太田述正コラム#2394 ◎クラインたか子の日記 | 日本のお姉さん

太田述正コラム#2394 ◎クラインたか子の日記

ようちゃん、おすすめ4月8日の記事。↓太田述正コラム#2394 
<コバ>
 コラム#2472を読みました。
 渡辺氏が副総裁になると民主党政権は遠のいてしまうの
でしょか・・。自民 党の延命はもう勘弁です。
<太田>
いや、民主党もここは渡辺君を飲むべきでしょう。
ところで、なぜ白川氏の「昇格」が「天下り」なのか、説明が必要でしたね。日銀の最高意志決定機関である政策委員会は、総裁(現在欠)副総裁2名、審議委員6名(現在1名欠)で校正されていますが、このち日銀出身者は、副総裁の白川氏1人です。現時点で言えば、7名の政策委員会メンバー中、日銀出身者がわずか1名ということは、日銀の最高意志決定から原則日銀出身者を排除する、という考え方で政策委員会のメンバーが選定されているということです。とはいえ、最高意志決定機関の中に、金融政策の実務を行っている日銀の事務方出身者がいないと何かと不都合だということで、例外的に白川氏が副総裁という形で、政策委員会に入っていると私は理解しています。そういう役割の人間が、政策委員会の議長に過ぎないとは言うものの、日銀の顔である総裁に就任するのは、通常の「昇格」でも「再就職」でもなく、まさに
「天下り」であり、本来望ましいことではない、と私は考えます。(日銀職員はみなし公務員ですから、白川氏は元官僚だと言ってよいのです。)渡辺君が日銀総裁になるとすれば、これは歴とした(財務省からの)天下りであり、当然これも本来望ましいことではないけれど、現在の政策委員の顔ぶれの略暦
http://www.boj.or.jp/type/list/pb_member/pb.htm )を見る限り、渡辺君は彼らを代表する日銀の顔にふさわしいと思った次第です。さて、渡辺君の総裁の目がなくなった現在、今度は別の意味で渡辺君を副総裁 に据える必要があります。というのは、白川氏以外の現在の政策委員は、民間出身者4名(商社、証券、銀行、海運出身者各1名)、学者出身者2名(副総裁1名を含む)であり、政府官僚機構)出身者、とりわけ金融問題に通じた政府(官僚機構)出身者が皆無だからです。
それなら、ヒラ(審議委員)でいいじゃないかって?まあ、そこまで固いこと言わないでも・・。
 
<Ueyama>
先日のミニ・オフ会での話の続きになりますが、私は太田さんのこういうコラム(#2470「スコットランドと近代民主主義の起源(その1)」(未公開))が大好きです。あれからちょっと見返してみましたが、最近だと、チベット騒擾や台湾総統選挙の話題、それから朝鮮日報関連なんかも興味深かったですね 私は英語が不自由ですし、自分でそういった記事を見つけてくる気も全然ないので(もしかしたら太田さんがいなければ、やるかもしれませんが 笑)、ダライ・ラマに関するニューヨークタイムスの論考(#2439)なんて私には全くなかった視点で大変刺激的でしたし、太田さんの台湾の馬に対する評価(特に#2440-2)も、私自身は馬のことをあまり知らないながらも(イメージとは違いましたが)納得で き、朝鮮日報(ここしばらく全くチェックしていませんでしたが)に対するイメージなんてがらりと変わりました。

>a:私は政治等、現在のことには余り興味がない。そういうコラムは読み飛ばしている。面白いと思うのは昔の話だ。(コラム#2470)
と書かれてしまいましたが(笑。もちろんそのような表現をしたからですが)、「現在世界がどうなっているのか」や「過去どうだったから現在こうあるのだ」といった話には大変興味があります。しかし、特に日本の時事問題に関しては、あたごや守屋、それから(最近の)沖縄集団自決裁判コラムなんかを筆頭に、あまり(もちろん個人的に)興味のい話であった、というだけです。ただし、政治の話は、これからどうするか、という話になるので、こについてはほとんどの場合(意見が右とも左とも、大抵の場合太田さんとも合わないので)詰まるところ興味がないといって差し支えありません。
ところで、
 "It is in truth not for glory, nor riches, nor honors that we are fighting, but for freedom -- for that alone, which no honest man gives up but with life itself."
「われわれが戦っているのは栄光のためでも、富のためでも、名誉のためでもなく、ただただ自由のためなのだ。そしてこのためには、およそ誠実なスコットランド人であれば、命がかかっていたとしても決してあきらめることはないのだ」というくだりは、ありきたりとはいえ本当にすばらしいですね。余談ですが、それが自由を志向するものである限り、スコットランドもチベットもバスクもコソボも、沖縄や北海道だって、たとえ北海道の主体がアイヌ民族であるとかないとか、そんなことは関係なく私は支持したいと思っています

