ハニートラップにどっぷり浸かる前に | 日本のお姉さん

ハニートラップにどっぷり浸かる前に

ようちゃん、おすすめ記事。↓
▼北京、日本の防衛駐在官が身柄拘束、マッサージ店の罠に注意 (麦先生が歩く・・)
FNNによると、今月5日、北京の日本大使館に勤める防衛駐在官がマッサージ店で当局に身柄を拘束されていたという。防衛駐在官の身柄はその日の内に開放されたが、ウィーン条約の「外交官の身体不可侵」に違反するのでは?という見方もある様です。記事ではマッサージ店って言うけど、要は風俗店でしょう?それに公安当局が張っていたって事は、公安と風俗店にパイプが有るか、もしくは違法風俗店でしょうね。防衛駐在官には厳重注意と、素行調査が必要かと思います。
ウィーン条約云々は有るかもしれないけど、「ハニー・トラップ」の罠にドップリ浸かる前に表沙汰になって、かえって良かったのでは?と思うのは私だけでしょうか。

●北京の日本大使館の防衛駐在官が中国当局に一時身柄拘束 その日のうちに解放 (FNN HEADLINES)
http://fnn.fujitv.co.jp/headlines/CONN00125013.html
中国・北京の日本大使館に勤務している防衛駐在官が1月5日、中国当局に一時身柄を拘束されていたことが明らかになった。関係者によると、北京大使館に勤務する防衛駐在官がマッサージ店に入店していたところ、中国当局により身柄を拘束されたということで、身柄はその日のうちに解放されたという。外交官の身柄は、ウィーン条約で「身体不可侵」と保障されていることから、身柄拘束は条約違反との見方も出ている。
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●JOG(436) 中国の「密の罠」 ~ 上海領事・自殺事件 (国際派日本人養成講座)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h18/jog436.html
■■ Japan On the Globe(436)■ 国際派日本人養成講座 ■■■■

The Globe Now: 中国の「密の罠」 ~ 上海領事・自殺事件

「自分はどうしても国を売ることはできない」
とA領事は自殺した。
■転送歓迎■ H18.03.12 ■ 33,898 Copies ■ 1,981,853 Views■

■1.「A君は卑劣な脅迫によって、死に追い込まれた」■

 これ以上のことをすると国を売らなければならない。
・・・自分はどうしても国を売ることはできない。

 こんな悲痛な遺書を残して、上海の日本領事館でA領事が首
をつって死んだのは、平成16(2004)年5月6日の事だった。
この遺書を読んだ杉本総領事は翌日、館員全員を集めて、涙な
がらにこう語った。「A君は卑劣な脅迫によって、死に追い込
まれた」[1]

 Aさんは国鉄に勤めていたが、分割民営化に伴い、外務省で
再雇用された。アンカレッジやロシアで勤務した後、本省を経
て、平成14(2002)年3月に上海総領事館に単身赴任した。

 着任後数ヶ月して、同僚に連れられて、上海市内の日本人目
当てのカラオケ「かぐや姫」に行った。そこで一人のホステス
と親しくなった。

 平成15(2003)年6月、そのホステスが「私を助けて。私を
助けると思って、私の『友人』に会って、、、」と必死に懇願
した。ただならぬものを感じたAさんは、懇願に応じて、『友
人』に会った。その一人が「唐」という中国情報機関のエージェ
ントだった。彼らは日本人と親しくしているホステスたちを売
春の罪で摘発し
、「客の名前を言え。でなければ辺境に送って、
強制労働させる」と恫喝したのである。

 彼らはA領事の名前を聞いて、これだとばかり狙いを定め、
そのホステスをさらに脅して、Aさんに紹介させたのである。

■2.「我々は一生の『友人』だからな」■

 唐らははじめのうちは極めて紳士的にAさんに接した。おそ
らく「領事館の要員表が手に入らないだろうか」といった、当
たり障りのない情報を求めたのだろう。領事館の現地人スタッ
フは、みな中国政府から派遣されており、この程度の情報は筒
抜けになっているのだが、まずは当たり障りのない情報から聞
き出して、徐々に機密性の高い情報に迫っていくというのが、
彼らの常套手段である。

