頂門の一針 バブル崩壊近いかベトナム
バブル崩壊近いかベトナム
━━━━━━━━━━━━渡邉 由喜
今、日本はガソリンの値段で大騒ぎのようだが、それはベトナムでも同 様で、多くの庶民が1ヶ月1万5千円程度の賃金で暮らす中、ガソリン は既に1リットル日本円換算で100円を超えている。平均収入や物価を考えると日本での1リットル1000円以上に相当するほどの高騰ぶりである。日本の比ではない。
それにつれ当然のこと物価もあがっている。便乗値上げも多々見られる が、先日、日経が前月比で20%と発表したとかで、実感としても、点観 測ならそれもあるだろうと思う。食費も馬鹿にならなくなった。外食が当たり前だったハノイっ子たちがお弁当を自宅から持っていくケースも増えた。もっともこれは、変な伝染病が流行っていたせいもあるが。しかし少し前の倍を払わないとランチにあり付けないのは事実。日本の感覚で考えると、15万円の月給取りがランチで毎日2千円使う感覚か。やはり厳しい。プロパンガスも米もその他色々、数ヶ月前から考えると1.5倍~2倍になっているというのに、全体的な収入は変らないらしく、多くの人は悲鳴をあげている。
これは政府や会社に勤める人だけでなく、各外国人家庭で働いている家 政婦や運転手にとっても深刻な問題で、事実、あちこちで値上げ陳情が ある。この値上げ陳情も、きちんとした理由あってのものなら雇用者だってしょうがないと思う。しかし、ここが変にプライドあるベトナム人のせいか、「これだけ一生懸命働いているのだから」はまだいいにしても、「他で高給のオファーがあったのを断ってあなたの所で働いて『やって』いる」と、無理やりな理屈で賃上げ要求をして、結果、職を失う。
いきなり高飛車に出て、雇用者がそれを訝ると「なら辞めてやる」と爆 弾を落とし、雇用者は「ではどうぞ」となる話をよく聞く。特に最近は このパターンが多い。雇用者は残念ながら会社でないから労務の内容には無頓着だし、しかも外国人だからベトナム人以上にインフレの危機を感じておらず、言われるまでそんなに苦しいとは気が付いていない場合も多いのだ。
それにしても今のインフレは異常だ。日本との人件費の差は10倍、10分 の1と思えば、物価が日本とそんなに違わないのが恐ろしい。どこかで 不当に利益を得る輩がいるはずだ。今日、ファストフォード系のBBQチキンを買って驚いた。モモ肉1本が300円。昨日食べたシンガポール風焼きそばがやはり400円。多分シンガポールより高い。人件費は相変わらず1ヶ月1万数千円で働く人がメインだというのに。これだけ物価が上がるとベトナムの庶民が恐怖を感じるのはわかる。が、やはり交渉はもう少し上手にしないと失うものは大きい。
外国人へは今の給料が現状にそぐわないという事実を説明すれば、昇給 はそんなに難しい話ではないはずなのに、主観的な話で始めるから感情 的な物別れになるのは必至。ベトナム人にしたって、外国人の下で働こ うと思ったら、少しはその辺を学ばないと損をするばかり。ここまでインフレが加速していると、あちこちでこんなトラブルを耳にする。異文化を理解するのはマイナス要因からの方が多いのは事実だが、せっかく培った関係がこんなことでくずれてしまうのは何とも勿体無い。と思う一方で在ベトナム10年の経験では、私がこんな風に思うのはやはり日本的浪花節。こっちはこっちで、大騒ぎしても結構ドライなものである。数ヵ月後ケロッと姿を現すから。某筋の予測ではベトナムのバブルはもうじき弾けるらしい。そこまで見ることが出来るかもしれない。(「ハノイ喜怒哀楽」72)
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知日派って何だ
━━━━━━━前田 正晶
「アメリカ国務省の日本部長に大阪・神戸総領事のラッセル氏が就任」 と報じられている。同氏は以前に85~87年には大使館でマンスフィール ド大使の補佐官でもあった豊富な日本経験がある「知日派」とある。
マスコミが好む表現に「知日派」や「親日家」などがある。「日」を 「米」に変えても良いだろう。これは一体何のことだ。マスコミはこの ように形容することで何を伝えたいの?
