11月10日に栗東トレセンでの出来事。

ちょっと期待の高かった西山茂行の二歳雄馬。


ニシノムーンサルト

父キングズベスト
母ニシノムーンライト

栗東・河内厩舎


万全な調教を終え、競馬に向かう準備も完了。

あとは登録して出走を待つばかり。


それが、どうも調教助手の持つ手を振り切って
柵に激突。

右肩を大怪我した。


西山茂行は現場にいたわけでないので、正確な状況をここで上手には説明できない。


河内調教師からの報告では、かなりの重傷。


連絡を待つしか馬主はできない。

栗東の診療所より

「かなりキズは深いが神経は大丈夫でした。」


(神経は大丈夫でした。)と言う診断を馬主はどう評価したらいいのか?


母のニシノムーンライトは平成15年の夏から秋に
特別4連勝した想い出の牝馬。


兄には特別3勝のニシノメイゲツがいる。

「とりあえず縫いました。動かせようになったら、西山牧場へ。」


翌週デビューまで来ていた馬が……


種付けから約3年、この馬のデビューを楽しみにして待っていたのに…


「河内先生、全治は?」

「すんまへん、中央は間に合いません。」


中央に間に合わないということは、三歳秋の未勝利に間に合わない

地方競馬から、と言う意味である。


その後、11月22日西山牧場阿見に到着。


約3週間様子を見ていたが、獣医の診断は

「傷が深く、とても競走馬にはなりません。」


中央競馬には見舞金制度があるが

これはレース中の事故、
トレセン内では調教中の事故に限られるため


調教中ではない放馬事故で見舞金はない。


残念どころではないが

ニシノムーンサルト、乗馬クラブに行きました。


こんな悲しくて、悔しくても馬主は河内厩舎関係者、獣医に

「一生懸命やっていただきありがとうございました。」

と言います。

本当に我慢が服着て歩いている人を【馬主】と言います。