【台湾】内湾劇場人文客家菜館　映画館のある古い劇場の中で客家料理

【台湾】内湾劇場人文客家菜館　映画館のある古い劇場の中で客家料理

昼食は、内湾劇場人文客家菜館へ。同店は、映画館のある古い劇場内で伝統的な客家料理が食べられるお店。この映画館は、1950年からあり、63年という古い歴史があります。なぜこの山の中に映画館があるのかといいますと、昔ここには2つの産業（石炭業と林業）が発達し、労働者の需要が高まり、たくさんの方が働くと娯楽場所も必要になるということで作られました。

しかし、1970年代になると政府の規制があり、石炭業と林業の時代も終わりを迎えます。次第に住民が街を出ることで映画館としての機能は20年間も停止。当時は、何もせず住民たちの集会場と化していましたが、今から10年前に昔のままの様子に戻したレストランを運営したことで「台湾の中でも珍しい」とマスコミ関係者が殺到し、話題になりました。今では食べながら映画をみられる所は台湾の中で唯一この場所しかないということで、観光価値も高まり、多くの方がいらしています。

【内湾劇場人文客家菜館です】

1階に入ります。1階ではお土産物をたくさん販売しています。

【1階に入ります】

2階に上がりますとここは別世界。時が止まったような懐かしい雰囲気が漂います。2階からは1階の様子（映画を観ながら楽しそうに客家料理を召し上がっている様子）も良く見えます。映画は、すべて古い映画で1960年代から1970年代の100作品を上映しています。

【2階です】

【動画です】

それでは、客家料理ををいただきます。新竹県は、客家の村。同店では、すべて客家料理を提供されています。客家料理といえば、節約料理と言われる程、質素なお料理として知られていますが、逆にそれが美味しいのでひとつのお料理として完成されています。

【待っています】

【客家料理を出していただきます】

地鶏は、こちらの山で飼育している鶏。身がしまっていていることからお客様からも1番愛されているお料理です。

【山で飼育している鶏です】

ここの山の中でとれた冬限定の桂たけのこの炒め物に先ほどの地鶏を煮込んだ出汁を入れたお料理です。客家の人は節約するので、地鶏の出汁もしっかり使います。

【桂たけのこに鶏の出汁を入れたお料理です】

こちらも客家らしいお料理です。神様にお供えするする食材は、丸ごとの豚肉。最初はお客様に良い部分をとって召し上がってもらい、その後はもったいないので、残った部分を豆腐等を入れて炒めています。またその炒め物で余ったものをスルメイカ等をたして次の食事の時も食べるそうです。

【豆腐等を入れて炒めています】

このお料理は、特別な名前があり「おばあちゃんの親孝行」と名付けられています。昔は、食材が足りていない時代があり、たまには豚の肝が食べたいという場合は、芋と豆腐、挽肉を使って豚の肝と同じような食感を表現し、おばあちゃんに作ってあげたそうです。

【おばあちゃんの親孝行です】

このお料理に入っている緑の野菜は、龍の髭に似ているということから龍髭菜といいます。台湾では有名な野菜で、この近くの山にも生えています。通常は炒め物にした出されるのですが、同店では玉ねぎが入ったからし和風ソースをあえて冷菜としていただけます。ピリリとした味が刺激的なお料理です。

【龍髭菜の冷菜です】