バウの修理(その53 旧アンカーウェル部分の補強積層。) | なんちゃってオーシャンセーラーのブログ

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オーシャンセーリングに憧れて。。。
今は、実現に向けてヨットの整備と身の丈より少しだけ背伸びをした活動をしています。

『バウの修理(その52 クラッシュバルクヘッドの取り付け部のリングフレームの補強。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11972050274.html からの続き。。。


2014年9月21日、日曜日。


バウの新しいアンカーウェルの底板を所定の位置に収めるための治具作り。

20:16

治具とはいっても簡単なスペーサーと新しいアンカーウェルの底板を作るときに使っていたモールドのフレームの内の1本。。。


2014年10月13日、月曜日。


リングフレームの補強積層が固まったのでピールプライを剥がします。

16:17


剥がすのは結構楽しいかも。。。

16:18


見た目には美しくはないけど、これでほぼ強度は完璧!

16:20

ただし、削り過ぎ(たかも)て強度が低下(したかも)知れないところをもう一枚だけ積層する予定。。。


その”かも”知れない部分を傷めずに綺麗にグラインダーで削るのは、ソフトのナイロンディスクを使っても時々失敗してしまう。。。


まあ、コアまで見えるようなことはないけど。。。


でも、ペイントを削らないと積層できない。。。


オービルサンダーでは辛気臭い。。。


ダブルアクションサンダーでも辛気臭いし、削り過ぎるかも知れない。。。


そこでこんなもの↓を使ってみます!


『アクアストリップ』という塗料の剥離剤。

16:23

この剥離剤は我が父のヨットの船底塗料を全部剥がす時にも使ったけどゲルコートを傷めることはなかった。(船底の状態によるかも知れないので保障なんてしませんが。。。)


で、我が艇の船底の剥離にも使いました。その時も全く問題はなかった。(我が艇は雄型からできたエポキシ艇でエポキシパテ仕上げの艇です。だからと言って同じ工法の艇で使ったとしても保障はしませんが。。。)


で、僕も当然不安。。。


以前使ったのは、もう7~8年前。。。


その時に落とした塗料は船底塗料。。。


たぶん船内のペイントは塗膜の固さから2液ウレタン塗料。。。


ということで小面積でテストしてみます。

16:28


左右一部に紙の養生テープを貼って、その中の部分だけに”アクアストリップ”を塗布して一日置いてみます。。。ドキドキ。。。

16:28

この部分でこのサイズなら、たとえ積層部分が侵されてもその部分を削り取って積層することは簡単なので。。。


2014年10月14日、火曜日。


ドキドキしながら、ほぼ丸一日置いたアクアストリップを除去します。。。


使ったのはプラスチックのヘラ。。。


まずまずです!少し塗膜は残っているけど、積層部分は全く侵されていません!

15:49


こっちもテープを剥がして、

15:49


プラスチックのヘラで削り取ってみると。。。

15:52


プラスチックのヘラではなくてオルファの『T-45 ”鉄の爪”』を使えばもっと早く綺麗に削り取ることができそうな感じです。


しかし、これも必要だとは言ってもペイントを除去するための道具としてはお高い。。。


綺麗な作業と時間を考えるととても安いんだけど。。。


メインバルクヘッドより前を全部使いたいけど、そうすると作業も大変だし、費用も。。。


一気には進めれない。。。


とりあえず。最終積層したい部分だけ綺麗にペイントを剥離して、手で簡単に積層の下地処理(サンディング)できるようにする。。。


そのためには正確にどこまでペイントを除去しなければいけないかを確認する必要が。。。


まあ、定規で測ってマーキングをするという手もあるけど、新しいアンカーウェルを固定するときに必要な治具の具合もチェックしたいので試してみる。。。


角材の上下に板をビス止めした高さ35cmの治具を、角材部分にに適当に穴を開けて紐を通し、バウパルピットのバウ側の取り付けボルトに取り付けたアイナットに固定します。

16:07


そして、新しいアンカーウェルの底板をその治具に当たるように、狭い中で回してみます。。。


問題なく回せました!!


新しいアンカーウェルの底板はハードスポットを作らないようにするため、取り付け部分のサイズより全周にわたって約15mm小さく切り出しているので、定位置より10cmほど低い位置で自然に止まってくれます。

16:08

ちょこっとクラッシュバルクヘッド側から覗きます。。。治具に付けた紐とは別に新しいアンカーウェルの底板を持ち上げて仮止めする紐も付いています。。。

16:08


手前側はこの新しいアンカーウェルの底板を作った時のモールドのフレームの内の1本を、

16:10


位置を合わせてクランプで固定します。

16:17


そして中に入れるかチェック!


入れました!!


バウ側の新しいアンカーウェルの底板を仮止めする紐を引いて、

16:19


後ろ側もチェック!

16:28

問題はなさそうです!


