くしゃみ。

コントロールが効かずに発動してしまう部分に対して、ほとほと嫌だなと思うけれど、

思考が介在しないほどに何かが溢れた瞬間に、

自分の真実みたいなものの存在に気が付く。

くしゃみ。

くしゃみの瞬間は、演技じゃない。

本当に鼻がムズムズしてどうしようもなかったから、くしゃむ。

ヘクシュン!と魂ブッ飛ぶくらい豪快にやらかしてしまった時に、自分の本当のコアに気付く。

「僕は鼻がムズムズしたらくしゃみをしてしまうクチだ」などとは普段は到底思って生きてはいないけれど。

芝居にしても、食べ物、飲み物、人、趣味、

すべてに対して、「昨日もそうだったから」て理由で愛し続けてるのは嫌だ

思わず、くしゃみして


「あー、こればかりは、どうしようもないんだな」


と、腹を据えてみたりする。