格之進が左の胸を貫かれ、血反吐を吐いて意識を失ってしまった。
テツヤとアラタはリリーサを守るべく、マァル将軍に視線を向けて、戦闘態勢を取った。
マァル将軍はそれを見て笑った。
「俺もナメられたものだ…こんな子供に勝てる相手と思われているのか」
しかしテツヤとアラタが思わぬスピードで以て接近し、無数の正拳突きと蹴りを見舞ってきたのだ。
それを受けながらもマァル将軍は面食らった。
「な…なんだ、このガキ共は…!」
マァル将軍が驚いた好きにテツヤがチョークスリーパーを決めた。
テツヤは一瞬でマァル将軍の意識を奪った。
そしてアラタに「リリを連れて逃げろ!」
と指示を出した。
アラタはリリーサを抱きしめ、必死で逃げようとした…
その頃、人口ビースタムはN国軍を殲滅せんと暴れまわっていた。
最後のモビルスーツを破壊したのを確認した地ビースタムは、マァル将軍の下へと向かっていった…
格之進達のピンチを懸念し、F00も現地へ向かっていったが、その時コクピットの中で眠る生明の意識に、子供の声が聞こえてきた。
「ママ…助けて!」
生明はその声で、目覚めた…!
「り、璃彩…!」
確証はない。が、生明は璃彩(リリーサ)からのメッセージだと直感した。
「うぉぉぉぉおおおおおおお!今すぐ助けに行くからねーーー!」
本来、近くにビスタムのチカラを感じなければF00はデストロイモードに変身することはない。
が、生明の持っていたビスタムのチカラが大きくリリースされ、デストロイモードへとかわってしまったのだった…!
「あ…生明ちゃん…?ど、どうして?!」
「Fちゃん!急ぐよ!璃彩が…璃彩とみんなが危ない…!」
しかしそこへ思わぬ衝撃を受け、F00が倒れ込む…
「いたたたた…な、なに…?」
生明がモニターを見ると、そこにはマァル将軍の下へと向かったはずの人口ビースタムが行く手を阻むかのように立っていたのだった…
(15話につづく)