<太田>
コソボでの動きに刺激されて、ルーマニアのハンガリー系住民も自治を求めて活発に動き出したようですよ(
http://www.nytimes.com/2008/04/07/world/europe/07hungarians.html?_r=1&oref=slogin&ref=world&pagewanted=print 。4月7日アクセス)。
 それにしても、自由のために独立を求める人々に強い共感を寄せるあなたが、「政治の話・・に興味がなく」、日本人であるわれわれの自由のために宗主国米国からの「独立」を訴えている点(?)等、「意見が・・大抵の場合太田さんとも合わない」とはこれいかに?

<関係者>
 コラム#369「民主主義の理論(その2)」に出てくるPrzeworskiの正しい発音は「シェヴォルスキ」もしくは「ジェヴォルスキ」であって語頭のPは発音されません。英語圏でも政治学・政治経済学の専門家の内ではこちらで統一されています。

<太田>
2006.5.21に別の方から、「プルゼヴォスキではなく、プシェヴォルスキです。英語圏でも後者の発音で統一されております。」という投稿をいただいています。一体どっちが正しいんじゃい!
ところで、このコラム#369を読み直したら、大統領制は反民主主義的だと書いてましたね。コラム#2472(未公開)で、大統領制は民主主義的であるという趣旨のとを書いたばかりなので、これは何だとお叱りを受けそうですね。そこで先回りして弁明しておきましょう。米国が独立後に導入した、世界最初の大統領制は、民主主義的に見えて実は反民主主義的制度だったのです。
女性や奴隷以外の有権者が大統領選挙人を選ぶという間接選挙で大統領を選出する点だけをとっても、これは、スコットランド独立宣言当時の貴族達による国王の選出という疑似民主主義的発想を踏まえたものだと言えないでしょうか。米国の場合、それでも安心ができず、三権を分立させ、大統領を議会と裁判所が監督をするという反民主主義的なしくみを導入したのですから、いかに米国建国の父達がホンモノの民主主義を警戒していたかは明らかでしょう。大統領制が名実ともに民主主義的制度になったのは、米国において、大統領の選出が(実質的に)直接選挙となり、かつ行政権の優位が運用上確立した後のことなのです。
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1 始めに
英国のチャールス皇太子とダイアナの子供で、兄のウィリアム王子に次いで、英国王位継承順位3番目のヘンリー(ハリー)王子(現在23歳)がアフガニスタンで戦闘任務に従事していたことが明るみに出ました。日本のメディアよりちょっと詳しくご説明しましょう。

2 ハリーの戦い
ハリーはもともとは近衛騎兵連隊で4台の偵察戦車を率いる立場であり、昨年、イラク派遣を希望していた(コラム#1741)のですが、テロリスト等に狙われ、ハリーだけでなく回りの英軍兵士達も危険に晒すというので英国防省はこのハリーの希望を却下しました。
ハリーはそれなら陸軍を辞めると言い出したのですが、英国防省は、イラクに代わってアフガニスタン派遣を検討し、ハリーに航空管制について再教育を施し、12月14日、アフガニスタンに派遣したのです。通常の兵士に与えられる2週間の休暇なしで14週間現地にとどまり、今年4月には英国に戻る予定でした。
このことを国防省内で知らされていたのは15名だけであり、知っていたのは後は祖母にあたるエリザベス女王を始めとするごくわずかのハリーの身内と友人だけでした。ハリーの任務は、アフガニスタン南部のヘルマンド州(Helmand Province)のパキスタン国境付近の堅固な基地から、統合戦術航空管制(Joint Tactical AirControl=JTAC)グループに属する前線航空管制(forward air controller=FAC)として、タリバンの所在情報をもとに、米英仏の戦闘爆撃機に、ハリーの受け持ち地域(restricted operating zone=ROZ)における空爆ないし航空支援目的で爆撃目標を指示し、友軍からの誤射等を避けつつ爆撃地点までこれら航空機を誘導し、最終的には爆撃許可を与えることでした。
ハリーの階級は少尉(cornet)であり、現在の直属の上司は、王立グルカ射撃連隊(Royal Gurkha Rifles)の第1大隊B中隊長の陸軍少佐です。ちなみに、これまで英軍兵士はイラクで170名、アフガニスタンでは82名が亡くなっています。

