銭売り賽蔵 | 本とロックな日々

本とロックな日々

Come al solito いつものように

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『背負った重さこそが銭売りの矜持……。』
三回目読み返しました。

二月に初めて読んだとき、真っ当に商売することが認められるって素晴らしい!という感想でした。世の中捨てたもんじゃない、と希望に思われた。
今回読み返して、こんなうまく行くわけないじゃん・・・と思ってしまった私に、この間に何があったのかな(笑)

三井両替店に出かけて、元締の利左衛門に水売り家業の話をするシーンが好きです。
三井と言えば、本を最初に読み終えた2月2日読売新聞の夕刊一面が、世界初の量販店「越後屋」の記事でした。18世紀を通じて世界最大規模だった越後屋、現在の三越百貨店。
小説を読み終えた直後に目にしたその記事で、理想郷も夢物語ではないのかもと思いました。タイミングの良さに、三井さんのいたずら?と思ったなぁ。

やっぱり、こころざしの高い真っ当な商売が通用する世の中であってほしいです。