昨日までが前期展示期間でしたね。

現在は休館して展示替えの真っ最中。
全ての品が変わっての後期展示が3/1から始まる『世紀の日本画』 展。

日本美術院再興100周年を記念して開催された今回の展覧会は、その名の通り名だたる画家の名作ばかりがズラリと並んだ贅沢な空間でした。


名前は聞いたことあるけど見るのは初めて!って画かもいましたね。


あっこちゃん(陵あきの)のお祖父さまの絵は、おそらく初めて本物を見たような気がします。
あっこちゃんに似合う色彩の絵だったような気がしたなぁ。


お目当てだった安田靫彦作の【飛鳥の春の額田王】や【卑弥呼】はじっくり鑑賞できました。


作品の少ない貴重な菱田春草の作品もたっぷり見れましたよ。
今年は春草の生誕140年を記念して、国立近代美術館において秋ごろに春草展をするそうです。

若くして亡くなった春草。
残ってる作品も少ないのですが、そのどれもが秀逸で重文指定を受けていたりするので、このような形での展覧会は50年に一度あるかないかの貴重な機会だそうです。


後期には横山大観の【無我】もリストにあるので楽しみです。


ただ…これは美術館への注文ですが。

彫刻などの展示ケースに上からスポットをあてての展示をするならば、展示ケースの上部の埃も綺麗にふきとってください!!!
作品を見上げると埃で影が出来るって…悲しすぎます。

すご~く残念な展示になってますよぉ~。









さて、話を切り替えて。

この東京都美術館において、この日本美術院の生みの親ともいえる岡倉天心を描いた映画『天心』が日時限定で上映されております(詳細はこちら )。



藝大を追われて五浦へ移ってからの数年間を描いた作品。

地元茨城では先行上映されていたのですが、なかなかその為だけに帰るのも難しく…ようやく観ることが出来ました。



懐かしい五浦の海。
北茨城の長閑な風景。
地元の人のおもてなし料理は、海産物とまさかの干しいも(笑)。


出来は…まぁ、いろいろな評価があるのでしょう。

せっかくなので、もっとじっくり師弟関係を描いてもらってもよかったんだけど…。そうなるとエンターテイメント性は薄れちゃうのかもしれないですね。


作中、横山大観(中村獅童)が菱田春草(平山浩行)に見せる優しさが、【無我】の作品を彷彿とさせて泣けました。

春草と奥さんのやり取りも、じ~んとして泣けました。


今どきの夫婦ではないのかもしれませんが(封建的な社会って言うのかな)、私はあぁいう奥さん憧れますね。



大和田伸也さんのご子息・大和田健介さんが若き日の天心を演じていたのですが、なかなか爽やかな感じで良かったですよ~。
昭和顔っていうか…明治顔?


個人的には、主演の竹中直人さんは現在放映中の大河ドラマのよりよっぽどこっちの方がよかった!

大河は楽しく見てるけど、どうも信長一派だけは軽い拒否反応が出てしまって…(^_^;)
時間の経つのが待ち遠しいこの頃です。




そんなわけで、こちらの映画『天心』は3/19(水)、3/21(金・祝)の2日間。11:00/14:30の2回上映です。

上映後には監督のトークもついていて、撮影裏話もたっぷり聞けて楽しいですよ。


撮影で使った日本美術院のセットなどは、あと3年くらいは現地でそのまま保存するそうです。
六角堂も再建されてますし、近くには天心記念美術館もあり、天心ゆかりの作品を見ることが出来ます。


かなり辺鄙なところにありますが、五浦の海も見に来てくださいね。



ちなみに。

東京都美術館はリニューアルされて本当に素敵な空間になりました。


とくにお気に入りなのはカフェやレストランなどの飲食スペース。
隣の国立博物館に比べてキャパも広くゆったりとした空間で楽しめます。


出入りも自由です!


上野のあの界隈は飲食店がとても少ないので、よかったら使ってくださいませ。