3 英メディアの協力と露見
英陸軍は、昨年9月から12月にかけて英国の主要メディアほぼ全て及び米国のCNN等若干の海外メディアの計30~40のメディアと交渉し、ハリーのアフガン派遣が終わるまで、一切報道をしない代わり、取材に様々な便宜を図るというという紳士協定を結びました。
こんな紳士協定は1週間ともたないだろうと噂されていたのですが、英国では一切報道されることなくつい最近まで推移していたのです。
ところが、オーストラリアの女性誌ニューアイディア(New Idea)のウェッブサイトが1月7日、初めてハリーのアフガン派遣の噂を報じ、これにドイツの新聞ビルド(Bild)が続き、更に2月28日にニューアイディア誌の上記記事を引用する形で、世界中で数百万人が読んでいる米国の政治ブログのドラッジュ・レポート(Drudge Report)が本件を報じるに至って、英国のメディアも一斉に報道を始めたのです。 そこで、英陸軍参謀総長は、これが事実であることを認めるとともに、報道に対し遺憾の意を表明しました。案の定、イスラム系のウェッブサイトのいくつかが、ハリーを発見するように努めよと煽り立て始めました。結局、ハリーは予定を繰り上げて英国に帰国させられることになりそうです。

4 終わりに代えて
ハリーの祖父のフィリップ殿下は第二次世界大戦中軍艦勤務をし、彼の曾祖父の英国王ジョージ6世は国王になる前でしたが、第一次世界大戦の時にユトランド(Jutland)沖海戦に参加し、伯父のアンドルー王子(コラム#26、939、1214、1741、2348)は1982年のフォークランド戦争に海軍ヘリコプターの操縦士として参加しています。(もっとも、国王として部隊を率いて戦ったのはジョージ2世が1743年にデッティンゲン(Dettingen)の戦いでフランス軍を破ったのが最後です。)
また、エリザベス女王について、ハリーは、舌を巻くほど英陸軍のことに通じていると語っています。ハリーのアフガニスタン派遣報道がなされるや、英陸軍参謀総長は「王子のアフガニスタンでの勤務ぶりは模範的なものだ」と語り、ブラウン首相や保守党のキャメロン党首等の政治家はハリーを褒め称えました。ブラウン首相は、「王子が行っている傑出した奉仕を英国民全体が誇りに思っている」と語ったほどです。戦争を生業とするアングロサクソンの本家ならでは、という感がありますね。
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◎クラインたか子の日記
■2008/04/08 (火) テレビが王様であった時代は終わっています!
■2008/04/08 (火) 名古屋草の根グループ、チベット弾圧反対デモ計画
■2008/04/08 (火) 名古屋在住チベット人からの悲痛な声も
「何とか風が吹き出した」 小泉元首相「解散」予言?
http://www.asahi.com/politics/update/0407/TKY200804070272.html

小泉元総理はある会でねじれ国会について「大きな変化の時代が到来した」。さら「世の中に生き残るのは必ずしも強い者とは限らない。変化に対応できる者が生き残っていく」と語られたとのこと。この言葉は、政治の世界に限らない。

メデイア、とりわけテレビの世界でも当てはまります。ネットや携帯時代に突入し、これまでテレビや活字の世界はある意味で、関係者の意思で世論を動かす事が可能で、そこに胡坐をかいてふんぞり返っていたのが、今やその神話が崩れかけているからです。しかも地味ではありますが、チャンネル桜
http://www.ch-sakura.jp/hodo.html やユーチューブのようなテレビも登場し彼らのトリックを即ばらしてしまいます。

報道2001の看板だった竹村健一氏の引退はまさにその一歩といっていい。かつての氏の活躍には目を見張るものがありました。けれどもここ数年、時代の急激な変化で氏は取り残されていたような気がしてなりません。

原氏にもそれは該当する。氏の場合は、強者に媚び、弱者とか、これならたたいてもいいと思う者に対しては、思わず目をそらしたくなるような目に余る攻撃を展開する。

これまではそれも通用したのかもしれません。、最近、視聴者はそんなムードを的確に嗅ぎ取って、むしろ冷ややかに見ています。

今回の「靖国」における稲田代議士たたきも、逆にサンデープロジェクトへの風当たりが強くなってしまった。稲田氏がこの番組出演を断ったのは正解と私は思います。

そこで、上野康宏氏より<<日本時間4月6日、日曜日のTV朝日系
サンデープロジェクトでこの映画のことが取り上げられていました。
その中で司会の田原氏、そしてコメンテーターの大谷明宏氏が「事前検閲」に関わるとされる稲田議員らに対して出演交渉をしたが「全て断られた」として、あたかも自分の都合が悪いことについてTVでコメントしたくない、或いは出来ないというような印象操作とも取れる報道がされていました。

