(その3からの続き )
-板倉東洋大前(13:32着・13:40発)-4.7km-藤岡(14:53着・15:05発)-
デジカメが力尽きてしまいました。
ここから先は写真なしで…
ということも頭をよぎったのですが、
今日はカメラが3つあることに気がつきました。
一つは今壊れたカメラ、
もう一つは携帯のカメラ、
そして、もう一つは花桃撮影用に持ってきたデジイチ君です。
携帯のカメラは意外と使いにくく、
特に自分の顔を入れた撮影には果てしなく向いていませんでした(撮影ボタンが押せない!)。
(全駅間歩きをするときは、立ち寄った駅の駅名標か看板に自分の顔を入れて撮影しています。)
…というわけで、ここから先の代役はデジイチ君にお願いすることにしました。
板倉東洋大前駅に着きました。
この駅は平成9年に開業した、東武線の中では新しい駅ですが、快速列車が停車します。
新駅ということもあり、駅舎も周囲の駅とは異なる、新しさを感じさせるデザインとなっています。
駅の所在地は群馬県板倉町です。
群馬県の駅としては日光線唯一です。
ホームは2面4線です。
…デジイチ君を使って駅構内を撮影するのは、やっぱりちょっと恥ずかしいです。
…駅で列車を待ってる乗客の視線も少し気になったり。
板倉東洋大前駅の東口を出て、駅前の小さな丘を登ると「わたらせ自然館」に着きます。
このわたらせ自然館は、大谷石造りの石倉を改造した資料館です。
館内では、渡良瀬遊水池の紹介、ジオラマ展示のほかに、
渡良瀬遊水池に生息する植物や昆虫などの標本が展示されていました。
渡良瀬遊水池は人工的に作られた貯水池ですが、
遊水池内では貴重な生態系が守られており、ラムサール条約にも登録されています。
そのためか、無料だからとなめてかかるとびっくりするくらい、
たくさんの標本類が展示されていました。
わたらせ自然館から少し北に進むと、木々と建物の隙間からきれいな桜が見えました。
よく見ると、少し先の角に車が次から次に吸い込まれていきます。
その角の入り口には「しだれ桜入口」のような看板が立てられていました。
それだけ有名な桜なら見ないわけにはいきません。
しだれ桜はちょうど見頃を迎えていました。
近くで見ると迫力もあり、とても美しかったです。
これだけ美しいしだれ桜はなかなか無いような気がします。
この桜は「頼母子のしだれ桜」と呼ぶそうで、町指定の天然記念物にも指定されています。
この桜を見るために、わざわざ遠くから訪れる方もいるようです。
一路藤岡駅を目指します。
民家と畑地が続く閑静な道を北に進みました。
栃木県に入ると一転、交通量の多い県道9号と合流しました。
大型車もたくさん通過する道路なので、歩道がない場所では後ろが常に気になります。
藤岡駅手前で、交通量の多い県道とは一旦別れて、藤岡市街へ続く道に入りました。
藤岡はかつて、渡良瀬川の水運を利用した市場町として発達したそうで、
中心市街には古くからの家屋・工場なども点在しています。
その中でもひときわ目についたのが、左写真の倉庫です。
大谷石を積み上げた大きな倉庫ですが、この倉庫が使われている気配はありませんでした。
この建物は、旧・岩崎醤油の倉庫です。
岩崎醤油は、かつて関東有数の醤油製造会社として知られた会社のひとつだそうです。
現在は醤油製造をやめたそうですが、入口には運送用に使用していたレールが残されていました。
右写真の年季を感じさせる蔵は、なんと民家として使用されていました。
軒先には洗濯物が干されていました。
藤岡駅に着きました。
駅の所在地は栃木県栃木市(旧・藤岡町)です。
柳生駅からここまで、埼玉県→群馬県→栃木県と、各駅ごとに所属県が変わりました。
ホームは1面2線の島式です。
かつては奥に見えるホームも使った2面3線に加えて、
写真左側の線路が通過線として使用されていたそうです。
次の静和駅までの区間は、東武線最長の駅間距離を誇る区間ですが、
今回は途中休憩なしで一気に歩きたいと思います。
静和駅目指して北に進みました。
藤岡市街の中心部には古い家屋が点在します。
その中には、もう営業していない商店と思しき建物もあり、往時の繁栄ぶりを伺わせます。
再び交通量の多い県道と合流し、渡良瀬川を渡ります。
藤岡大橋からは、渡良瀬遊水池の北側を望むことができます。
渡良瀬遊水池では、歩いた日の1週間ほど前に、3年ぶりにヨシ焼きが行われました。
まだヨシ焼きの黒く焦げた跡が残っていました。
渡良瀬川を渡ったあとは、住宅地を北へ。
時刻は15時を過ぎました。
(その5へ続く )
板倉東洋大前駅から藤岡駅先までのGPSログデータです。
「頼母子のしだれ桜」は、地図下「県道9号」標識左の茶色線上付近にあります。