来週の月曜から大学が再び始まる予定で、長い春休みももう終わろうとしている。
春休みは前半は割とツーリングに行ったり、更に大型二輪免許を取得するなど有意義に過ごしていたが、3月11日に発生した東日本大震災の影響でそれ以降ツーリングは控え気味であった。
春休み最後のツーリングとして、今週火曜日に愛知の方に出かけたが、今日は前からやってみたかったハーレーを試乗してみることにした。
実は家から割とすぐ近くにハーレーの専門店がある。せっかく大型二輪免許を持ったんだから、それを生かして大きいバイクに触れてみようと、今日の日中に沼津にあるハーレーダビッドソンタオカ沼津 を訪問した。
この店には試乗車が計7台ある。内訳はスポーツスターが3台、ダイナが2台、ソフテイルが1台、ツーリングが1台。スポーツスターの2台とダイナ1台、そしてソフテイル1台が2011年モデルで他は全て2010年モデルだ。免許を取得してからまだ間もない私だが、平日で店が空いているということを契機に、全車種を試乗することにした。
まずは店員さんからのお勧めで、ハーレーダビッドソンの車種の中で最も排気量が小さいスポーツスターのXL883Lを試乗することに。
試乗の前に店員さんから言われたこと、それは
ハーレーは車重が大きい為、愛車のCBと比べ制動力が鈍いので早め早めのブレーキングを心がけること
その中でもスポーツスター全てやソフテイル、ダイナの一部車種にはABSが搭載されていないからブレーキのかけすぎによる前輪のロックが心配。このことはハーレーだけに限らず、普段乗っているCBについても同じであるといえよう。
XL883L、実は純正ではシングルシート仕様でタンデム不可であるが、タオカのこの試乗車はパッセンジャー用シートがオプションで付いている。純正でパッセンジャー用のシートがあるXL883RとこのXL883Lは都内をはじめ教習所の大型二輪用のハーレー教習車として採用されている。
男性だけでなく、小柄な女性にも取り回しをしやすいこのモデル。早速30分間の試乗の旅に出た。
試乗イメージ
普段、前傾姿勢のキツいスポーツバイクを運転している私にとって、アップハンドルのアメリカンバイクの運転がこのXL883Lの運転が初。教習所の課題でビッグスクーターを運転したときのように姿勢はゆったりめである。まずこのバイクを運転してみて、リラックスした姿勢を初体験した。
ただネックとしては、ギアチェンジ時のショックがCB以上に大きいこと。交差点を曲がる時にエンストして転倒してしまうのではないかという恐怖も最初には覚えた。やはり車重があるせいか、交差点を曲がるのが最初は思うようにスムーズにいかなかった印象がある。それでも1000cc以下のモデルということもあり、取り回しは良好であったといえよう。
XL883Lの試乗を終え店に戻ると、すぐに次のモデルの試乗に移る。今度は同じスポーツスターのXLシリーズの1200cc版。実は1000ccを超えるバイクを運転するのは次に乗ったXL1200Lが初めてなのだ。XL883Lで国道1号線を走った時に風が強く、XL1200Lについているウィンドシールドの効果も期待しつつ跨がって出発進行茄子のお新香!!
1000cc以下のバイクは、先に運転したXL883L以前にもレッドバロンでカワサキのW800に試乗したことがある。
W800に試乗したのは今週日曜日。教習所以外、公道上で初めて大型バイクを運転したのがこの日。
店でのカスタムでウィンドシールドが付いているこのXL1200L、操作方法は先に運転したXL883Lと同じだが、やはり排気量が大きくトルクが太い為、883よりも加速は良い。一般道ではフルスロットルにしなくても速度が出過ぎてしまうから1000cc以上のバイクは正直恐ろしい。
ただウィンドシールドがあるお陰で、国1での風の受け具合は883よりも軽減されていた。1000cc超えのバイクの初体験、寧ろトルクの太さに慣れすぎていっているのでは・・・!?