番組に出れば出たで田原氏の適当な仕切りで方向性が歪められる
可能性がなきにしもあらずですが、実際のところはどうなの
でしょうか。マスコミが報じない「まとも」な情報があればお知らせいただければ
幸いです>>

■2008/04/08 (火) 名古屋草の根グループ、チベット問題でデモ計画
パリの聖火リレー、途中で打ち切り 激しい抗議に3度消される
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080407/chn0804072031009-n1.htm
仏、聖火避難「中国当局が決定」
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080408/erp0804080958004-n1.htm
国連 平壌での五輪聖火リレー参加取りやめ
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080408/amr0804080922005-n1.htm
とチベット人権問題では平和のシンボルであるオリンピックが人権弾圧の北京で開催されることに疑問を投げかけてその輪が世界中に広がっています。早速名古屋でも以下のように草の根グループが立ち上がりました。少しでも多くの人たちが参加されるようドイツからエールを
お送りします。

<<いつもメルマガ読ませて頂いております。今回の小泉元首相のお話、個人的に凄く嬉しかったです。外交に措いては小泉さん以上のカリスマが今後出るのか・・・と思っています。前置きが長くなりました!私は林と申します。代表者では無いですがスタッフの一人です。

名古屋で手作りデモを行います。2chとmixiの有志で計画し実現させようと頑張っています!内容は下記の通りです。宣伝のためのテンプレートそのままです。

【開催日】平成20年4月19日(土曜日)

【集合時刻】昼13:00集合
【集合場所】愛知県名古屋市中区矢場町・若宮広場(若宮大通公園)
(最寄駅・・・名古屋市営地下鉄名城線「矢場町駅」)
名古屋パルコ南西100m・矢場町交差点、高速高架下の広場です。
【テーマ・主旨】フリー・チベット!チベットの平和を願い、
中国政府によるチベット弾圧に対する抗議だけを目的とした
シンプルなデモです。反中・中国バッシングデモではありません。他の問題について主張をしたい、そういったメッセージのプラカード・旗を持ちたいという方は該当するデモにご参加ください。

この事にご理解いただける方を募集いたします。署名・募金などは一切行っておりません。安心して参加してください。

その他詳細につきましてはテンプレにしてまとめて発表いたします。
時間がかかって申し訳ありません。毎日、メンバーの皆さん同士で連絡を取り、打ち合わせを繰り返しているところです。どうぞご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。是非是非、名古屋でフリー・チベットを叫びましょう!!>>

■2008/04/08 (火) 名古屋在住チベット人からの悲痛な声も。
さらに、<<参加して下さる予定の在日チベット人の方からもメッセージ頂きました。
(ツェリンさんより)
「自分は日本の法律が分からないから、日本人の力を借りないと何きないし、何をすればいいのか分からない

けれど、自分が住んでいる名古屋でのアピール活動を、なんとか実現させたいと思っている。名古屋では結局、抗議活動は何なかった、というと、それは中国政府を喜ばせることになってしまうから。

いま、声を上げることができるチベット人がどんどん減っている。それは、チベット人が弱いのではなく、中国政府のチベットへの圧力がとても大きいから。

チベット本土では、監視や締め付けがどんどん厳しくなって、ちょっとでも口実をみつけて、すぐに連行されて厳しく取り調べられ、当局が逮捕したい人の名前を言わせて、「ダライ一派だ」とでっちあげている。

告げ口をしろと薦めて、告げ口しなかったら後で「隠匿した、共犯だ」といって同じ罪を着せる。ネットカフェでスカイプしたとか、海外から国際電話の着信があったというだけで、警察に連れて行かれる理由になってしまう。

家族が海外にいるチベット人、国外に行ったことがあるチベット人はそれだけで既に「危険人物」としてマークされているから、チベット本土に家族がいる在日チベット人は、友人や家族の身に危険が及ばないために、心配でも電話も出来ないし、訴えたくても前に出られず、泣きながら耐えている。

それから、日本ではチベット人が「難民」として認められることがないから、日本での在留資格が不安定で、声を上げることができないチベット人もたくさんいる。

自分は1人きりだけど、自分の後ろには、何百人、何千人のチベット人がいて、その人たちの分も声を上げなければいけないと思うからSFT日本の活動をしている。

目立ちたいとか格好つけたいとか全然思っていなくて、自分はもともとは、子供の頃からずっと端っこのほうにいる性格だったし、口も日本語もうまくないし、間違ったことを言ってしまったらどうしようと思うと怖いし緊張するし本当にいやだけど、でも自分が言わなかったら本当にチベット人として「チベットに平和を」と言う人がいなくなるんじゃないかと思って、やっている。そういう気持ちを、名古屋のスタッフの9人の人に伝えたいんだけど >>