定義や説明がないと解らないと危惧するし、だから好意を持って日本に 良くしてくれるとか、丁寧に扱ってくれるとでも言いたいのか?そんな ことがある訳はない。知っていれば余計厳しく且つ辛辣になるものだ。
W社日本の社長だった在日10年以上にも達したF氏は日本との取引の難し さを「日本人の会社は相互の結びつきが誠に強固で永続的である。
外国人の会社がその結びつきをほどいて、関係を断ち切らせて、そこに 外交人が切り込み地盤を確立するのは至難の業である」と喝破している。だが、彼の日本の知識などは「?」であると、多くの社員は知っていた。
このラッセル氏を例に取れば最大限でも13年の日本駐在である。彼は私 が何人か知っていたアメリカやカナダ大使館の"Commercial attache"の ように自由自在に日本語を操り、日本と彼らの母国との 違いを知り、夜 の巷を彷徨い歩くほど詳しいのだろうか?だが、夜遊びをすれば日本が 解るものでもあるまいが。
今から36年前に、ある貴重な夕食会に参加したことがあった。顔触れは 残念にも40歳前半で急逝されたUKの大手製紙会社の日本代表者だった日 系カナダ人、私が嘗て出会った日本人として最高の英語力を持っておら れたMBA保持者のアメリカの紙パルプ大手の日本代表者、それに不肖私で ある。お二方は非常に優れたビジネスの実績と感覚を持つ業界の有名人 であった。
アメリカの会社の大先輩のMBA氏が言われた「私もアメリカの会社勤務が 長くなって、どうやらあの人たちが考えるていることの70%は聞かなくと も読めるようになりました」と静かに言われました。その話はそこまで で、話題は何故か変えられました。
終わってから、カナダの人と2人になった時に全部日本語で言われまし た「あれはおかしいよ。あの人ともあろう者が錯覚を起こしている。子 供の頃から彼らとともに暮らし、彼らと同じ言葉を母国語しているこの 私が彼らの考え方の30%くらいしか読み切れないことが多い。彼は思い上 がったのかな?」。私はこの言葉を政治家用語にすれば“重く受け止め て”後々まで参考にしました。
そういう私は13歳から英語も話す必要がある環境におかれ、39歳からア メリカの会社に転進し、61歳まで彼らの中で働き、アメリカに最低でも 年間に3ヶ月は過ごす勤務状況でした。そして90年からは「日米間の文化 と思考体系の違い」を説いてきました。
だが、正直に言えば私が長年接してきたアメリカは紙パルプ産業に限定 されているかも知れません。私がアメリカの全階層・階級に触れた訳で もなく、アメリカの大手企業で周りを見回せば一定以上の家の出身者で MBAだのPh.D.だのが多いところにいただけです。
だが、それでも一般の方よりも遙かにアメリカに肌で接し、彼らの思想 と哲学に従って対日輸出をしてきました。それでもアメリカをどれほど 知っているかと突っ込まれれば「30%に到達しているかな?」と自信なげ に言うでしょう。
それでも「知米派」の範疇には入るでしょう。そんなものです。ですが、私は多くの場合アメリカの欠陥を論い、厳しく批判します。心の中では「アメリカは良い国ですよ、but~~」なのです。
ラッセル氏がどれほどの日本の事情に精通されているかは知る由もあり ません。知っておられるのが、大使館の方か「外人さん」としての事柄 でしたら、余り意義がないと危惧します。
マスコミは何を知っているのでしょう?もう、人を惑わすような、安易 にそういうレーベルを貼るのを止めて貰いたいと主張したいのです。私 は何人も浅薄な知識で経験もない「知日派」を何人も知っているので。
━━━━━━━━━
放るもんはホルモン
━━━━━━━━━渡部亮次郎
首都ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)には焼肉店の看板がひしめき 合い、24時間営業の店も登場している。1人当たり3万~4万ウォン (約3~4千円)も出せば十分にお腹が満たされる。
最近では、競争の激化により肉質をアピールするために韓牛と掲げる店 が増えている。
