石勝線・根室本線全駅間歩き(新千歳空港-十勝清水) その12・峠を越えた先のほぼ無人集落 | 駅から駅まで・旅のあしあと

駅から駅まで・旅のあしあと

鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
X(Twitter)アカウント:@Oaksky8

 

その11からの続き

 

福山PA(9:52着)

 

 

※この全駅間歩きは2015年に歩いたものです。

 

稲里集落を抜け、穂別ダムを越えたところからの続きです。

 

いよいよ峠越えの登り坂が始まりました。

 

 

 

体力温存のため日陰を選んで歩いていたのですが、

登るにつれて日陰が無くなってしまい、汗が出始めました。

 

 

 

遠くから人工的な音が聞こえたと思ったら、

おそらく旧道沿いで工事が行われていた模様…。

 

何のための工事かは分かりませんが、

人の手が加わった音を聞くだけでも、安心するものです。

 

 

 

少し疲れてきたところで稲里トンネルが見えてきました。

 

ここが峠の頂上です。

稲里ダムから130メートルほど登りました。

 

 

 

稲里トンネルの長さは1,441メートル。

坑口から出口は見えず、歩行者スペースは広くありません。

トンネルの中は車の音が轟音のように響き渡っていました。

 

入るのをためらいそうになりましたが、

ここを通過しないことには目的地へは行けないので、

意を決して入りました。

 

 

 

脇目も振らず歩くこと15分強。

ようやくトンネルを抜けました。

 

 

 

トンネル抜けたら、下り坂が始まりました。

日陰はほとんどありませんでしたが、下り坂なら気になりません。

 

 

 

途中、道路工事に出くわしましたが、

係員付き添いで、工事現場の中を通過しました。

こういう形でも、人とのふれあいがあるとほっとします。

 

 

 

右手に沢が見えてきたということは、

だいぶん下ってきたということでしょうか。

 

 

 

坂を下りきったところで、福山集落に入りました。

 

 

これが…集落??

 

道の両側についている歩道は

ここに集落があったことを物語っています。

昔の写真を見ると右手側にガソリンスタンドがあるのですが、

今はそれもなくなり、ほぼ無人の集落となってしまったようです。

 

 

 

国土交通省国土地理院HP内「地図・空中写真閲覧サービス」より CHO7747-C7-20(1975年撮影)を一部加工

 

1975年当時の福山集落です。

小学校のほか、少なくとも十数軒の民家が見られ、

まとまった集落だったことが分かります。

往時は木材搬出とクロム鉱で栄えたそうです。

 

1965年には大字全体で300人以上いた人口も、

2015年現在は1世帯2人とのこと。

ほぼ無人の集落となってしまいました。

 

 

 

この集落内を道道610号が交差しています。

道道610号はむかわ町富内から福山集落を経て、

今日のゴール・占冠村のニニウを結んでいます。

 

ところが、福山集落から北の区間は

長らく通行止めが続いています。

 

もう復旧させるつもりは無いのか、

入口の案内関係はカバーが被せられ、

2枚上の写真にある青看からも道が消されてしまっています。

 

 

この道が通行できれば、あと10kmほどで今日のゴールに着けたのですが、

通行できないゆえに倍以上の距離、しかももう一つ峠越えまでする羽目になりました。

行く前から通行止めを知ってたから良かったものの、

ここに来てこれ知ったら、ショックでっかいですよ。

 

 

 

集落の建物は取り壊され、あまり残っていません。

この建物は民家の跡…いや、工事関係者の詰所のようにも見える。

 

 

この先には第二の峠越えが待っています。

少し早めでしたが、集落内の駐車場で昼食休憩をとりました。

体力全快で次の峠越えに挑みたいと思います。

 

 

その13へ続く

 

 

福山集落周辺のGPSログ(1/60,000)です。

国道と道道(黄道)が交差する場所に福山集落があります。

道道は福山集落以北が通行止めです。