天才的に 数式を 解いちゃう 黒木メイサさま、

徳重聡さまに いじめられて
ステーキや お寿司を
「2キロは食べられます!」
と おっしゃって 猛烈な量の出前を取っていましたが、

パンフによると メイサさま、
石焼ビビンバを 3杯食べられる 
ほんとうに 大食い
なのですね・・・。
そして さりげなく
篠山紀信さまの息子が 出ていましたが
これが 世に言う 男にしてください という 事務所預かり
でしょうか・・・


それにしても
現在 矢部太郎さまが やっている
ひょっとこ。

ぜひ 前田司郎さまにも 
いや~な感じで やっていただきたい!

「お前の 処女を奪った
オレだよ!」

「つつましく 生きていこうって
言ったよね?!
これ ひどくない?
ねえ ひどくない?」


そして 桂木(東幹久さま)の 中学生時代の話として
「給食費が 払えなかった
だからバイトして金ためて 払おうとしたら
担任が
生活保護受けてるやつから もらえない 
払わなくていい って言った
あの悔しさを忘れない」


のくだりが 2回 出てきますが、

「なんでうちは給食費っていうのを払わせてもらえないんだろう?」
「自分だけ リュックじゃなくて 新聞紙だった
あの悔しさを忘れない」

みたいなこと、
矢沢永吉さまが
著書「成りあがり」でも
映画『E.YAZAWA ROCK』
でも おっしゃっていました
よね!

「給食費が払えなくって 惨めだったときのこと
忘れない・・・」


払えるのに 払えない と 言ってる モンスター・ペアレントに
聞かせてやりたいね!


ああ、かねてより
矢沢永吉さま、
つかこうへい様の 芝居 に 出てほしい!

と 思っているのですが、
これを観て ますます、そう思いました。

もちろん『広島に原爆を落とす日』(落とされる側)
でね!

「広島に原爆を落とす?
そんな カバチは 通用せんとよ!」


「矢沢永吉 広島県出身 被爆2世
母さんは出て行った・・・」


と 『邪宗門』みたいな 独白も おねがいいたします!

それにしても『飛龍伝』、
今回 新橋演舞場の 桟敷席(サイドの2人ボックス席)
で観たのですが、
お弁当を 食べる 机も お茶も ついて
足を下ろせるようにもなってて
もんのすごい 快適!!!

歌舞伎座が なくなって以降は
新橋演舞場は 歌舞伎の上演
=この お大尽席には 絶対に 座れない
ので、
体験できて うれしいです!

一方で、
ストレートでやれば2時間20分で終わりますが
新橋演舞場なだけあって 35分間 休憩があり

ただそうすると
平日でも6時半開演
というのは
5時に 仕事が終わる 私でさえ きついので

7時に開演して 休憩なしでやる
という日を 1日だけでも 作ればいいのに

とも 思ってしまいました。

まあ土日も上演ありますけど、、、