最近の韓国ではアメリカからの牛肉輸入許可に反対して、就任したばか りの大統領の辞任要求まで掲げられているが、韓国の「食」のイメージ として一般的な“キムチ”のほか“カルビ”などの焼肉料理に代表され る牛肉が韓国の食生活に広く浸透し始めたのは、ここ20年程のこととい われている。
私は1973年6月に韓国を初めて訪れた際、朴政権の閣僚から「明日は大和 (やまと)焼きをご馳走します」といわれ、てっきり和食を期待して行って見たら大阪で予て盛んだった「焼肉」を裁ち鋏で切り分ける店だったのでちょっと驚いたものだ。
なぜ韓国焼肉料理を「大和焼き」というのか。日本人が遺して行ったレ シピだったからである。軍事クーデタにも加担したこの閣僚の説明によ れば、併合時代の日本人は現地人に牛肉と砂糖を食べさせなかった。牛 肉を砂糖醤油にまぶした牛肉の「焼肉」を現地人が食べたのは1945年の 「解放」後である、と。
韓国人がまず群がったのは砂糖だった。だから韓国の砂糖消費量は人口 当たりで世界のトップに躍り出たそうだ。併合時代の日本人の悪業を聞 かされたようで厭だった。
日本での焼肉は戦後、大阪で始まった。やがて韓国人たちが「放るもん) =棄てる物」の牛の内臓を「ホルモン」と名づけて「精力」のつくもの として売り出し、遂に語源が分からないぐらい、全国的に普及させた。
大阪勤務3年、猪飼野で「通」になった。
ところで、韓国ではその後、牛肉需要は、1988年のソウルオリンピック 開催に伴う国内経済の発展が、大きな影響を与えた。1980年代当時の1 人当たりの年間牛肉消費量を見ると、わずか2.6kgであったものが、90 年には4.1kgに増加し、2000年には8.5kgとこの20年間で3倍以上の伸 びを見せている。
2001年1月には、韓国の牛肉市場が自由化されたことで、米国などから の牛肉の輸入量増加が見込まれており、消費量はさらに拡大して行くも のと見込まれている。
しかし、一方では、輸入牛肉に対抗して国内各地で「高級肉」としての 韓牛(韓国原産の肉牛)の積極的な品種改良や育成が進められている。
韓国で韓牛肥育が本格的に開始されたのは、1970年代に入ってからだ。
その後、経済の急激な成長を背景に、国内各地では積極的な生産基盤の 整備が進められている。
最近では、京畿道(キョンキドウ)、江原道(カンウォンドウ)など北 部地域を中心に、輸入牛肉に負けないための韓牛のブランド化も始まっ た。日本の「和牛」の遺伝子を用いた品種改良が盛んだ。将来は「そん な事実は無い」と否定するだろう。
ソウルから南へ約60km、京畿道安城(アンソン)市で200戸の韓牛肥育農 家を束ねる「韓牛会」会長の禹(ウー)さん。自らも 350頭の韓牛を肥育し、「韓牛会」としては年間2,000頭を出荷する。
平均出荷体重は約650~700kg、大手百貨店との契約により販路は安定し ている。最近の韓牛価格の上昇で、農家の生産意欲も高まっており、100 頭以上を肥育する大規模経営が増えてきた。韓牛に対する消費者の信頼 感を維持することが大切と訴えている。
韓国では、現在、国内に114ヵ所のと畜場が設置されているが、枝肉市場 を併設しているものは、わずか14ヵ所となっている。このうち6ヵ所が 農協により運営され、残り8ヵ所は民間での運営となっている。参考:韓 国政府発表資料 2008・06・16
━━━━━━━
話 の 福 袋
━━━━━━━
◎戸惑う近江町市場 温暖化対策で白熱電球廃止へ 食材輝かす魔法 の光「残せないか」
市場照明などで長年親しまれてきた白熱電球の廃止を政府が打ち出した ことで、金沢の「市民の台所」である近江町市場にも波紋が広がってい る。赤みを帯びた裸電球の明かりは市場の雰囲気を演出するだけに、愛 用する店には戸惑いも。
来年4月に全面開業予定の再開発ビルでも風情の一策として白熱電球を 使う案もあったが、白紙に戻った。関係者からは「地球温暖化対策も大 切だが、何とか残せないものか」との声も漏れる。環境問題が主要テーマとなる7月の北海道洞爺湖サミットを控え政府は4月、地球温暖化対策として国内での白熱電球の製造・販売を2012(平成24)年までに中止し、電球形蛍光灯へ切り替える方針を正式表明した。蛍光灯は消費電力が白熱電球の約5分の1で寿命も長く、省エネ効果が高いという。