 Aさんは唐とこれ以上つきあっているのは、まずいと思った
のだろう。平成16(2004)年4月に本省人事課に転属願いを出
し、
すぐにロシア・サハリン州の在ユジノサハリンスク総領事
館に異動が決まったのである。

 Aさんは異動の件をつい、なじみのホステスに話してしまい、
彼女を通じて、それを知った唐は、掌を返したようにAさんを
数日にわたって脅迫した。

 我々に協力しなければ、ホステスとの関係を領事館員だ
けでなく、本国にバラす。お前とホステスとの関係は、わ
が国の犯罪に該当する。・・・

 まぁ、いい。お前がユジノサハリンスクに行っても付き
合おう。我々はロシアについては色々知りたい。
我々は一
生の「友人」だからな。

■3.「国を売ること」はできない■

 
こう脅しながら、唐がAさんに要求したのは、日本の暗号シ
ステムだった
。Aさんは、領事館と本省との通信を担当する
ただ一人の「電信官」だった。業務の中でもっとも重要なのが、
「秘」「厳秘」の公電にかける暗号の組立と解除だった。電文
を「暗号コード」で変換し、衛星を経由して日本に送る。逆に
日本からの電文をその「暗号コード」で解読する。

 中国の情報機関は、衛星経由でやりとりされる通信を傍受し
ており、
その「暗号コード」が入手できれば、領事館と外務省
とのやりとりをすべて把握できる。

 Aさんが異動すると聞いた唐は焦り、執拗に脅迫した。電信
官として暗号コードを渡すことは、「国を売ること」になる。
それをAさんは自らの命を絶つことで、拒否したのである。

 Aさんの死を確認した杉本総領事は外務省本省に報告すると
ともに、館員をすぐに「かぐや姫」に向かわせた。
しかし、す
でに唐はもちろん、ホステスも姿を消していた。

■4.「ハニー・トラップ(蜜の罠)」■

 Aさんを脅迫した中国情報機関の手口は、「ハニー・トラッ
プ(蜜の罠)」と呼ばれる古典的なものである。冷戦初期にソ
連のKGB(国家保安委員会)や、中国情報機関が使った常套
的な手段で、欧米の外交官や政治家が自殺する事件が起きた。

 アメリカやヨーロッパ諸国は、60年代にその対策として、
ハニー・トラップで脅された場合、直ちに担当機関に届け出る
ようにした。アメリカであれば、大使館や領事館にFBI(連
邦捜査局)やCIA(中央情報局)のセキュリティ担当官を置
き、ハニー・トラップに引っ掛かった外交官は、彼らに届け出
て、包み隠さず事態を話せばよい。

 セキュリティ担当官は、醜聞は公開せず、処分もしないとい
う事を前提に、対策を指示する。ときには、その外交官に脅迫
に従う振りをさせて、相手がどんな情報を欲しがっているのか
探らせることもある。

 さらには、わざと真実の情報を渡して、相手の信頼を掴んで
おき、ここという時に虚偽の情報を流して、相手国の政策を誤
らせる。

 70年代に入ると、欧米諸国ではこうした防諜システムが当
たり前になって、ハニー・トラップは効果がないとして使われ
なくなった。

 
こんな古典的な手口に乗るような国は、今や日本ぐらいしか
ない。
欧米諸国で30年も前に実施している「ハニー・トラッ
プ」対策が実施されていれば、Aさんが自殺する事もなかった
のである。[2]

■5.「諜報戦争の備えを怠れば、、、」■

 Aさんの例は氷山の一角に過ぎない。内閣情報調査室室長だっ
た大森義夫氏は、こう語っている。[3]

