1987年 ゲフィン・レコード移籍第2弾の完璧なサウンドを実現し『待つことの喜び』を与えてくれ、またWHITESNAKEという十字架を背負いながらマネージメント問題、それに付随するメンバーの確執と脱退というテーマと格闘する、激闘の壮絶さを知らしめるアルバムだ。
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KERRANGでMark Putterfordが厳しい評価をしているのは、このアルバムがアメリカの方向にベクトルを放射していることを察知したからだ。イギリスのプレスは昔から日和見主義に対し酷評する傾向にあるが、ホワイトスネイクもその生贄となった。
デヴィッドがクライング・イン・ザ・レインやヒア・アイ・ゴー・アゲインの2曲を収録する事を決意したのは、この2曲が完成度の高い名作であると自信を持っていたことと、アメリカではまだ無名の曲・・・・・・アメリカのファンにはあまり知られていない曲・・・・・・だと判断したからであろう。日本やイギリス、ヨーロッパと違ってホワイトスネイクはアメリカではまだまだ無名のバンドなのだ。
☆☆☆☆☆☆ライナー・ノーツ/伊藤政則より抜粋☆☆☆☆☆
レコーディングの最中にジョン・サイクスの脱退騒ぎが勃発して、エイドリアン・ヴァンデンバーグが急遽参画しており、メンバーとの確執が表面化した。
ちなみにレコードのクレジットには
DAVID COVERDALE / VOCALS
JOHN SYKES / GUITAR AND VOCALS
NEIL MURRAY / BASS
AYNSLEY DUNBSR / DRUMS
と、なっているが、STILL OF THE NIGHTのPVでは
エイドリアン・ヴァンデンバーグ
ヴィヴィアン・キャンベル
ルディー・サード
トミー・アルドリッチ
と、なっておじゃりまする。
能書きはよろしおますな。
この洗練されたサウンドを聴いて欲しい。ZEPサイドからクレームが付いたSTILL OF THE NIGHTはアメリカで絶賛されている。
ブルーズを基本とした楽曲、ポリープの手術をして更にハイトーン・ヴォイスを手中に収めたカヴァーデイルの力強く、そしてソウルフルなヴォーカルを堪能出来る。
何回聴いても聴き飽きないアルバムだ。
曲目リスト
A面1.クライング・イン・ザ・レイン
2.バッド・ボーイズ
3.スティル・オブ・ザ・ナイト
4.ヒア・アイ・ゴー・アゲイン
B面5.ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴ
6.イズ・ディス・ラヴ
7.チルドレン・オブ・ザ・ナイト
8.ストレイト・フォー・ザ・ハート
9.ドント・ターン・アウェイ