連日、出演舞台『桜雪』の稽古です。気がつけば本番2日前で、それなりにえげつないほどの緊張感につきまとわれます。

映像と声の混ざり合い。共演者の半分は声優で、学ぶ所も多くて、楽しい。

自分は「巳之吉」と言う名前の18歳の絵師。みのきち。親友は茂作。恋人は妖怪。

完全なるヒーローポジションなのだけれど、難しい。愚かで、儚くて、しかし信じる力で溢れている。

悲恋ものはとにかくエネルギーを使う。発散するではなく、心が、ヘトヘトになる。

声優の山寺宏一さんが声だけで特別出演してくださっていたり、なんだか妙に豪華だったりもします。映像に関しては、さすがな感じで。

「ああ、不思議な空間だなあ」って。

少しだけ、演出補佐的なこともやっています。初めての試みだから答えは信念の中にしかなく、時には半泣き気味に迷子になりながら、時には前のめりに走りながら。

いつも、全員が真摯で闘っている現場。俺は好きだ。