 私は1963年に東京大学を出て警察庁に入り、警視庁に配
属されました。その頃、大学のクラスメイトだったH君が
自殺しました。H君は外交官の名門出で、自身も外務省に
入りました。ドイツ語は教授よりもうまく、とても優秀で
した。

 彼も諜報工作、今回の事案と同じく女性を使った「ハニ
ー・トラップ」に引っかかったと我々は聞かされました。
場所は当時、東西冷戦が火花を散らすベルリンでした。
・・・

 あれから四十年余の歳月が流れました。私は友の死を想
うと同時に、彼が外交官として順調に出世していたらどう
なっていたか? と思います。
諜報戦争の備えを怠れば有
為な人材の生命だけでなく、国家利益の長期にわたる流出
につながるのです。

 H君以外にも、あるいは自殺に至らなくとも、旧ソ連東
欧圏を中心に、日本人の「被害」は私の聞いているだけで
も何件もあります。旧ソ連KGB要員で1979年に日本を経
由して米国に亡命したスタニスラフ・レフチェンコの米国
議会における公式証言によっても、
日本人公務員、政党関
係者、ジャーナリストなど多数が「獲得」され、金銭報酬
と引きかえに日本の機密を売り渡していたのです。


■6.国を売った「ミーシャ」■

 一国の中枢に潜り込んで、出世し、外国に機密を売ったり、
場合によっては政策までねじ曲げてしまう人間を、イギリス情
報部の言葉で「モグラ」と呼ぶ。AさんやH君が自殺せずに、
そのまま国家機密を売り渡していたら、その「モグラ」になっ
ていた処である。

 最近、公開された旧ソ連時代の公文書では、KGB史上、最
も特筆されるべき「ハニー・トラップの成功事例」が明かされ
ているが、
それも日本外交官が「モグラ」となったケースであっ
た。

「ミーシャ」というコード・ネームで呼ばれている、日本人外
交官は1970年代にモスクワの日本大使館で、Aさんと同様、電
信官を勤めていた。
そして、ハニー・トラップに引っかかり、
モスクワ時代にKGBに機密情報を流し続けた。

 ミーシャは、その後、
帰国して、本省で電信暗号関係のより
重要なポストについた。
KGB東京支局は、何人ものKGB部
員を専属としてつけた。この頃には、ミーシャは大金を報酬と
して受け取り、
積極的に情報提供を行うようになっていた。

 
東京の外務省本省と全世界の在外公館との文書が、全てKG
B側に流れた
。さらにミーシャは日本の暗号システムもKGB
に知らせていた。ミーシャのもたらす情報は、常にクレムリン
のトップまで報告されていた。特に重要なのは、
ワシントンの
日本大使館が本省に送ってくる
情報で、アメリカ高官の情報や、
米ソ関係、NATO関連の情報がソ連に漏れていた
。Aさんや
H君と違って、ミーシャは金目当てに国を売ったのである。

 前述のレフチェンコ証言でKGBの東京支局は機能停止に陥っ
たが、ミーシャの存在は暴露されなかったので、闇から闇に葬
られてしまった。
今頃は、多額の退職金と年金を貰って、幸福
な晩年を送っているかもしれない。

■7.「外務省としては何も手を打っていない」■

「モグラ」は現在の日本にも大量に生息しているようだ。

 昨・平成17(2003)年、中国のシドニー総領事館の一等書記
官がオーストラリアに亡命する事件が起きた。
彼は日本国内に
も現在1千人を優に超える中国のスパイが活動していると証言
している。[2]

 また、ある外務省職員は匿名で次のような内部告発をしてい
る。[3]

 彼が自殺したからこうして発覚したのですが、こういう
「ハニー・トラップ」を受けている大使館員はけっこうい
ると聞きます。氷山の一角なんです。何度も中国に勤務し
ているキャリアで工作を受けていると噂されている人はい
ます。でも外務省としては何も手を打っていない

