隣雲亭から降りるのは山側の階段を使います。
地を覆う苔と、高く伸びる木々、古の石燈籠。
聴こえるのは鳥のさえずりと、水のせせらぎだけ。
参観中はほとんど自由にならないから不可能だけど、
こんなところで日がな一日ゆったり過ごしたら心のモヤモヤを忘れてさぞリフレッシュできるでしょうね。
山際には滝もあります。
ここから浴竜池へ流れ込み、さらに離宮内の借景としても活躍する田んぼへといくわけです。
雨が上がり、風もほとんどないので水面はまるで鏡のよう。
時折雲から顔を出す太陽が映っています。
青空だったらなぁ~。ってのは贅沢かな(^_^;)
池に浮かぶ島へ行くために橋を渡ります。
とっても風情があって素敵な空間です。
アリエッティ(小人や妖精)とか住んでそう(笑)。
このお茶屋もとてもいい雰囲気♪
中洲へ渡ると窮邃亭(きゅうすいてい)と呼ばれるお茶屋があるんですが、これは創建当時からのものだそうです。
もちろん修理はしてるようですが。
洗練されたお茶室って感じで、一切の無駄がない。
凛とした品格に、窓から見える景色はお茶にも劣らない最高のおもてなしです。
外観はもっとシンプルですよ。
遠くから見ると木陰に隠されちゃうしね。
この窮邃亭からさらに中島へ。
そこに架かる橋は千歳橋と言ってとても珍しい形です。
東西の建物は違う造りで、寄進した人物も別々。
なのに、とっても統一感があって斬新です。
この池でも舟遊びをしたんですね。
船着き場には小舟が一艘。
ここでお月見かぁ~。
お酒もおつまみも何もなくても満足できそうです(笑)。
中島には鷺が一匹。
いい味出してました( ´艸`)
山頂など、標高の高いところにも池や湖はあるけど、水面越しに街の景色が見えるってとても不思議。
ここだけ宙に浮いてるかのよう。
とにもかくにも、この景色を作り上げた当時の技術力や、後水尾上皇の絶大な力を痛感し、ただただ感服するばかり。
海外からのお客さまもしきりとカメラを向けてました。
彼の写真はどんな感じなのか?ちょっと覗いてみたかったかも。
日本人とは違った着眼点がありそうですよね。
彼とは言葉は交わさなかったけど、
被写体を譲り合ったり、なんとなく歩幅を調節したり、
何処か通じ合えたような気がして嬉しかったです。
さて。
離宮参観はこれでほぼ終了。
後はまたあの松林を戻るだけです。
かなり後ろ髪をひかれ名残惜しさ満点ですが(笑)、また違う季節にも訪れたいですね。