白熱電球には食材を輝かせて立体的に見せ、おいしそうに演出する視覚 効果がある。照明学会北陸支部長の中嶋芳雄富大大学院教授は「白熱電 球は陳列棚をパーッと明るく照らすので、客はステージを見るように引 き付けられる」と指摘する。
武蔵ケ辻第4地区市街地再開発組合などは四年前、昔ながらの風情を再 開発ビルに残す方針で中嶋教授や金沢学院短大の山岸政雄教授に委託し、市場の照明調査を実施した。同ビルの照明については具体的な検討に入っていないが、小畑四郎理事長は「裸電球が使えなくなるとすれば、ほかの方法を検討するしかない」と話す。【6月17日03時07分更新】 北国新聞
◎<鳥取大調査>黄砂でぜんそく悪化も 環境汚染物質含み 中国大陸から飛来する黄砂により、日本のぜんそく患者の症状が悪化し ている可能性のあることが、鳥取大の調査で分かった。中国から黄砂に 乗って飛来する環境汚染物質による日本での健康被害が懸念される中、 具体的な調査事例として注目される。神戸市で開かれている日本呼吸器 学会で17日に発表する。調査は、同大付属病院(鳥取県米子市)を受診した20歳以上のぜんそく患者117人を対象に行った。07年3~5月に黄砂で同市内の視界が10キロ以下になった計9日間について、翌日以降に電話で聞き取り調査した。
その結果、3月と4月では27人(約23%)で、せきや痰(たん)が多く なるなどぜんそく症状の悪化がみられた。別の8人(約7%)は、ぜん そくの悪化はなかったが、鼻水が出るなどの症状が出た。スギ花粉の影響を除外するため行った5月の調査でも、16人がぜんそく症状の悪化を訴えたという。
これらの症状との因果関係を調べるため、研究チームが空気中のちりを 分析したところ、黄砂が飛んだ日は飛ばない日よりアレルギーなどを引 き起こすニッケルや、カドミウムの含有量が多かった。研究グループの 渡部仁成助教は「黄砂そのものより、付着した有害物質が症状に悪影響 を与えている可能性がある」と話す。6月17日4時24分配信 毎日新聞
━━━━━━━━━━━━渡邉 由喜
今、日本はガソリンの値段で大騒ぎのようだが、それはベトナムでも同 様で、多くの庶民が1ヶ月1万5千円程度の賃金で暮らす中、ガソリン は既に1リットル日本円換算で100円を超えている。平均収入や物価を考えると日本での1リットル1000円以上に相当するほどの高騰ぶりである。日本の比ではない。
それにつれ当然のこと物価もあがっている。便乗値上げも多々見られる が、先日、日経が前月比で20%と発表したとかで、実感としても、点観 測ならそれもあるだろうと思う。食費も馬鹿にならなくなった。外食が当たり前だったハノイっ子たちがお弁当を自宅から持っていくケースも増えた。もっともこれは、変な伝染病が流行っていたせいもあるが。しかし少し前の倍を払わないとランチにあり付けないのは事実。日本の感覚で考えると、15万円の月給取りがランチで毎日2千円使う感覚か。やはり厳しい。プロパンガスも米もその他色々、数ヶ月前から考えると1.5倍~2倍になっているというのに、全体的な収入は変らないらしく、多くの人は悲鳴をあげている。
これは政府や会社に勤める人だけでなく、各外国人家庭で働いている家 政婦や運転手にとっても深刻な問題で、事実、あちこちで値上げ陳情が ある。この値上げ陳情も、きちんとした理由あってのものなら雇用者だってしょうがないと思う。しかし、ここが変にプライドあるベトナム人のせいか、「これだけ一生懸命働いているのだから」はまだいいにしても、「他で高給のオファーがあったのを断ってあなたの所で働いて『やって』いる」と、無理やりな理屈で賃上げ要求をして、結果、職を失う。
いきなり高飛車に出て、雇用者がそれを訝ると「なら辞めてやる」と爆 弾を落とし、雇用者は「ではどうぞ」となる話をよく聞く。特に最近は このパターンが多い。雇用者は残念ながら会社でないから労務の内容には無頓着だし、しかも外国人だからベトナム人以上にインフレの危機を感じておらず、言われるまでそんなに苦しいとは気が付いていない場合も多いのだ。