 ましてや、今回のことはノンキャリアの身に起こったこ
とで、面倒くさいなくらいが、上の感覚じゃないんですか、
正直なところ。

 そういうことにたいして、チャイナ・スクールの若手や
ノン・チャイナスクールの人たち、われわれノンキャリア
のなかには、猛烈な不満を持っている人たちが多いことは
確かです。私だってそのうちの一人です。

 いずれにせよ、早急に求められているのは、
カンウンタ
ー・インテリジェンスのルール確立です。
でなければ、自
殺までした彼が浮かばれないと思います。

■8.事件を握りつぶそうとした外務省■

「何も手を打っていない」外務省は、今回のAさん自殺事件で
も、まさに「面倒くさいな」とでも言いたげな対応しかしてい
ない。

 A領事自殺の数日後、調査チームが派遣され、約1週間にわ
たって、事情聴取を行った。電信システムに異常は見られなかっ
たが、念のために、暗号システムを変更した。そして、最終的
に、「
A領事の自殺の原因が、中国の情報機関当局の脅迫によ
ることは揺るがしがたい事実である」と結論づけた。

 そして中国政府幹部に、川口外相の名前で「厳重に抗議する」
と申し入れたが、
相手は「調査する」という回答のみで、いま
だにまともな返事が返ってきていない。


 川口順子外相は、本件を小泉首相に報告もせず、また中国政
府からまともな回答もないのに、後任の町村外相に引き継ぎも
しなかった。
外務省内でも厳重な箝口令が敷かれ、Aさんの名
前は翌年の外務省職員録から静かに外された。
外務省は明らか
にこの事件を秘密裏に葬り去ろうとしたのである。

「文春」のスクープで、事件が発覚すると、中国大使館は次の
ようなコメントをそのホームページに掲載した。

 中日双方はこの事件の性格についてつとに結論を出して
いる。1年半たったいま、日本側が古いことを改めて持ち
出し、さらに館員の自殺を中国側関係者と結びつけている
のは、完全に下心をもったものだ。われわれは、なんとか
して中国のイメージを落とそうとする日本政府の悪質な行
為に強い憤りを表明する。[5]

■9.異常な外務省の姿勢■

 日中両国が加盟する「領事関係に関するウィーン条約」は第
四十条で「領事館の保護」に関して、次のように定めている。

 接受国は、相応の敬意をもって領事館を待遇するととも
に、領事官の身体、自由又は尊厳に対するいかなる侵害も
防止するためすべての適当な措置をとる。

 
今回のAさんへの脅迫は、ウィーン条約の明白な違反である。
それが「日本政府の悪質な行為」とされてしまっているのであ
る。中国の厚顔無恥な姿勢は今更驚くべき事ではないが、それ
にもまして、問題なのは外務省の対応である


 本来なら外務省は事件直後に、Aさんの遺書を公開して、世
界に対して「中国はこうした野蛮な工作をする国である」とア
ピールするとともに、
東京で諜報活動をしている中国外交官を
何人か名指しにして国外追放にするのが、外交の世界ではスタ
ンダードな報復措置である。

 それを、おざなりな抗議で納めてしまっては、中国は「日本
はこの件で事を荒立てたくないのだ」というシグナルとして受
け取ってしまう。諸外国は「日本は与しやすい。日本の外交官
にハニー・トラップをかけても、
リスクはない」と見るだろう。

この異様な外務省の姿勢は、官僚的な事なかれ主義から来る
のだろうか。あるいは、日本国内で千人を超えるという中
国の
「モグラ」の一部
が外務省に巣くっていて、その政策をねじ曲
げているのだろうか
。いずれにしろ、外務省の体質にメスを入
れなければならない。
(文責:伊勢雅臣)
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日本を売るような人間は、本当に日本人をやめて
どこかに消えていってほしい。
ミーシャは、今頃、日本のどこかでのうのうと余生を送っているのだろうな