「シャンソンとタンゴが分かるようになったら、立派なおじさん」と書いて、
タンゴの曲「小さな喫茶店」をご紹介し ●ここ
「どうしても紹介させてください」とお願いして、
「東京の屋根の下」を紹介した ●ここ
「なつむぎ」です。
勘の良い読者には、「あ、やっぱりね」と思われていることを覚悟の上で、
「巴里の屋根の下」を紹介しちゃいます。シャンソンです。
「ともえざと」じゃないですよ。
「パリ」です。
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「巴里の屋根の下」は、ルネ・クレール(René Clair)監督による1930年の映画です。
フランス映画の黄金時代の幕開けとなった作品で、
フランス初のトーキー映画でもあり、
その主題歌が、今日紹介する「巴里の屋根の下」です。
主演のアルベール・プレジャン(Albert Préjean)が歌う「巴里の屋根の下」を聴いてるだけで、
パリ時代の懐かしい想い出に、胸が熱くなります。
どうしてだろう。
パリで暮らしたことなんてないのに。
パリの街並の美しい映像と、
人生いろんなことがあるけどまぁハッピーに、じゃなくて、joyeux(仏)に行きましょう、
というメッセージと...
いいなぁ。
映画についての評は、あちこちでなされているので、そちらに譲るとして、
曲のご紹介です。
作曲は、ラウル・モレッティ(Raoul Moretti)
作詞は、ルネ・ナゼル(René Nazelles)
こんな感じです。
Quand elle eut vingt ans
Sa vieille maman
Lui dit un jour tendrement:
"Dans notre log'ment
J'ai peiné souvent
Pour t'él'ver fallait d'l'argent;
Mais t'as compris, un peu plus chaque jour,
Ce que c'est le bonheur, mon amour
[繰り返し]
Sous les toits de Paris
Tu vois ma p'tit' Nini
On peut vivre heureux et bien uni
Nous somm's seul's ici-bas
On n's'en aperçoit pas
On s'rapproche un peu plus et voilà !
Tant que tu m'aim's bien
J'n'ai besoin de rien
Près de ta maman
Tu n'as pas d'tourments
C'est ainsi qu'cœur à cœur
On cueill', comme une fleur,
Sous les toits de Paris, le bonheur".
よいなぁ。フランス語の歌詞が自然と、じんわりと胸にしみるな。
どうしてだろう。
フランス語、わからないんだけど。
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今日の You Tube は、3つ。 ●ここ
1 ハリウッドでも活躍したフランス人俳優、歌手のモーリス・シュヴァリエ(Maurice Chevalier)
上のフランス語の歌詞を見ながら聴いてください。
フランス語で歌ってる気分になれます。
2 映画「巴里の屋根の下」の一場面
この映画は、ストーリーを見るというより、きめ細やかな映像と音の組み合わせを楽しむものだと思う。
きっとみんな、パリが懐かしくなります。
3 「黒いヴィーナス」アメリカ生まれの歌手、ジョセフィン・ベーカー(Joséphine Baker)
最もお気に入りです。アルバム「The Fabulous Josephine Baker」に収録されてます。
下のキュートな写真と一緒に、お楽しみください。