それにしても今のインフレは異常だ。日本との人件費の差は10倍、10分 の1と思えば、物価が日本とそんなに違わないのが恐ろしい。どこかで 不当に利益を得る輩がいるはずだ。今日、ファストフォード系のBBQチキンを買って驚いた。モモ肉1本が300円。昨日食べたシンガポール風焼きそばがやはり400円。多分シンガポールより高い。人件費は相変わらず1ヶ月1万数千円で働く人がメインだというのに。これだけ物価が上がるとベトナムの庶民が恐怖を感じるのはわかる。が、やはり交渉はもう少し上手にしないと失うものは大きい。
外国人へは今の給料が現状にそぐわないという事実を説明すれば、昇給 はそんなに難しい話ではないはずなのに、主観的な話で始めるから感情 的な物別れになるのは必至。ベトナム人にしたって、外国人の下で働こ うと思ったら、少しはその辺を学ばないと損をするばかり。ここまでインフレが加速していると、あちこちでこんなトラブルを耳にする。異文化を理解するのはマイナス要因からの方が多いのは事実だが、せっかく培った関係がこんなことでくずれてしまうのは何とも勿体無い。と思う一方で在ベトナム10年の経験では、私がこんな風に思うのはやはり日本的浪花節。こっちはこっちで、大騒ぎしても結構ドライなものである。数ヵ月後ケロッと姿を現すから。某筋の予測ではベトナムのバブルはもうじき弾けるらしい。そこまで見ることが出来るかもしれない。(「ハノイ喜怒哀楽」72)
━━━━━━━
知日派って何だ
━━━━━━━前田 正晶
「アメリカ国務省の日本部長に大阪・神戸総領事のラッセル氏が就任」 と報じられている。同氏は以前に85~87年には大使館でマンスフィール ド大使の補佐官でもあった豊富な日本経験がある「知日派」とある。
マスコミが好む表現に「知日派」や「親日家」などがある。「日」を 「米」に変えても良いだろう。これは一体何のことだ。マスコミはこの ように形容することで何を伝えたいの?
定義や説明がないと解らないと危惧するし、だから好意を持って日本に 良くしてくれるとか、丁寧に扱ってくれるとでも言いたいのか?そんな ことがある訳はない。知っていれば余計厳しく且つ辛辣になるものだ。
W社日本の社長だった在日10年以上にも達したF氏は日本との取引の難し さを「日本人の会社は相互の結びつきが誠に強固で永続的である。
外国人の会社がその結びつきをほどいて、関係を断ち切らせて、そこに 外交人が切り込み地盤を確立するのは至難の業である」と喝破している。だが、彼の日本の知識などは「?」であると、多くの社員は知っていた。
このラッセル氏を例に取れば最大限でも13年の日本駐在である。彼は私 が何人か知っていたアメリカやカナダ大使館の"Commercial attache"の ように自由自在に日本語を操り、日本と彼らの母国との 違いを知り、夜 の巷を彷徨い歩くほど詳しいのだろうか?だが、夜遊びをすれば日本が 解るものでもあるまいが。
今から36年前に、ある貴重な夕食会に参加したことがあった。顔触れは 残念にも40歳前半で急逝されたUKの大手製紙会社の日本代表者だった日 系カナダ人、私が嘗て出会った日本人として最高の英語力を持っておら れたMBA保持者のアメリカの紙パルプ大手の日本代表者、それに不肖私で ある。お二方は非常に優れたビジネスの実績と感覚を持つ業界の有名人 であった。
アメリカの会社の大先輩のMBA氏が言われた「私もアメリカの会社勤務が 長くなって、どうやらあの人たちが考えるていることの70%は聞かなくと も読めるようになりました」と静かに言われました。その話はそこまで で、話題は何故か変えられました。
終わってから、カナダの人と2人になった時に全部日本語で言われまし た「あれはおかしいよ。あの人ともあろう者が錯覚を起こしている。子 供の頃から彼らとともに暮らし、彼らと同じ言葉を母国語しているこの 私が彼らの考え方の30%くらいしか読み切れないことが多い。彼は思い上 がったのかな?」。私はこの言葉を政治家用語にすれば“重く受け止め て”後々まで参考にしました。
そういう私は13歳から英語も話す必要がある環境におかれ、39歳からア メリカの会社に転進し、61歳まで彼らの中で働き、アメリカに最低でも 年間に3ヶ月は過ごす勤務状況でした。そして90年からは「日米間の文化 と思考体系の違い」を説いてきました。
