小笹優子


三日目の朝も、外が明るくなるまで、


ゆっくりとルノートルで朝食をとって、


ホテルから、タクシーでサクレクール寺院へ行った。


私たちが泊まってたホテルは、セーヌ川沿いにあって、


エッフェル塔の東側だったから、


いつもパリの街中に行く時は、


エッフェル塔を眺めながら、セーヌ川沿いを走った。



小笹優子


私は何度もサクレクール寺院に行ってて、


1990年むつみ会のメンバーと一緒にパリに来たとき、


自分があまりにもなんでもずけずけ言ってしまうことを反省して、


サクレクールでクリスチャンでもないのに、懺悔したことがあった。


あのとき、


「私の口なんとかなりませんか?」


って懺悔したら、


かすかに、


「無理ですね!」


って聞こえて、


「やっぱり無理かぁ。」


って思ったんだよね。アハハ


サクレクールの入口には少し階段があって、


今だったら、もう無理だけど、


まだ2005年は、杖をついて歩けたから中に入れた。


中をぐるりとまわって、玄関から出ようとしたら、


「裏口から出るの?」


ってたぁちゃんが聞く。


「入ったところから、出るんだよ。」


って言ったんだけど、たぁちゃん究極の方向音痴だから、


まだ寺院の中を半分しかまわってないと思ったらしい。


アハハハハ



小笹優子


サクレクール寺院から、テルトル広場に向かう途中に、


小笹優子


パリの市街地を見渡せる、こんな素敵な場所がある。


私ここ大好きなんだ。



小笹優子


テルトル広場には、似顔絵を書いてくれる画家がいっぱいいるんだけど、


私はもう何枚も書いてもらったことあって、2枚捨てないで持ってるから


今回は、素通りしてダリ美術館へ行った。


小笹優子


小笹優子


ダリが好きなたぁちゃん、嬉しそうでしょ?


小笹優子


これが有名なダリのリンカーンの絵。


小笹優子


近づいたら、見えた?女性の後姿。


ダリ美術館を出て、タクシーでプランタンの置上へ行った。



小笹優子


プランタンデパートの置上って、


バイキングで食べれるカフェもあるし、


そこからサクレクール寺院も見えるし、反対側からは、オペラ座見えるし、


結構穴場なんだ。


そこのカフェでお昼食べようと思ったんだけど、


朝しっかりと食べて、まだお腹漉いてなかったから、


隣のラファイエット・デパートのフォションに用があって行ったら、


お寿司屋さんがあって、


そこに入ることにした。


杖をついて行ったからか、


今まで予約席だったところを開けてくれて、


そこに座らせてくれた。


隣にはフランス人の中年夫婦風のカップルが座ってて、


結構人目をはばからず声をひそめて喧嘩してた。


そして、しばらくしたら、女の方が泣き始めた。


思わず二人の方を見ると、


男の方と目があってしまった。


どうも、インターのときの癖で、


微笑みかけられと、微笑み返してしまって、


ちょっと笑えた。


2人はどうも不倫カップルだったみたい。アハハ


小笹優子


お寿司屋さんで、ビール飲んだら眠くなっちゃったから、


オペラ座の脇でタクシーを拾ってホテルに帰って、


お昼寝した。


そして、ムール貝を食べにサンジェルマンまでお出かけした。


小笹優子


私が初めて、このバケツ一杯のムール貝を食べたのは、


ベルギーのブルージュで。


他のメンバーはアントワープのダイアモンド工場の見学に行ったんだけど、


私と野口さんだはホストファミリーに連れられて、


ブルージュへ行って、


このムール貝を食べたんだ。


これが忘れられなくて、


どうしても今回のパリで食べたかったから、


日本を出る前にいろいろと調べて食べに行ったの。


美味しかったぁ。


めちゃめちゃ美味しかった。


隣に座ってた日本人が


「バカみたいに多いから」


って言われて、たぁちゃんは他の物を頼んだんだけど、


大失敗だった。


あんな量だけど、ぺろっと食べられるから。


小笹優子

小笹優子


お店を出るとき、お店の人が写真写してくれたんだけど、


お店を出る頃雨が降り出して、


お店の人が、タクシー拾うまで傘さしててくれたの。


ありがたかった。


この後、タクシーでサンジェルマン界隈をドライブして帰ったんだけど、


昔、チェコへ行った子たちとサンジェルマンデプレ教会近くのホテルに泊まって、


映画翻訳家の戸田奈津子と会ったのを思い出しちゃった。


忘れ物をした奈津子さんを、


里奈が追いかけて行ったんだよね。