約30分後、店に帰還。休む間もなく試乗は続く。XL1200Lの次に運転するのは、あまりにもハーレーらしからぬバイクだ。
国産でいうCBのフォアやZRX、XJRなどのネイキッドのスポーツバイクに近いXR1200Xを運転してみる。
XR1200X、身長180cm近くある私でさえ、足つき性にやや不安があるほどの車高の高さ。私でも両足を地面につくと写真のようになるから、身長が160cm台なら尚更不安定になりそうな1台だ。
ハーレーというとスポーツバイクのように飛ばすというイメージがなく、ゆったり旅をするという印象が大きいのが特徴だが、このXR1200Xは国産スポーツのように峠を攻めたり、更には高速道路を120km/h前後でかっ飛ばすようなまさに飛ばすハーレー。
写真はヤマハのXJR1300。これと比較してみるとXR1200Xは何となくこういうスタイルに似つかわしいことが窺い知れる。
実際に運転してみる。
試乗イメージ
先に運転したXL1200Lよりもトルクが太いような感じがして、加速が強い印象があった。ライディングポジションがハーレーらしくなく、箱根や伊豆の峠道を攻める1台としてはもってこいのような1台だ。CBの運転感覚でも通用しそうだが、こいつにはある問題点が。それは・・・
音がうるさい
そう。走行音が爆音の領域で、走行時の振動も並ではない。ハーレーは平均的にそうだが・・・。
でもなかなか面白い30分間であったのは事実。ハーレーらしからぬバイクを降り、スポーツスターシリーズはコンプリート。
次はソフテイルという種類のバイクを運転する。車重はスポーツスターと比べると大きいが、運転時のポジションがスポーツスターよりもリラックスする為、ゆったりとしたクルージングを楽しめる。
写真はFLSTFファットボーイ。2011年モデル。
ソフテイルと比べるとサイズはデカいが、これでも女性ユーザーが多いと店員さんは言う。ただここで問題点が。
出発前にギアがN(ニュートラル)にならず、発車前に混乱した。
店員さんが必死でギアを操作し、何とかNになり無事発進できた。
またこのソフテイルからシフトペダルが複雑な構造になっており、前側と後側にシフトペダルが設けられている。前側のペダルだけでもシフトチェンジを行なえるが、シフトアップ時に後側のペダルを使って操作することもできる。ただ後側のペダルはまだ不慣れである為、前側のペダルだけでシフトチェンジを行うことにした。
試乗イメージ
このモデルにはABSが搭載されている。
重量はあるこのソフテイル、走り心地はスポーツスターより上。やはり運転姿勢がゆったりしていることが大きいよう。
交差点での信号待ちの際、ギアをNに入れるのが何となく難しいこのソフテイルだが、繰り返しているうちに自然とできるようになった。ただペダルの動かし加減が本当に難しい。
また、足元にあるフットボードのお陰で、足もリラックスできる。
ちなみにこのソフテイル、排気量が1600cc近くある。先に運転したスポーツスターよりもマンモス級だ。
リラックスした優雅な30分を終え、店に戻る。次は
FXDCダイナ スーパーグライドカスタムの2010年モデル。ABSは非搭載だ。
こいつも、さっきのソフテイルと同じく排気量は1600cc近くある。ウチにある車よりも300cc排気量は上だ。車よりも排気量が上のモンスターバイク。2010年モデルのダイナにはウィンドシールドが付いていたので国1での防風性は良かった。また、制動力もソフテイルよりは上だった気が・・・。
運転中、ちょっとタンマでコンビニに立ち寄った。トイレに行きたかったからである。また喉が乾いたので、ヨーグルトドリンクで喉を潤す。
もし自分がこういう豪華なバイクを所有できたら、どれだけ幸せなんだろう・・・。ちょっぴりオーナー気分に浸りながら沼津の市街地を駆け抜ける。そろそろ近くの高校生が下校する時間だったのでハーレーはおそらく注目の的になりそうな状況へ・・・。休憩を兼ねたクルージングを終え、店に帰還。
そして到着後、今度はこのダイナの2011年モデルを運転してみた。
2010年モデルとは異なり、ABSが搭載されているこの2011年モデル。シフトペダルの形が2010年モデルと少し違い、足の甲側に円形の突起がある。でもシフトチェンジはこのモデルの方がスムーズに行えた気がする。
試乗イメージ
市街地に入った頃には高校生の下校もピークを迎え、高校生の目がハーレーに向かいつつあった。私自身も高校生の頃は、将来まさか二輪免許を取るなんて思いもしなかったからなぁ~。気紛れが楽しさへ移っていったのかな。
30分程度で帰還し、いよいよ最後の大物のバイクの試乗に移った。その名は
FLHTC エレクトラグライド クラシック
どういうバイクかというと
大容量のトランクスペースを搭載する、旅用のバイクである。初心者には取り回しが手難しいかと思われていたがそれは違った。実際に跨がってみるとこりゃもう旅の世界へ運び込まれるような印象だ。
しかもラジオチューナー付きのオーディオがこのバイクにはある。庶民にはなかなか買えないこのバイクで駆け回ることに・・・。
試乗イメージ
ま、せっかくということもあり、ラジオをかけながら走ってみた。大柄なバイクなので安定感は抜群にある。下校中の高校生からの注目を一番浴びたともいえるこのバイク、今すぐ荷物を積んで旅に出たいという好奇心が走行中に溢れた。
排気量はダイナやソフテイルと同じ1584cc(ツインカム96)。走り的にはダイナやソフテイルと比べてもあまり変化は感じられなかったが、豪華さはこれらの2倍以上。
ただ他のモデル以上に注意しなければならない点は、一時停止の際にハンドルを左右どちらかに傾けると立ちゴケの恐れが高くなることだ。その為一時停止の際はハンドルを真直ぐにした状態で一旦停まり、走行しながらハンドルを曲がりたい方向へ傾けていくことが立ちゴケを防ぐポイントとなる。
試乗の際、市街地で渋滞に引っかかり、所要時間は思った以上にかかったが、30分少々超後、店に帰還した。
これで試乗を一通り終え、店に帰還した。店に戻った後は店員さんとコーヒーを飲みながら試乗の感想などを話し合った。
ハーレーを運転してみて新鮮だったことの一つに、ウィンカーがある。
一般的なバイクのウィンカーはハンドル左側にあるスイッチで操作するが、ハーレーは左右に独立してスイッチが設けられている。その為右折の際は右側のスイッチを、左折の際は左側のスイッチをそれぞれ押すことでウィンカーを出す。また曲がってから数秒後にウィンカーが自動的に消えるので、消し忘れがない(車線変更時は別)。
そしてハーレーのエンジンは基本空冷。しかしながらV-RODとよばれる種類のバイクだけは水冷である。
高排気量車には水冷の方が向くと言われているが、もしV-RODの試乗車があれば絶対に運転していた筈。水冷と空冷の違いを味わいたかったが・・・。
あと今度試乗に行く際は、2011年モデルより初登場のソフテイルのFXSの試乗車があることも願いたいものだ。
今後はハーレーの試乗イベントや他のメーカーのバイクの試乗もし、ブログで試乗体験記を公開していこうと思う。