私は今、がんばってる。

ヘルパーさんからも訪問看護士さんからも、

「小笹さん、頑張ってるね」と言われる。

でも、うちの(元)生徒からは言われない。

しょうゆ団子を送ってくれなかった時が一番アタマにきた。

イジメに合ってた時には体を張って守った。

友達に「あなた、やりすぎよ」と言われるくらいだった。

最近、新潟(長岡)が大キライになった。

 

IPS細胞の山中伸弥先生がノーベル賞を取った頃は、尊敬していたし、応援していた。でもこの前、NHKでタモリがやってる番組に山中先生が出ていて、「運命は変えられる」と言っているのを見て、はっきり言って腹が立った。

私の運命は、難病だからもう変わらない。もう治らない。

 この前、青山学院の駅伝の原監督が出ていた番組をたまたま見ていたら、脚本家の北川悦吏子さんが、「人はなぜ死なせてもらえないのか?」と、安楽死の問題を取り上げていた。

 北川さんは10年くらい前、難病で苦しんでいた時、もう死にたいと思ったそうだ。もしその時死んでいたとしても、後悔していないだろうと言っていた。去年、朝ドラ「半分、青い」で話題になり成功を収めた経験を踏まえても、その考えは変わらないという。私もその気持ちわかる。 

 海外では安楽死を認めている国(スイス、ベルギーなど)もあるけど、日本人は責任を取りたくない国民性があるから、認められないだろうと言っていた。

私は結構いい先生に恵まれてきた。

この病気(脊髄小脳変性症)がまだわからなかった時、診てもらった先生は私の話を30分も聞いてくれた。

そこで病名がわかり、女子医大を紹介されて主治医になった先生は、結構有名な先生で、長嶋監督が脳梗塞で倒れて入院した時に主治医をされていた先生だった。

その先生が退官されて、次に主治医になった女医さんもいい先生だった。

 

更年期障害で診てもらっていた婦人科の先生も、嫌がる私をマンモエコー検査をしてくれた。そして、乳がんを見つけてくれたおかげで、早期発見できて手術して治った。

その手術をしてくれた女子医大の外科の先生もすごくいい人で、いつも神経内科が先で、外科を後で両方診察受けるんだけど、神経内科終わった時点で優先的に診察の順番を入れてくれる。だからいつも、朝8時半に病院入って、10時くらいには全部終わる。病院で2科受診して2時間半なんて、ふつう有り得ないって。

 

今の訪問医の先生は樹木希林の訪問医もやってた先生で、安楽死の話をしたら真剣に聞いてくれて、むやみに「頑張って生きろ」とか「楽しい事みつたら」なんてことは言わない、いい先生だ。

今、私は病気が進行していてしゃべれない。メガネも自分でかけられない。背中も掻けない。夜、眠れない。頭がかゆくて、看護師さんに洗ってもらったけど、まだかゆい。いちばん悲しいのは、テレビで何を見ててもつまんないこと。はっきり言って我慢して見ている。

生きる楽しみなんて、なにもない。でも、生きなきゃいけない。自殺することもできない。訪問の先生に安楽死を考えてもらいたい。