大学生向けアントレプレナーシップセミナー | 「真野鶴」五代目留美子の蔵元日記

大学生向けアントレプレナーシップセミナー



先日、慶応大学日吉キャンパスで行われたアントレプレナーシップセミナーに
行ってまいりました。

こちらは東日本大震災をきっかけに生まれたプロジェクトで、アメリカ大使館、
米日カウンシル/TOMODACHI Initiative、SFCフォーラム、Young Entrepreneurs運営委員会
が主催しているものです。(公式HPはこちらhttp://young-entrepreneurs.jp/

この目的は日本の未来を担う若い人たちに起業家精神を学び、事業創造のスキルを
身につけ、挑戦の一歩を踏み出すきっかけを提供するものです。

事業プランを応募し、選ばれた14チームが今回三泊四日のセミナー合宿に
集まりました。

全国(特に地方大学が多い)からいらした各チームには、ひとりずつ大人がついて
メンタータイム。(私も新潟の学生チームにつかせて頂きました)

引き続き、夕食は大事な交流タイム。



その後(どっぷり夜ですが(笑))、僭越ながら私のセミナータイムとなりました。

テーマは「日本酒業界に学ぶ伝統産業と地域の関わり、継続戦略の未来」。

起業家精神を学ぶ彼らに、どっぷり老舗の私から伝えられることは
「続ける」ことの大切さ。



彼らが日本企業の一員となるとしたら、日本企業の特徴を知ることも大事かなと。
それは「ファミリービジネスが多い」ということ、もう一つは「長寿企業」が多いこと。

ベンチャービジネスもいつか「継続」という壁に当たります。
長期ビジョンを持つことで、岐路に立った時に道が選べることもあるのです。

そして長く続けていたら、良い時も、悪い時もある。
うん、誰にでも、どんな会社にでも「悪い時」というのはあると思うのですよ。
そう思えば、構え方も変わるものであります。

そんな私の数々の失敗談や、そこから考え方を変えた話などをさせて頂きました。
(「成功例」」というのは、その人の能力からの成功であると考えています。
それよりも、人の「失敗」には学ぶものが多い。その「失敗」は誰にでも起きることが
多いのです。失敗の過程を聞くことによって、疑似体験ができ、それを避けることが出来ます)


セミナー後はどっぷり夜だったので(笑)、私は慶応大学キャンパス内にある
協生館で宿泊。他の学生達も3泊4日で同じ場所で宿泊していました。



部屋は清潔でお風呂も広くとっても快適。

研究発表会などで海外から来るゲストが使用することが多いそうですが、
そもそも勉強目的のためテレビはありません。


翌日は午前中にライフネット生命保険の出口治明さんのセミナーがありました。



ちゃっかり隅っこで聞かせて頂きました。

出口さんのお話はわかりやすく、すぐに実行に移せる貴重なアドバイスがいっぱい。

難しい言葉を並べるよりも、大事なことだと思います。

学生達は3泊四日の間に、数十人の大人たちと関わることになります。

たった一日のメンター中にもどんどん学生の顔つきや話し方が変わっていくのがわかります。
終了後の学生たちの変化が楽しみ!



さて、過去のメンターやセミナー講師たちが書いてきたメッセージボード。



私も今年の一枚に書かせて頂きました。



『「壁」は前に進む人に現れる』。



日経BP社より学校蔵の物語が書籍化
『学校蔵の特別授業~佐渡から考える島国ニッポンの未来』
~酒蔵に再生された廃校を舞台に、地方のあり方を3人の識者
 (藻谷浩介さん、酒井穣さん、玄田有史さん)と考える~

お近くの本屋さんにてお問い合わせ頂けましたら幸いです!
アマゾンでも発売中