シレイ沢 3 | 鬼川の日誌

シレイ沢 3

  南アルプスシレイ沢  14,7,27  続き



  大きな滝としては最後の涸れ滝を巻いて行く。巻き道も結構険し
 かった。もちろんこの後にも小さな滝はいくらでもある。6:10頃。


  6:30頃、後ろに間ノ岳と農鳥岳が見えていた。花崗岩のザレの
 斜面が続いて登りにくい。


  6:45頃になるといよいよ源頭らしくなってくる。


  7:05頃には沢地形が終わりに近づく。急斜面となる。


  また少し休憩。7:10頃。もうこの辺は林の中。


  更に急斜面を詰めていくと最後にハイマツ帯に出くわすが、案外に
 短くこれを抜けることが出来た。ハイマツの薮こぎは苦しいからホッと
 する。


  7:40前に登山道に飛び出した。薬師岳の近くのようだ。


  目の前には白根三山から笊ヶ岳方面が見える。リーダーたちは
 8月初めにこの笊ヶ岳に行くそうだ。まあタフですね。


  ここで休憩がてら登山道縦走装備に替える。私は沢靴から登山靴
 に履き替えるが、中には沢靴のままかチェーンを付けて歩く人もいる。
 確かに登山靴を担いでいるかいないかで、1kg強重さが違うがしかし
 これから長い縦走路をそれで歩くのも結構辛いのではと思うが。


  今回は夜叉神の方ではなく、白鳳峠から広河原に降る。鳳凰三山
 縦走を沢からやろうかというときに取る若者コースとほぼ同じである。
 私たちは薬師岳、地蔵岳には寄よらないが。
 
  振り返る薬師岳とその向こうの富士山がきれいだ。8:10頃。


  観音岳です。かんかん照りで暑く、荷は重く応える。


  観音岳山頂付近。8:20頃。登山者の数は相当なものだ。
 天気がいいので展望が素晴らしい。


  甲斐駒ケ岳。こちらから眺めるのは何年ぶりだろう。


  南アルプスの名花、タカネビランジ。


  広場の中に頑張っている老松。鳳凰にくるのが久しぶりですので、
 まだ元気だったかと感激です。向こうにオベリスク。8:40頃。


  老松と白根三山。


  赤抜け沢の頭。9:20頃。アップダウンが結構きつくやっと付いて行く。
 地蔵岳はすぐ傍ですが、立ち寄る元気はない。
 オベリスクには登ってみたいけど。


  観音岳方面と地蔵のオベリスク。凄い岩塔で絵になります。


  歩いて歩いて9:45頃。振り返る地蔵岳と観音岳。


  高嶺への登りが一番きつかったかな。山頂10:00頃。
 ここで戸台で待っている仲間へ予定より遅れそうだと連絡する。



  よれよれになりながら、白鳳峠に10:50頃。


  ガレ斜面をしばらく降る。11:10頃。


  樹林帯に入ると結構急坂で、梯子もある。11:50頃。


  白鳳峠から2時間半といわれたがほぼ2時間くらいで林道に
 降りついた。ちょうどこの頃かなり強い雨が降り出したので、出口で
 少し雨宿り。12:55頃。


  雨は降ったり止んだりのようで雨宿りも少しで広河原に向かって
 歩き始める。しばらく重い荷を持って歩いてないので、沢登り後のこの
 縦走はきつかった。


  10分ほどで広河原に着くとまだ13時台なのに北沢峠行きのバスが
 15時台までない。しかし切符を買って待っていると臨時で動かして
 くれるという。ありがたく乗り込むと次々と客が集まり、結局バスは一杯
 になって出発した。
 北沢峠も戸台行きのバス待ちで、行列が出来ていたが、こちらも
 臨時便が次々と出て、それほど待たずに降れた。

  戸台で待っていた仲間と合流し、彼が昨夜泊まった宿の風呂に案内
 してもらい、3日ぶりの風呂に入る。名古屋組とは入浴後別れた。
 東京組みは運転を交代しながら日曜日の中央道をひた走る。いつもの
 ことだが、小仏トンネル付近は25kmの渋滞情報。そればかりかその
 前もかなりの渋滞。予測がつかないので、渋滞の始まる手前の大月で
 降ろしてもらい、JRで2人は帰ることにした。私はサンデー毎日なので
 構わないのだが、元気ものの縦走達人は明日は仕事があるのだという。
 車の持ち主のリーダーは覚悟の渋滞突破である。幸い極端に遅くは
 ならなかったようだ。
 
  そもそも日曜日の中央道は混むことは分かっているので、本来は
 昨日までの予定であったが、諸般の事情で1日延びたのだ。
 まったく何とかしてくれといいたくなるほどここは確実に混むな。

  *
  それにしてもシレイ沢の様相は酷い。沢壊滅というのがぴったりかも
 知れない。この沢は当分の間、数年あるいは10年単位で楽しめない
 と思われる。まあ沢も人間のためにきれいでいるつもりはないだろう。
 こうした壊滅的な被害も含めて移り変わるのだから、それはそれで
 そういうものとして受け止めるしかない。
 
  一つ心配なのはこの後も大雨や大雪はあるだろうから、そのときに
 堰止湖や土砂ダムなどが出来て決壊し、大規模な土石流が下流を
 襲ったりしないだろうかということである。やがてシレイ橋を破壊する
 ような事態にならなければいいのだが。