だが、正直に言えば私が長年接してきたアメリカは紙パルプ産業に限定 されているかも知れません。私がアメリカの全階層・階級に触れた訳で もなく、アメリカの大手企業で周りを見回せば一定以上の家の出身者で MBAだのPh.D.だのが多いところにいただけです。
だが、それでも一般の方よりも遙かにアメリカに肌で接し、彼らの思想 と哲学に従って対日輸出をしてきました。それでもアメリカをどれほど 知っているかと突っ込まれれば「30%に到達しているかな?」と自信なげ に言うでしょう。
それでも「知米派」の範疇には入るでしょう。そんなものです。ですが、私は多くの場合アメリカの欠陥を論い、厳しく批判します。心の中では「アメリカは良い国ですよ、but~~」なのです。
ラッセル氏がどれほどの日本の事情に精通されているかは知る由もあり ません。知っておられるのが、大使館の方か「外人さん」としての事柄 でしたら、余り意義がないと危惧します。
マスコミは何を知っているのでしょう?もう、人を惑わすような、安易 にそういうレーベルを貼るのを止めて貰いたいと主張したいのです。私 は何人も浅薄な知識で経験もない「知日派」を何人も知っているので。
━━━━━━━━━
放るもんはホルモン
━━━━━━━━━渡部亮次郎
首都ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)には焼肉店の看板がひしめき 合い、24時間営業の店も登場している。1人当たり3万~4万ウォン (約3~4千円)も出せば十分にお腹が満たされる。
最近では、競争の激化により肉質をアピールするために韓牛と掲げる店 が増えている。
最近の韓国ではアメリカからの牛肉輸入許可に反対して、就任したばか りの大統領の辞任要求まで掲げられているが、韓国の「食」のイメージ として一般的な“キムチ”のほか“カルビ”などの焼肉料理に代表され る牛肉が韓国の食生活に広く浸透し始めたのは、ここ20年程のこととい われている。
私は1973年6月に韓国を初めて訪れた際、朴政権の閣僚から「明日は大和 (やまと)焼きをご馳走します」といわれ、てっきり和食を期待して行って見たら大阪で予て盛んだった「焼肉」を裁ち鋏で切り分ける店だったのでちょっと驚いたものだ。
なぜ韓国焼肉料理を「大和焼き」というのか。日本人が遺して行ったレ シピだったからである。軍事クーデタにも加担したこの閣僚の説明によ れば、併合時代の日本人は現地人に牛肉と砂糖を食べさせなかった。牛 肉を砂糖醤油にまぶした牛肉の「焼肉」を現地人が食べたのは1945年の 「解放」後である、と。
韓国人がまず群がったのは砂糖だった。だから韓国の砂糖消費量は人口 当たりで世界のトップに躍り出たそうだ。併合時代の日本人の悪業を聞 かされたようで厭だった。
日本での焼肉は戦後、大阪で始まった。やがて韓国人たちが「放るもん) =棄てる物」の牛の内臓を「ホルモン」と名づけて「精力」のつくもの として売り出し、遂に語源が分からないぐらい、全国的に普及させた。
大阪勤務3年、猪飼野で「通」になった。
ところで、韓国ではその後、牛肉需要は、1988年のソウルオリンピック 開催に伴う国内経済の発展が、大きな影響を与えた。1980年代当時の1 人当たりの年間牛肉消費量を見ると、わずか2.6kgであったものが、90 年には4.1kgに増加し、2000年には8.5kgとこの20年間で3倍以上の伸 びを見せている。
2001年1月には、韓国の牛肉市場が自由化されたことで、米国などから の牛肉の輸入量増加が見込まれており、消費量はさらに拡大して行くも のと見込まれている。
しかし、一方では、輸入牛肉に対抗して国内各地で「高級肉」としての 韓牛(韓国原産の肉牛)の積極的な品種改良や育成が進められている。
韓国で韓牛肥育が本格的に開始されたのは、1970年代に入ってからだ。
その後、経済の急激な成長を背景に、国内各地では積極的な生産基盤の 整備が進められている。
