天ささで 天ぷらをいただき
100%チョコレートカフェで ホットショコラをいただいて
ル・テアトル銀座by PARCOに
『風が強く吹いている』を 観に行って来ました。

おんぼろアパートに住む 10人の 男たち・・・

箱根駅伝を目指す話といいつつ
なかなか 走り出さないので

あら、これは
カクスコ


この おんぼろアパートは
サツキ荘


そのうち アカペラでも 歌いだしちゃう
んじゃないかと 思いました。
そして 「ここは シアタートップス?」とも・・・

しっかし・・・
10人のうち8人がシロート、なのに

第一の関門:
全員
5キロ17分を切らなくてはならない

(そうじゃないと、箱根駅伝の予選会に出る権利がないため)

5キロ17分って
50メートル10秒を 延々 維持するってこと
ですよ??

沿道の人、自転車でも着いていけてないの よく見るよ?
目の前も一瞬で通り過ぎていくスタミナだよ??


それが なかなか出来ない人が 漫画おたくの 1人しかいない
ってのも ビビリましたが

それなのに 9ヶ月か半年かそこいらで
5分もタイムを縮められるんですか・・・
(この人がすごい練習してたシーンもないし
練習自体をはじめるのも遅かった)

第2の関門
予選会に出る権利を得る
のみならず
第3の関門 
本戦出場
を 勝ち取り

本番では
最初 最下位
から
最終的に 10位

って・・・。

真冬の本番
10キロ~20キロ 山坂を走るのって
そんな簡単? (普段とは状況も違うし)

しかもこの芝居、
箱根駅伝を目指すまで、10キロ走ったことがない人もいる。

私の出身中学は、毎年クラス対抗の駅伝大会があって
山坂の多い学校、アップダウンの多い 一区間2キロでしたが
たかが2キロとあなどるなかれ、
私のような それまで走ったことのない人間には、これがまた、本当にキツイ。
(わが出身中学は、毎年お正月は10キロマラソン寒稽古、
3年の修学旅行は八甲田山で やたら体育会系。
それでも 駅伝というプレッシャーの山坂2キロってキツイし 
毎朝 授業の前の 早朝練習もキツかったです。
ましてや分単位でタイム縮めるなんて・・・)


原作本を読んだことないけど
原作だと、この辺
「え??」
って思わないで読めるのかなぁ・・・。
(本のレビューを読むと、よく取材されているのと
文章力で読ませるそうな・・・)

でも、これはあくまで「お芝居」であって、本ではない。
本を読んでみないと・・・ってことなら お芝居はいらなくなってしまいます。

限界や本当の強さに向かって
走っていくことを否定しているのではありません。

だけど、これは その シロート8人を含めた10人が
がんばっている物語、努力が報われる物語なのかもしれないけど

その 裏にある
普通に 箱根駅伝のために
死ぬ気で長いこと 本気で走って走って走り続けてきた人たちを抜いて
10位になれることが わからない。

大多数のチームのほうの努力って、じゃあ、何なのかな。

主人公の10人みたいに、半年とか9ヶ月、
理にかなった、足を引っ張らない、みんなのよさだけを見て
伸ばして伸ばしていく練習をすることで 箱根に出れて
実際に全員が伸びるなら どのチームだって そうしたいでしょう。

だけど私には 10人のそれがリアリティがないように見え、
10人のなかに感情移入できる人が誰もいなかった。

唯一、
「自分たちはずっと血を吐く
小学生(中学生?)のころからずっと走ってきた。
お前ら10人になんか負けない」
と言っていた なにかとちょっかいかけてきた ライバル校の人の
言いたいことは、わかる。
(アスリートなのにすぐ「宴会だ~」とかでアルコール飲んじゃう10人に負けるなんて・・・!)

このライバルの人たちだって
コーチが厳しいとか理不尽なのかもしれない。チームの中でも足の引っ張り合いがあるのかもしれない。
でも、結局は自分との闘い。精神力なはず
なんじゃないの?
そもそも、本当にチームで足を引っ張りあって、チーム競技の箱根駅伝に出れる
なんて甘いこと、ないんじゃないの?
こちらのチームには、出たくて練習して、でも本番の駅伝に出れなかった人たちも ごまんといるのに。

あの10人は
風邪で高熱、恋の邪心、足の故障で走っている人がいるのに
なぜ10位になれるの??
どうしてほかの何十校もが、ここに負けるの??

たしかに、あきらめないで
無理だと思って挑戦して 勝ち取ることはステキだよ。
9ヶ月でそれができるんなら、みんなそうしたいよ。

でも、冗談じゃないよ。それが「奇跡」なんて、奇麗事じゃないのかな??
はじめての箱根駅伝、
完走
でも御の字、「奇跡」だと思うのに。

まあ、観ている間
これは お芝居
これは フィクション
これは ファンタジー

って 一生懸命 思おうと したんですが

まあ、みんな
壱岐雄介 みたいに すごい素質 だったんですね。

あと
(それじゃ意味なくなるけど、)駅伝のシーンだけでよかった
んじゃない? (いちおう、一人一人の内省的な走りのシーンは 泣けないこともないので)
一幕長い・・・もっと短くていい・・・
マネジャーの演技も
ひとりだけ、すんごい大袈裟で やだった・・・。

ってか 一番 素質のある
走(かける)、
過去の暴力事件で スキャンダルになりそうだったけど
そもそも 最初 万引き
してるからね?


親の仕送り 使い込んで・・・

出場できなかった学校や
この10人に勝てなかった学校のみならず
万引き(立派な犯罪!!通報も自首もしていません)された お店、
仕送りしてくれた 親・・・。

こういう 裏で リアルに人が もっと苦労しているところを
まったく 描かないで 自分たちの9ヶ月くらいの努力だけを美化しちゃうところが
感情移入できない 絵空事芝居に見えてしまう
ゆえんではないかと 思います。

ちなみに私の観劇のお目当ては
美男子
じゃなくて
MOBOさん

だったんですが
ロビーにいなくて ざんねんでした。
M.O.P.みたいに マキノノゾミさまと MOBOさまの
大男2ショットを 見たかった
のに!


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