これで下から先に固定して、デッキのアンカーウェルのハッチを切り抜いてすぐに処理をしたら、アンカーウェルの完成です。。。っていつになることやら。。。


まあ、目の前の作業を地道に順番に。。。


定位置に新しいアンカーウェルの底板を仮止めすることができたら、その位置をマジックでマーキングします。。。

16:29



日付は忘れたけど、


さあ、少しまたサンディング作業です。。。


アクアストリップという剥離剤ですが、『バウの修理(その30 補強板の接着。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11930775534.html の時にチョコレートファウンテンのように流れ出て固まってしまったマイクロバルーンエポキシパテの下のペイントは剥離できないので、このパテだけは機械的に削り取らなければいけません。。。


また、グラインダーにソフトタイプのナイロンディスクを取り付け、マイクロバルーンエポキシパテの茶色い部分だけを削り取ります。。。


幸いウレタン塗装の塗膜は固く厚いので積層面を傷めることなく、マイクロバルーンエポキシパテだけを上手く削り取ることができます。

ウレタン塗装をすべて削り取る必要はないので!



”たぶん”、サンディングをした次の日に舞い降りたサンディングの粉塵を掃除機で吸って、雑巾で吹いて、アクアストリップが直接しっかりとウレタン塗装の塗装面に食いつくようにします。。。


アクアストリップを塗布するのはとりあえず新しいアンカーウェルの底板の15cm下まで(だったかな?)。。。



”たぶん”アクアストリップを塗布した次の日に”鉄の爪”で削り取るとかなり綺麗にアクアストリップで溶かされたウレタン塗装の塗膜を取り除くことができました。。。


し、しかし、マスクをするのを忘れていたので喉が痛い!!ゲホッゲホッ!!カゼ


アクアストリップの注意書きにも『狭い空間での作業には十分な換気を維持してください。』と書いてあるので絶対にしましょう!!


商品の特徴の説明の中で『無臭性で水で洗い流せる。』とうたっているので油断したけど、塗装面を軟化させることができる剥離剤なので無臭性だけど体に無害な訳はないか。。。


防毒マスクは当然!できればブロアーで換気もしたほうがいいと思う。。。ブロアーがなければ掃除機でも。。。


以前使った時は船底だったので問題なかったのですが、今回はキャビンの中、しかもバウの先端の通風の悪い場所。。。

皆さんも作業には気を付けましょう!!!



で、更に”たぶん”その次の日にアクアストリップの残りを綺麗にバケツに入れた少量の水とたわしと雑巾で除去して、60番の布やすりで手でサンディング。


最後はアセトンで拭き上げて、換気のためにもこの日の作業は終了。。。



2014年10月18日、土曜日。


セイルドライブのオイルが白濁しかけているA艇が上架をするというので、体調の悪いオーナーに変わって新西宮ヨットハーバーまで回航の手伝い。

『人の不幸は蜜の味~!』

白濁したオイルを見たことがないので興味深々!


A艇は去年は釣糸をドライブに絡ませて、オイルシールを釣糸に切られてオイルが白濁&抜けてしまって、徳島で急遽長期修理をする羽目に。。。


その教訓で、毎回ドライブオイルを点検するようになったとか。。。偉いね。


で、原因はたぶんセイルドライブの底のオイルドレンのキャップのOリングの傷み。。。


僕は、

『な~んだ、原因はこれか~。。。我が艇は上架するたびにドライブオイルを交換、そのたびにOリングはドレンキャップごと交換しているから関係ないわ~。。。』

とちょっと不満。。。(笑)


でも、次回は念のためにオイルシールも交換しておこうかな。。。


と、いうことでオーナーに車でホームポートまで送ってもらって自艇の作業開始。。。



昼飯前に片方の積層作業をして、夕方にもう片方の積層をすることに。。。


エポキシ樹脂を付けたくない部分はマスキングします。

12:15


マスキングとは言っても簡単に養生テープとマスカーで。。。

12:14

このマスカーを膝掛けのようにも使い、自分にぽたぽたとエポキシが落ちても大丈夫なように。。。


ダブルバイアスのEグラスの重量を量り、

12:19


エポキシを段取りして、

12:25


積層します。。。

養生はピールプライが貼れたらエポキシが硬化する前に取り除いてから、もう一度ピールプライの上から脱泡ローラーでエアー抜きをします。


積層が終わって、道具を片付けて、着替えたらお昼寝。。。



パートナーが遅いお昼ご飯を買ってきてくれました。


何をして過ごしたか忘れたけど、この日は少し肌寒かったので初鍋!
19:33


パートナーはお鍋を食べて片付けてから先に車で帰りました。。。


置いて行かれた僕は、またダブルバイアスのEグラスの重量を量って、

21:31


エポキシの段取りをして積層します。


昼過ぎに始めた片側の続きに積層しなかったのは、狭い中で両方いっぺんに積層すると自分がベタベタになるのが目に見えているから。。。


エポキシの完全硬化は大体8時間程度。なので、片側が硬化してからもう片方の積層をしました。。。

この左舷が後で積層したところ。。。

22:54

そして右舷。。。先に積層して固まったので、新しいアンカーウェルの底板を立てかけておくことができます。。。
22:55

日が変わる前に家に帰ることができました。。。

2014年10月19日、日曜日。


???


この日何してたんだろう???


こんな写真↓しかないや。。。


珍しくカレーを作ったパートナー。。。

18:12


たぶん、島精機カップまでに急いで作業を進めても終わらないので、切りのいいところまですることにして、時間に余裕があったのでのんびりしてたのかな???


『バウの修理(その54 ちょっとひと段落。。。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11973185119.html へ続く。。。