最近では、京畿道(キョンキドウ)、江原道(カンウォンドウ)など北 部地域を中心に、輸入牛肉に負けないための韓牛のブランド化も始まっ た。日本の「和牛」の遺伝子を用いた品種改良が盛んだ。将来は「そん な事実は無い」と否定するだろう。
ソウルから南へ約60km、京畿道安城(アンソン)市で200戸の韓牛肥育農 家を束ねる「韓牛会」会長の禹(ウー)さん。自らも 350頭の韓牛を肥育し、「韓牛会」としては年間2,000頭を出荷する。
平均出荷体重は約650~700kg、大手百貨店との契約により販路は安定し ている。最近の韓牛価格の上昇で、農家の生産意欲も高まっており、100 頭以上を肥育する大規模経営が増えてきた。韓牛に対する消費者の信頼 感を維持することが大切と訴えている。
韓国では、現在、国内に114ヵ所のと畜場が設置されているが、枝肉市場 を併設しているものは、わずか14ヵ所となっている。このうち6ヵ所が 農協により運営され、残り8ヵ所は民間での運営となっている。参考:韓 国政府発表資料 2008・06・16
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話 の 福 袋
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◎戸惑う近江町市場 温暖化対策で白熱電球廃止へ 食材輝かす魔法 の光「残せないか」
市場照明などで長年親しまれてきた白熱電球の廃止を政府が打ち出した ことで、金沢の「市民の台所」である近江町市場にも波紋が広がってい る。赤みを帯びた裸電球の明かりは市場の雰囲気を演出するだけに、愛 用する店には戸惑いも。
来年4月に全面開業予定の再開発ビルでも風情の一策として白熱電球を 使う案もあったが、白紙に戻った。関係者からは「地球温暖化対策も大 切だが、何とか残せないものか」との声も漏れる。環境問題が主要テーマとなる7月の北海道洞爺湖サミットを控え政府は4月、地球温暖化対策として国内での白熱電球の製造・販売を2012(平成24)年までに中止し、電球形蛍光灯へ切り替える方針を正式表明した。蛍光灯は消費電力が白熱電球の約5分の1で寿命も長く、省エネ効果が高いという。
白熱電球には食材を輝かせて立体的に見せ、おいしそうに演出する視覚 効果がある。照明学会北陸支部長の中嶋芳雄富大大学院教授は「白熱電 球は陳列棚をパーッと明るく照らすので、客はステージを見るように引 き付けられる」と指摘する。
武蔵ケ辻第4地区市街地再開発組合などは四年前、昔ながらの風情を再 開発ビルに残す方針で中嶋教授や金沢学院短大の山岸政雄教授に委託し、市場の照明調査を実施した。同ビルの照明については具体的な検討に入っていないが、小畑四郎理事長は「裸電球が使えなくなるとすれば、ほかの方法を検討するしかない」と話す。【6月17日03時07分更新】 北国新聞
◎<鳥取大調査>黄砂でぜんそく悪化も 環境汚染物質含み 中国大陸から飛来する黄砂により、日本のぜんそく患者の症状が悪化し ている可能性のあることが、鳥取大の調査で分かった。中国から黄砂に 乗って飛来する環境汚染物質による日本での健康被害が懸念される中、 具体的な調査事例として注目される。神戸市で開かれている日本呼吸器 学会で17日に発表する。調査は、同大付属病院(鳥取県米子市)を受診した20歳以上のぜんそく患者117人を対象に行った。07年3~5月に黄砂で同市内の視界が10キロ以下になった計9日間について、翌日以降に電話で聞き取り調査した。
その結果、3月と4月では27人(約23%)で、せきや痰(たん)が多く なるなどぜんそく症状の悪化がみられた。別の8人(約7%)は、ぜん そくの悪化はなかったが、鼻水が出るなどの症状が出た。スギ花粉の影響を除外するため行った5月の調査でも、16人がぜんそく症状の悪化を訴えたという。
これらの症状との因果関係を調べるため、研究チームが空気中のちりを 分析したところ、黄砂が飛んだ日は飛ばない日よりアレルギーなどを引 き起こすニッケルや、カドミウムの含有量が多かった。研究グループの 渡部仁成助教は「黄砂そのものより、付着した有害物質が症状に悪影響 を与えている可能性がある」と話す。6月17日4時24分配信 毎日新聞