末原拓馬オフィシャルブログ「末原拓馬の瞬く間」Powered by Ameba-HI3E0325.jpg

初対面の大人のひとなんかに自分の職業を説明する場面で、俺らが一番ラクするには、こう言えばいい


「なんか間違っちゃって役者なんてやっちゃってます」


・劇団員は貧乏
・役者は大変
・いつまでも夢を追い続けるひたむきな感じ

どこの先人方が創ってくださったイメージなのか知らないけれど、それらのイメージがお気に入りで、そのフィルターで我々を見たがる人間は多く、

別にどう見られようがこっちは変わらん、みたいな自信もあるから、めんどくさいときは

「えへへ、そうなんです。」

とか言ってみる。
オマケとして

「きっと売れてみます!」

なんて言ってあげたら、大人のひとたちは大好物を見つけた爬虫類みたいに舌なめずりしながら、優しい眼差しの苦笑いをする。

「やれやれ……(親御さんに心配かけたらいかんぞ。)」


■■
■■

「なにくそ!」

とも思わないのである。卑屈に思った記憶も、思い当たらない。

こんなに豊かな国で、生活水準の向上を求め続けることのほうが、自分の価値観からしたら恥ずかしい。

アンパン食べれるのに、「中華がたべたい!」て言うのは、なんか卑しい。


「もう、お前は夢ばかりみて!」

と言われたら、

「もう、お前は現実ばかりみて!」

と言ってやったらいい。多少、背伸びしてでも、そう言うのがいいよ。

1年365日、寝ても覚めても死ぬ気で演技の鍛錬をしている人間が社会的弱者なのは、

そんなん、世の中が悪いんだ。

世の中が悪かろうが、これは必要な職業なんだ。


胸を張りなさいよ、


胸を張れるくらいには価値あることをやれるようにがんばりなさいよ、


あたしゃ、そう言いたい。

誰に?

あたしに。