京野菜をテーマに開かれたパネルディスカッション。



パネリストには、菊乃井のご主人・村田さんと、Wakiya一笑実茶寮のオーナーシェフ・脇屋さんが登壇。
コーディネーターは、雑誌「あまから手帖」の編集顧問を務める門上さんでした。


菊乃井は言わずと知れた京都の料亭。

Wakiya一笑実茶寮は中華料理の名店です。
トゥーランドットや臥龍居の名前でも知られてるかな?


偶然にも前から2列目ほぼ正面の席を確保できた私たち。
話も面白かったので食い入るように聞いていたし、わりと小まめにメモもとっていたりしたので、時々視線を投げかけられ…応えを求められる場面もありました(笑)。


そんなディスカッションの続き。
今回は食材のお話です。


脇屋さんのお店は中華料理ですが、四川料理とか広東料理といった固定の中華料理ではなく、今風に言えばフュージョンとでも表現するのでしょうか?新しいタイプの中華料理。

食材もその時期の旬の美味しいものを使って…というのが方針のようです。


京野菜と中華料理。
繋がるような繋がらないような…?


でも、けっこう中国には日本のお野菜と同じようなものが多々あるそうです。

それはやはりシルクロードを通ってきた証拠!

種を落として、その土地にあった育ち方をして、結果ちょっと様子は違うけどもとは同じっていうお野菜が出来上がったそう。

お豆やお茄子はその典型みたいです。


でも、中華料理で一番使いやすい京野菜は?と言うと、万願寺とうがらしなんですって。

中国の市場に行くと、たいていのお野菜が買えるそうですよ。


もちろん、中国にも中国の旬の食材があるのでそれも使うそうですが、何処の国であれ、やはり“旬”のものをその時期に食べるというのはとっても意味があることなんだと、今回のディスカッションに参加してあらためて感じました。



そう言えば、『郷土料理は郷土野菜があるから生まれたものだ』ともおっしゃってました。


確かにそうですよね~。

旬の物って言うと、お野菜だけじゃなくてお魚なんか特に感じますよね。


今の時期、ウチの田舎では【あんこう鍋】がとてもメジャーです。
あれは、あの辺りでよく釣りあげられ、市場に出回らずにあの付近だけで消費されてたから!


つまり、地産地消です。


しかし、これから先の流通や発展を考えたら地産地消では行き詰まります。
地産他消を目指さないと、生産量は増えないし広まらない。


しかし、実際問題としてはそれがなかなか難しい。

京野菜は特にそうですが、野菜の頭に地名がありますよね?

それはやはり、その土地でしか出来ない野菜なんだそうです。

土や温度など、その野菜が一番美味しくできる風土があってこその郷土野菜。
収穫高をあげたくても思うようにはいかないそうです。



これはウェルカムサービスでいただいた大根。



ピンクの大根は聖護院大根。
グリーンの大根は佐波賀大根。




食べてびっくり、味はまったく違います!

佐波賀大根は初めて食べたんですけど、すっごく歯ごたえがあって繊維質。
でも、ほんのり甘くて食べようと思えば生で食べられます(笑)。


この佐波賀大根。


実は、戦時中に兵隊さんのごはんのおかずに…と沢庵用に作られていたそうで、現在はたった1軒の農家さんでだけ作られてるんですって。

噂だと、イオンでは買えるみたいなんだけど…本数限定みたい。

1軒だからねぇ~。
めちゃめちゃ美味しかったんだけどなぁ(*^。^*)




シルクロードを通って食材が届いたなら、この発展が奈良であってもよかったはずなんだけど…?

と、奈良好きな私は終始もどかしい思いでお話を聴いていました。




このネタ、自分の備忘録にもなるのでもう少し引っ張ります(笑)。