昨日、三軒茶屋のシアタートラムとういう小さい劇場で、シス・カンパニーの公演をみてきました。(ネタばれ注意)
めたぼっちのブログ

『楽屋~流れるものはやがてなつかしき~』
作・清水邦夫 演出・生瀬勝久
出演は、小泉今日子(女優B)・蒼井優(女優D)・村岡美希(女優C)・渡辺えり(女優A)の四人だけ。

めたぼっちのブログ

物語は、楽屋で女優AとBが、化粧前で化粧に励んでる。そこに上演中のチェーホフ「かもめ」の主演女優のCがやってきて、セリフの調子をみたりして舞台へ。Cが舞台を務める間、永遠のプロンプターである女優AとBが、プロンプしてきた芝居を好きなところだけ演じる。「かもめ」「マクベス」「斬られの仙太」・・そんなやりとりのなかから、二人の過去が見えてくる。そこに枕を抱えた女優Dがあらわれる。Cが舞台を終え戻ると、かつてCのプロンプターだったDは病気が治ったから主役を返せ、「かもめ」のニーナはもっと若い女優がやるものだと、迫る。・・・そして、ラストは女優AとBに、Dが加わり永遠のプロンプターたちの「三人姉妹」が始まる。

観劇後は、劇場裏手の焼き鳥屋の庄助にいったのだけれども、カウンターの隣の女性2人も見てきたらしく、それぞれに見せ場をつくらなきゃならないので、大変だなどと話してました。そして、ラストは実際の三姉妹をやらなくても、その前で終わっても、充分余韻がある、という意見でした。

確かに、この芝居のストーリーとしては、そうかもしれません。でも、この芝居のもうひとつの楽しみは、著名な芝居の聞き所、名セリフが聞けるところです。しかし、今の若い方には、チェーホフもマクベスもなじみがないのでしょう。本来のみどころは、同じセリフが、この芝居の状況で演じられることによって、まったく違う意味、響きをもつところです。

ともすれば、暗くなりがちな舞台を面白く演出なさった生瀬さんにも、戯曲のセリフというものの面白さにももう一度気づいてほしい、思いもあったのでしょう。ただのボヤッキー(映画ヤッターマンより)では、ありません。女優さんたちも、その期待に充分応えていたと思います。

渡辺さんは、もちろんのこと、岡村さんの的確な演技。小泉さんも渡辺さんを向こうにまわし、一歩もひかず、蒼井さんは、かわいかったああああ~。そのかわいさで、ほかの女優がイライラして、ムキになる「必然」がありました。シェークスピアの若手の役は、全部OKでしょうね。

しかし、欲を言えば生瀬さん。もう少し、小泉さんの生足を見せていただきたかった。長いガウンはしかたがありません。まあ、最後の生着替えで、一瞬スリップ姿になるのが、山場とはいえ、それ以前にも長いガウンからのぞく脚線美が見たかった。ここがヤッターマンの監督とは、少しちがうところだったかも・・・。

私は以前の舞台でも目の前で、小泉さんの脚を拝見したことがあります。美しかったあ~。美しいものは、男でも女でも眺めたみたい。それこそ「必然」ではないでしょか。そして、魅力というものは、そのすべてが魅力なのですから・・・。

「おい、めたぼっち、「必然」で食べる過ぎるなよ」と
思ったかたはクリック



携帯の方はこちらで→人気ブログランキング